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違う星の人

お茶しませんか? 今日…
何回目かのメールのやり取りの後
それは突然だった
私の心に吹き込んできた風
どこか無機質な文章に
少しの違和感と少しの期待感

彼は自由でいたい
正直でいたいのだ
多数派の意見が通り易い日本
きっと生きづらさを感じてきたのだ
感情を表わさないその横顔
そこに見え隠れする孤独
独りの時間が欲しいのとは違う
独りが楽なのだ

私の中にも独りが楽
という感情がある
だからお互いの領域を崩さない
この関係が心地良いのだ
以前彼が言った
波長が合うと
それはお互いに理由は違うけど
生きづらさを抱えてきたから

オヤジは稼いでも全部自分で使ってしまった
おふくろは株を売り買いしていつも
家にいなかった
家事は家政婦さんまかせだった
だから俺はこんなになっちゃいました
息子たちは寄り付かない
きっと俺を反面教師にしてくれたんだよねー
酔うと良く喋る人

独り旅は自分の趣味だから…
来週は〇〇に行く
淡々と予定を話す人
私が寂しい!と言うと 
なぜ(?_?)と真面目に答えるだけ
寂しさ 悲しさ 嬉しさ 美しさ
を感じにくい特性を持った人 
私とは違う感じ方を持った人

少しの時間の共有だけが欲しい
長い時間はどうしたらよいのか分からない
それはたとえ親子や孫であっても
彼はそういう世界に生きている
それを感じた時には苦しかった
傷つくこともたくさんあった
けれど余計な世話を焼かない
誰に対しても
それが彼の美学なのだ
















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