見出し画像

健康診断(年に1回の屈辱)

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

「嗚呼…今日は腐れ健康診断じゃないか。やだあ~行きたくない。お腹すいたあ~。ラーメン&半チャーハンが食べたい。ってか食べちゃう? 逆に?」

朝からぶー垂れている場末のkindle作家。

時刻は11時30分になった。僕はデスクから立ち上がった。
「偉大なる諸君、小生はこれより健康診断に行ってくる。Good luck!」

愛車に乗って40分。病院に到着。

受付を済ませると、指定された衣類に着替えた。僕は3番。16人中3番。これは早めに終わりそうだ。終わったら絶対にラーメン&半チャーハンを食べてやる。そこに餃子も追加してやろうか。蛸!

13時になった。まずは問診からスタート。看護師さんが色々聞いてくるけど、それは事前に僕が問診票に書いたことを喋っているだけ。マジでガチで時間の無駄なんですけど………。

「あ、特に大丈夫です」

僕は看護師さんの話しを遮った。これにて問診終了~。だってしょっぱなの僕が時間を取られては、後に続く15人に影響が出てしまうじゃないですかあ。

これでようやっと検診スタート。

まずレントゲン撮影を終えると、心電図、採血、身長・体重測定、聴力・視力検査の順に行っていった。特に問題なくスムーズに終えることができた。


ほいで、最後の項目です。そうです。バリウム検査です。

「TAKAYUKIさーん」
看護師さんから呼ばれて入室。

マスクを外すと、検査台に背中をつけた。

「バリウム検査ですけど、初めてですかあ?」
僕の耳に阿保みたいな声が届いた。

「問診票に書きましたけど?」

「そうじゃなくて………」

この時、僕の江戸っ子気質の血が騒いだ。

「ある。何回もあるョ」

興奮のあまり、僕は中国人みたいなイントネーションになってしまった。

まずは発泡剤を飲んで胃を膨らませます。

「ゲップは我慢してくださいネ」

看護師から言われた僕はイラっとした。だけど喋られない。

次いでバリウムを飲んだ。まずい。クソまずい。

「ゲップは我慢ですョ」

うるさい。蛸。って言い返したいけど、できない。

嗚呼…ゲップが出そう。ううぅ………。
僕は唾を飲むことで何とかゲップを抑えた。

いよいよ検査台が後ろに倒れた。僕は天井を見つめる。僕の人生に於いて、マジでガチで無意味な10分間が始まる。切ない。切ないョ。

「では右向きに3回、回って下さい」

僕は言われた通り、右に3回った。時にお腹が出てしまったけど、関係ないネ。僕は昔飼っていた雑種犬が、自分の尻尾を敵と勘違いしてグルグル回っているのを思い出した。

嗚呼…屈辱。大いなる屈辱だ。

「はい。ではもう1回、回りましょうか」

「あ? 今3回ったじゃん!」
流石に僕はキレた。

「すいません。念のためです」

「蛸!」
僕は暴言を吐いた。でも関係ないネ。そっちの責任だからネ。

仕方なく僕はもう1回、回った。屈辱が憎悪に変わっていく………。

このあとも、左に身体を向けて息を止めたり、タオルを挟んでうつ伏せになったり、尻を上げて左右に振れだとか、マジでガチでイジメられた。口の周囲にこびりついたバリウムを早く取りたい。

世界一、ストレスの溜まる時間。

「ではそのまま倒します」

僕はうつ伏せの状態のまま、検査台が前方に倒れていく………。

「ちょい、ちょい。倒しすぎだろ」
僕はもう普通に喋っています。

床面まであと50センチ。頭に血が上っていく………。

「はい、では息を吸って………はい、止めて!」

「出来るか。馬鹿!」

僕は2度目の暴言を吐きました。マジで検査台の取っ手をぎゅっと掴んでいないと、そのままおでこから床面に叩きつけられてしまう角度。

僕はなんとか息を吸って、止めてを繰り返した。

「ではこれで最後です」

「うるさい!」

マジで僕はキレています。もう体裁なんかどうでもいい。ってか、このクソみたいなバリウム検査のシステムを改善しなさいョ。令和6年だゾ! これがバリウム検査の完成形だというのなら、僕は今すぐ検診中の15人を集めて、一向一揆を起こすからな!!!

