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よんだ本

『人間の建設』 小林秀雄 岡潔  新潮文庫

久しぶりの実用書以外の読書をした。
YouTubeの本を要約する動画で取り上げられていたので実際に読んでみたくなった。
岡潔の本は読んだことがあったが、小林秀雄の言葉には本書で初めて触れる。二人の対談。

岡は本質をどんと提示する。小林は言葉を重ねて広げていく。
個人的な本書のイメージ。
感想、面白かった!

1の中に全体がある、という話が好きだ。
私の体を動かそうとすると体の中のたくさんの筋肉が統一的に動く。
なるほど。それを拡大して思考すれば個人、社会、国、人類は一つの地球という星の中にある。地球を構成する一要素。全体の中に私がある。人類みな兄弟。
「自分の肉体は人類全体の肉体であるべきである。」と岡は言う。
個人を主張しすぎると社会や世界という全体がうまく動かない。
だからって我慢や奉仕をしろという話ではない。

養老孟司先生が、個性とは肉体のことだというようなことを言っていた気がする。だから個性個性と騒ぎ立てて自分を主張するんじゃねぇ、と。
(うろ覚え)

コンビニバイトで品出しをした後に店長に褒められたことがある。
私と品出しをする時が一番早く終わる、と。
私が見ていたのは人の動きだ。自分が早く動くより人の動きを見て、感じてサポートしたほうが早く終わるとわかっていたから。
なんだか規模がめちゃくちゃ小さくなったけれど世界平和ってそういうことかもと思った。

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