捨てる

いつもそうなんですけど、まさか入っているとは思わないので捨てちゃうんですよ、ゴミの日に。
たぶん今回で1年ぶり5回目くらいですかね。
気をつけて流しの排水ネットを覗いてからゴミを捨てるようにはしているんですけど、またやってしまいました。

水筒のパッキン、捨てちゃいました。

パッキンがひとつ無いだけで、使い物にならなくなる水筒。
何とかいけると思ってカバンに入れ、大惨事を招くという地獄を見てからは、再度パッキンを購入するまで水筒には家で待機してもらうことにしている。

水筒を買うときは、パッキンが別売りされている有名メーカーを買うことにしている。
ちょっと安いからと言って、聞いたことのないメーカーの水筒は買わないことにした。
パッキンを無くした時を考えての事である。

私が知らないメーカーだからと言って、別売りパッキンがない訳ではない。
ただ、近所やAmazonで購入できない可能性があるからだ。
もうパッキンありきである。
水筒を買うというより、パッキンを買っていると言っても過言ではない。

もうそろそろ本気を出してパッキンを紛失しない方法を考えた方がよい。
どんなに気に入っている水筒でもパッキンが手に入らなくて捨てるハメになる。

持ち歩く物については、自分が気に入っている物で固めたい。
家の中は自分の好みと家族の好みで異空間を行き来できるようになっている。
そして生活感しかない。

手を伸ばせばすぐに取れるティッシュ。
差しっぱなしの充電器。
朝からずっと置いてある少し麦茶の入ったグラス。
読みかけの本が床に。
開けた様子のないランドセルが落ちてる。
ゴミ箱へ行くことのないお菓子の袋。

これじゃない。
私が理想としている暮らしは絶対これじゃない。
しかし、これで生活するしかないのである。
それなら自分が持ち歩く物くらいは素敵な物で揃えたい。
そんな思いで購入した水筒なのに。
すごくきれいな水色なのに。
今はひっそりと棚の奥にしまわれている。
パッキン待ちである。

仕方なく、何の機能もない非常用の水筒を持って職場に行く。
テンションは上がらない。
お気に入りの水筒を持ってしても上がらないが、今日はそれ以上に上がらない。
早くパッキンを手に入れなければ。
テンションは下がる一方である。

Amazonを見れば「シームレスせん」と言う画期的な水筒が出てきた。
これだ。私が求めているのはこれなのだ。
蓋とパッキンが一体化しているので、どうやったってパッキンを無くしようがない。
おそらく世界中のパッキン紛失当事者の想いが届いたのだ。

欲しい。
これは今すぐ欲しい。

だが、私の相棒は新しいパッキンをまだか、まだかと棚の中で待っているのだ。
散々シームレスせんの水筒を眺めて、いくつもお気に入り登録したが、私はいつものようにパッキンをお急ぎ便で注文した。

相棒をパッキン紛失ごときで捨てるわけにはいかない。
これからも共に歩んでいくのだ。

待っていろ、相棒。
Amazonはもうすでに発送しているはずだ。
明日には新品のパッキンが置き配されるだろう。
届いたらすぐに装着するからな。
そうしたらまた、一緒に出かけよう。

あとひとつだけ言っておくけど、万が一またパッキンを紛失したら、お気に入り登録したシームレスせんの水筒を買うからね。
そのときはごめん。

今日の飲み物
「キッコーマン 豆乳飲料 プリン 200ml」