真正面に立っていると、「孫の手」みたいなアームが、いきなり僕の鳩尾を押した。
「く、苦しい。加減しろ!」

「はい。弱くします」
罪悪感の感じない、マジで適当な返答が僕の耳に届きました。
看護師さん、マジで暴れますョ?

その後も僕の鳩尾を、孫の手が10回以上も押してきた。マジで阿保丸出しの時間。僕はさらにとても不快な気分になった。もう限界。次回から絶対バリウム検査はやらん。

「はい~お疲れ様でしたあ」

阿保丸出しの看護師さんが出て来たと同時に、僕は検査室を出た。そしてすぐ脇に設置してある手洗い場にて、口周りを洗浄した。

「TAKAYUKIさん、ここにマスクと下剤を置いておきますネ」

そう言われたけど、僕はスルーした。ふざけるな。なめるな。

看護師さんが検査室に戻ったのを確認すると、僕はすぐさま下剤を飲んだ。そしてまずい水道水をガブガブ飲んでから、待合室に戻った。

10分後、トイレにダッシュする場末のkindle作家。マジで切ない。

最後に医師の診察を終えてフィニッシュ。検査時間は1時間だった。


「さあ~ラーメン&半チャーハンと餃子を食べにいこう!!!」

僕はロッカー室に戻り大急ぎで着替えると、受付に行った。

「TAKAYUKIさん、お疲れ様でした。こちらお茶とおにぎりです。最後に当院のご紹介をさせて欲しいのですが」

「結構です。ご苦労さん!」

僕はお茶とおにぎりも辞退して受付を後にした。あの腐れバリウム検査の他に、当院のご紹介だとぅ? ふざけるな。なめるな。そんな事を聞く時間なんかあるわけないだろ。何でもかんでも金金金をアッピールしやがって。

僕は愛車に乗ると、うんならかしてラーメン屋さんに向かった。と言ってもちゃんと交通ルール&法定速度は順守しておりますので、悪しからず。

10分後、ラーメン屋さんの駐車場に到着した。

「トッピングで海苔とシナチクも注文しようかな。ハハハハハッ」

僕はルンルン気分でお店の入り口に向かった。
そして僕は愕然とした。
入り口に設置してある看板が、『準備中』になっていたのです。

僕はスマートフォンをタップした。時刻は、14時17分。
「もう…最悪です。朝から何も食べず、我慢して我慢して腐れバリウム検査を乗り越えたと言うのに、まさかラーメン屋さんが営業時間外とはネ。蒼天よ…TAKAYUKIは大いに抗議します。ふざけるな。なめるな。蛸! 烏賊!」

僕は腹の底から怒声を出しました。

「きゅるるるるるぅ………嗚呼…お腹が鳴った。出るぅ………出ちゃう………」

僕は内股気味で歩きながら愛車に乗りました。

そして近くの公園内に設置されている『おトイレ』に駆け込んだのでありました。


みなさん、バリウム検査、クソ喰らえですよネ!!!




【了】



とらねこさんとのコラボ企画『kindleマガジン』発動中!
参加希望の方は下記よりコメントをお願いします!(^^)!
みんなでkindle出版を目指そう!!!



拙著もご紹介させて下さいネ(^_-)
人気順に並べさせて頂きます。
今日のワンコインを是非、場末のkindle作家に与えてやってください☆彡


いいなと思ったら応援しよう!

TAKAYUKI@kindle作家
よろしければサポートをお願い致します! 頂戴したサポートはクリエイターとしての創作費・活動費に使用させて頂きます。