未練はある。

過ぎてしまったものたち、失ってしまったものたちへの未練はずっと残っている。

それは将来の夢だったり、安定した家庭だったり、健康な体と心だったり、理想のキャリアだったり、別れた恋人だったり。

でも失ったものは二度と戻らないし、もしいま戻ってきたとしても、それは元の状態とは違うものになってしまっている。

失うってのは連続性が絶たれることだと思う。

一度連続性を絶たれたものをしばらく経って再開しても、継続するつもりだった時に描いた期待とは異なる形になってしまう。
だから未練は断ち切らなきゃいけないんだと自分に言い聞かせる。

仮に失ったものと再会したとしたら、それは過去の続きではなくて、懐かしい記憶を下地にした新しいスタートだって考えるのが多分正確なんだろう。

理想を言えば、未練なんてものを感じない性格になるべきなんだろうけど、私にはそんな器用に自分をコントロールする知恵も技術もない。
だから記憶に苦しみながらも、忘れた振りをして日常を過ごすしかないんだ。

失ったものたちはもう無い。
残ってるもの、今持っているものを大切にして、できること・やるべきことをしながら生きていく。それしかできない。

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