[成長は本当に良いことなのか]

身の回りには、成長したいと言ってる人がたくさんいる。企業も国も、常に成長し続けようとしている。でも、成長し続けるって、しんどくないですか?

人生は積み上げ式だと多くの人が考えている。
岡本太郎は逆に、人生は詰み減らすものだと言う。
私も後者の考えに近い。今のうちに色んなことに手を出しておいて、後から減らす。そして、自分というものを洗練させていく。そういう生き方も悪くないだろう。減らすことが目的なのだから、私が目指しているのは自己成長とはちょっと違う気がする。

人間の体は成長すると、死に近づく。研究によって、少食の方が長寿になるという説が濃厚だとされている。それは、食べれば食べるほど、成長し、死に近づくからである。
成長って本当に良いことなんだろうか。僕は、成長という言葉に対して少し違和感がある。ずっと成長し続けるなんて、たぶん不可能だと思う。日本経済は成長し続けているだろうか。一度成長したものは収縮するのが、自然の摂理ではなかろうか。スキーは、上昇後に下降する。スキーの坂を登り続けるのは相当しんどいし、何より不自然だ。成長し続けたいと言ってる人達には、それに似たものを感じる。いかがだろうか。

だから私は、成長というよりは、「変化」を楽しもうと思う。アスリート的な一直線な生き方ではなく、ゆったりと、人生の振れ幅を楽しむような生き方がしたい(と、今は思っている)。
とはいえ、一ヶ月前まで私は一直線だった。目をバキバキにして、自己成長を目指していた。それが、今では成長第一主義に異議を唱えている。これもまた、歓迎すべき変化である。もしかしたらまた一ヶ月後には壮大な目標を打ち立て、一心不乱になっているかもしれない。それもまた歓迎すべき変化であり、非常に楽しみである。

そんなことに思いを馳せながら、今日もバイトをサボった自分を慰める。まだ研修中だから、別に誰かに迷惑をかけるわけでもあるまい。そう言い聞かせつつ、自分のダメっぷりに酔いしれている。

高校のときから、お昼の授業で昼寝したり、指定の教科書を使わなかったりといった、ちょっとしたルールを破るのが好きだった。どうやらその気質だけは変わらないらしい。

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