背骨や骨盤を正しても姿勢が良くならない意外な理由
背骨や骨盤を矯正しても姿勢が良くならないことって多くないですか?
良くある「姿勢矯正」では、背骨や骨盤の矯正などを行うことを中心としたサービスが多く見られます。
ですが、こんなことありませんか?
「背骨を矯正してもすぐに姿勢が戻ってしまう」
実は姿勢を整えるときには、背骨や骨盤だけを整えても根本的な解決にはならないことが多いです。
確かに、姿勢を整えることに関して背骨や骨盤はとても重要です。
実際に背骨や骨盤は身体にとって中心であり、背骨や骨盤を整えることは姿勢を整えるときの根本的な要因と言われることが多いです。
しかし、姿勢は全身の影響を受けています。もちろん背骨や骨盤の動きもそのほかの関節に関節に影響を受けています。
そのため、姿勢を良くするために背骨や骨盤を整えても、その他の関節が不調の場合、不調な関節の影響を受けて、姿勢が崩れてしまいます。
今回は、背骨や骨盤を根本的に整えるために必要なその他の関節の影響について解説していいます。
「背骨や骨盤を整えても姿勢が変わらない」
と悩んでいる方はぜひこの先を読んでみてください。
姿勢を良くするために背骨や骨盤は重要!でも…
なぜ背骨や骨盤だけでは姿勢が良くならないのでしょうか?
その理由は、「私たちが立っているから」です。
詳しく解説します。
私たちは常に重力という見えない力が身体にかかっています。
重力を受けていることによって、私たちは「倒れないように」身体を動かすように無意識に身体を調整しています。
そのため、1つの関節が動くことによって、身体は倒れないように無意識にその他の関節を動かしています。
例えば、膝が曲がった姿勢で立っているとしましょう。
膝が曲がっていると、身体の重心は前に移動します。
(場合によっては、重心は後ろに移動する場合もあります)
身体の重心が移動すると、姿勢のバランスを整えるために骨盤や背骨が前や後ろに移動するようになります。
その状態で、いくら背骨や骨盤を整えて姿勢が良くなったとしても、それは一時的ですぐ元に戻ってしまう、もしくは効果が出ないということもありえます。
背骨や骨盤はその他の関節の影響を受けています
私たちは普段立っている関係上、足首の動きによって受ける影響が大きいです。
もちろんその他の関節の影響もありますが、今回は足首に絞って解説していきます。
なぜかと言うと、足は地面に接地している唯一の場所です。
そのため、他の関節と比較しても、姿勢という意味において影響を与えやすいことが考えられます。
例えば、つま先が上がる動き、専門的には背屈と言いますが、足首が背屈していると、重心は前に傾きます。
程度にもよりますが、重心が前に傾いた状態だと、姿勢のバランスを保つことが難しいため身体のその他の関節で重心を後ろに戻そうとします。
このときに動く関節は、その人の今までの身体の使い方にもよりますが、骨盤で言うと後ろに傾く「後傾」という動きを行い、重心を後ろに戻します。
背骨で言えば、後ろに反るような動きになります。
この動きによって重心の前後のバランスをとることで、倒れないように姿勢を保っています。
ちょっとした確認テストをやってみましょう。
足を肩幅に開いてリラックスした状態で立ちます。
その状態からつま先立ちをやってみましょう。
なるべく踵を高く挙げるよう意識してみてください。
その後は、反対につま先を挙げてみましょう。
この2つの動きをやってみてどちらかやりやすい方や、やりにくい方もいると思います。
つま先立ちがやりやすい場合、重心が前に偏っている可能性が高く、つま先上げの方がやりやすい場重心は後ろに偏っていることが多いです。
つま先立ちがやりやすくなっている場合、重心が前に偏っているため、ふくらはぎの筋肉が硬くなっている可能性があります。
その場合は、ふくらはぎの筋肉を緩め、足首の柔軟性を高めることで重心の位置は元の位置に戻りやすくなり、背骨や骨盤への負担も軽減します。
つま先上げがやりやすかった場合は、逆に重心が後ろに偏っているため、スネの筋肉が硬くなって可能性があり、足首の柔軟性を高めることは共通ですが、スネの筋肉を緩めることで重心の位置も戻りやすくなります。
極端な例かもしれませんが、足元からの姿勢の変化や背骨・骨盤への影響をわかりやすく伝えるためにあえて簡単なモデルで説明しました。
一度自分の重心の偏りを確かめてみて、試しに足首のケアをやってみてください。
姿勢を良くするためには全身を考えましょう
今回は、背骨や骨盤だけを整えても姿勢は変わらないといった内容で、その他の関節、特に足首の動きの重要性について解説しました。
実際には足首だけではなく、全身の様々な部分が姿勢には関わっています。
キネスティックセラピーでは、再現性の高い効果とわかりやすい説明を心がけています。
そのためには、姿勢と重力の関係は切っても切れない関係にあるといっていいでしょう。
いきなり全て自分で調べ整えるということは難しいかもしれません。
まずはできるところから始めてみましょう。
もし一人じゃ難しいと感じる場合は、お近くの専門家に相談してみましょう。
私たちもいつでもお力になりますよ。
今回の内容が参考になれば幸いです。
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