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【ネタばれ】浅野いにお先生のおやすみプンプンとデデデデについて【感想】

最近浅野いにお先生の「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」を読んだので、結構前に読んだ同じ作者さんの「おやすみプンプン」と合わせて感想を書く

おやすみプンプン

最初に言っておくと、この作品は相当なインパクトがあったし、凄い作品ではあったと思う。でもこの作品は好きにはならなかった。このキャラ(特に主人公)には共感したくないな~と思ったのを覚えている。

このひよこみたいなのがプンプンで、女の子がヒロインの愛子ちゃん
作者さんはこの作品では作画を全力でやりたかったらしく、どこを削るか考えて主人公をこれにしたらしい。面白い。そこのコストを減らすんだ。

浅野いにお先生は子供の時の雰囲気とか青春、派手じゃない恋愛、若者の空回りなど、日常にあるような感情の動きを描くのが上手だと思う。
それゆえに人間の気持ち悪さみたいな物を描くのも非常にうまい。
少年漫画の主人公はバトルバカだったり、底抜けに善人だったりと人間味が薄いが、主人公であるプンプンはThe人間という感じだ。

だが褒められた人間ではない。というかくそ野郎だ。
主人公(と叔父の雄一)は自分の弱さに甘えたくそ野郎で、自己肯定感が低く、だが自己肯定感が低い人にありがちな完璧主義や潔癖からくる物であり、人一倍異性に興味があるのにそれを隠そうとしたりする。

正直結構自分に重なる部分はある。だからこそ読んでいてザワザワするのだが、この作品が好きだ!共感する!とは言いたくないなと思った。
こうなりたくないという姿に近いのだ。

私はめちゃくちゃポジティブというわけではないが、ネガティブである事にメリットは無いと思っている。
小学校の時に先生が「卑屈になるのは気持ちがよくて癖になるからやめとけ」と言っていたのがすごく印象に残っている。

B'z - MOVE

その通りだと思う。私はネガティブになる事をマインドのオナニーと言っている。B'z聞けB'z
ちなみにオナニーしすぎると、ネガティブになるらしい。うせやん…?あんなに楽しい事ないで…?

途中であんまり関係ない話になったが、読んでるときのあの気持ちは中々味わえない物なので一回は読んでみてほしい。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション

こちらは打って変わってSF物であり、プンプン程暗い話ではない。
↑で書いたように作者さんは日常や淡い恋愛、友情みたいな物を書くのが非常にうまいので、宇宙人が侵略してきている日本という不穏な舞台でも、不思議とほんわかしたような、懐かしいような気持ちになる。
だが、その裏でどういう事?という話がどんどん出てきて、続きが気になり一気に読んでしまった。
かなり面白かったので、こっちは好きだ。

左のメガネっ娘が門出、右の眉毛が極太の女の子がおんたん
二人が主人公であり、二人の物語といっても過言ではない。

おんたん可愛いゼ。
マコトとヒロシもいい奴過ぎて好きだぜ。

最終回は色々なところで言われている通り、賛否両論あるだろうし、私もん?と思ったが、よくよく考えるとあれ以外の終わりはなかったように思う。
おんたんが最後にもう一回やり直しをして、世界を変えるというのもアリかなと思ったが、おんたん or 門出がお互いのために尽くしすぎた結果ひずみが生まれてしまっているので、二人以外の人間がやり直しを行うしかないなと~という気がした。

ちなみに小比類巻は許されない。
こういう、別れた女がまだ自分を好きでいてくれるとか、自分が彼女を傷つけてしまった…とかずっと考えている奴は叩き潰すぜ!

菊田特務曹長も怒っていた。

まあ男は多かれ少なかれ、そんなことを考えている傲慢で愚かな生き物なんですが…

話がそれたが、デデデデは普通におすすめなので、色々な人に読んでほしい。
あのちゃんとYOASOBIの幾多りらさん声優でアニメ映画化するらしい。
楽しみですねえ。

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