腹弱隊へ告ぐ

みなさん、お腹弱いですか？

食事しようとしている方とか、むしろ食事してますという方は今すぐに他のクリエイターさんのページに飛んでください。
そのままなかった事にしてください。

子供の頃からずっとお腹弱い。
授業中に手をあげて、先生にトイレに行く旨を伝えるというストレスでさらにお腹が痛くなる。

学生時代はほんとうに辛かった。
ちょっと気になっているあの子も、授業中にトイレに行く私を見ている。
こちらを見ながらヒソヒソ会話をしているスクールカースト上位の彼女たち。
彼女たちは決して授業中にトイレなど行かない。授業中のトイレなどこの世の終わりであろう。

今でもたまに夢に見て、じっとりと汗をかいて飛び起きたりする。
もともと学校は好きでなかった。協調性って難しいですよね。

自分で言うのも何だが根が真面目なので、腹弱なりにも毎日学校には通っていた。
お腹が痛くなったらどうしよう、また笑われるのかな、などと考えているとほんとうにお腹を壊す。
終わりの見えないお腹ストレスはループし、学生時代に早くも腹弱隊の隊員となった。

腹が弱くていいことなど何もない。

映画のいちばん良い場面で席を立つ。
行列に並んであと少しというところで離脱。
長距離移動で水分を我慢しすぎて脱水になる。
外では少食にしているので可愛い子ぶっていると思われる。
人より多くトイレに行く為、水を使い過ぎ地球に優しくない。
お財布にも優しくない。
まだまだあるが、これくらいで我慢しておく。

いや、やっぱ我慢できないのでもうちょっと書く。
腹弱のせいで食事会などは参加しないようにしている。そうすると参加した者同士で打ち解けていたりして疎外感を味わう事になる。
初めての場所では、まずトイレの位置を確認する。
常にお腹とトイレを気にする生活である。
心から楽しめない。

お守りは正露丸糖衣だ。症状がなくても朝一飲む事にしている。
お腹さえ強ければ、もうちょっと社交的になれたかもしれない。
誘われたらすぐに出かけられるフットワークの軽さは私には無い。
その時のお腹の様子でお断りすること多数。
そりゃ友だちもいなくなるわな、ガッハッハと海賊のように笑うしかない。

腹弱隊はこのような弱点を隠しながら生きているのである。勇気のある隊員はカミングアウトしているであろう。尊敬に値する。

オフィス街、ヒールを鳴らしながら颯爽と歩くあの人や、いつもレジにいるコンビニの店員さんも、もしかしたら腹弱隊の一員かもしれない。
隊員たちはひっそりと今日も腹弱と戦っているのだ。

私もここで頑張っています。墓まで持っていかないとならない失敗も実はあります。
マジで墓まで持っていく、絶対。
だけど正露丸糖衣と共になんとかやっています。
あなたもどうか頑張ってください。
失敗は墓まで持っていけばいいだけなのです。

今日の執筆のお供
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