週刊「我がヂレンマ」<6月17日号>

 三十度を超える真夏日がつづく昨今、どこまで暑くなるのかと不安にもなりますが、出来ることはありません。一般人に出来ることはとくにないので、noteを書いていく。
 始めて440日を越えて、自分なりの文体が出来始めた、現われてきたような気がするのだ。気のせいかもしれないが、そんなフィーリングである。
 しかし、それは「出来はじめ」なので、さらなる継続が必要。
 そして、このレギュラー企画は始まって五カ月半。
 もっと、質を上げていかなくては。と、書いてみたが具体的には見えていない。向上心だけは一人前、ということで今週のコンテンツ。
<メモについての解説と考察>
<購入した書籍の紹介>
<マンデーひとり歌会>
 どんより月曜日に風穴を空けるべく、いざ、スタート。

<メモについての解説と考察>

「嘶く(いななく)」
 馬が声高く鳴く。「声高く――」
 また、「しわがれる」という意味を持つ。
 昔の人は、馬の鳴き方が「ひひーん」ではなく、「いーな」や「いー」という音に聞こえていたそう。昔の日本語には「h」の単語がなく、「hi」という言葉がありませんでした。
 だから「いーな」と鳴く、と書いて「いななく」という言葉を作り出したのでしょうか。実際に馬が「いななく」とき、高い声の場合、遠くの相手とコミュニケーションをとったり、機嫌が良い時に見られる現象。
 反対に低い声の場合、心が不安定な時に鳴くそうです。

「ロボットに、何者だ! ロボットは、つくりモノだ! と答える」
 読んで字の如く。
 これ以上の意味はない。
 思いついただけである。つくりモノだ、と返されたら「お、おう」としか言えない。もしくは、「名を名乗るほどの者ではない」と格好つけてもいいかも。だいぶウザいけども。

「パンスペルミア説(宇宙汎種説)」
 は、生命起源論の一つ。
 地球の生命の起源は地球外から来たとする説である。提唱された生命の「素」には、たとえば微生物の芽胞、DNAの鎖状のパーツやその一部、あるいはアミノ酸が組み合わさったものなどが挙げられる。「胚種広布説」とも邦訳される。
『生命の起源は、天上の世界からまかれた種』とする、信仰としてのパンスヘルミアは、エジプト古王国(前27世紀ー前22世紀)までさかのぼり、初期のヒンドゥー教やユダヤ教、キリスト教のグノーシス主義にも見られるように、有史時代と同じくらい古い信仰の一つである。

「気っ風(きっぷ)」
 きふう、の音変化。その言動から窺える、人の気性。特に、思い切りが良く、さっぱりとした気性をいう。気前。「――がいい」
 男女双方にモテそうな、わたしと真反対の性格。憧れの気性。到達、程遠い憧れ。他方、男よりも女性が「気っ風がいい女だ」と呼ばれるほうが、格好いい気がします。

「磊落(らいらく)」
 豪放磊落などのように使う「磊落」という言葉。
 度量が広く、小事にこだわらないこと。また、そのさま。
ちなみに「豪放」「磊落」は双方、ほぼ同じ意味です。

・磊落な口調で言っているが、どこかに油断ならぬものが感じられた。
(出典:井上靖『崖(下)』
・「腹でも下したか」小会議室のドアを開けながら、武上はわざと磊落に言った。(出典:宮部みゆき『模倣犯(下)』
 
 類語に「鷹揚(おうよう)」「太っ腹」「寛容」などがある。

「黝い(あおぐろい)」
 青黒いとも書く。青みを帯びた黒色である。
「腕に――痣をつくる」
 もちろん、漢字検定1級。おそらく常用漢字ではない。だれも「黝い」で青黒いとは読んでくれない。だから使わないだろう。
 それで、何故メモしたかのか。カッコいいから。単純である。

「妖怪ハンター・ヒルコ」
 は、諸星大二郎の漫画作品。別題『稗田礼次郎シリーズ』『稗田礼次郎のフィールド・ノートより』など。
 異端の考古学者・稗田礼次郎が日本各地の様々な場所で学術会議で訪れ、その地の歴史や伝承などを独自の視点で再検証し、その結果、超次元的・超自然的な事件に遭遇していく様を描く。
 諸星にとって初めての連載作品であり、『週刊少年ジャンプ』1974年37号から41号にかけて『妖怪ハンター』のタイトルで、最初のシリーズが連載された。
 同増刊1976年8月号に『生命の木』が掲載されて以後は、発表の場を集英社の『週刊ヤングジャンプ』『ベアーズクラブ』『ウルトラジャンプ』、講談社の『メフィスト』など、青年誌に移して断続的に連載。
 2020年現在の最新作は『ウルトラジャンプ』にて2009年から不定期連載されている『妖怪ハンター 稗田の生徒たち』。

<購入した書籍の紹介>

「晩年」
                               太宰治
 妻の裏切りを知らされ、共産主義運動から脱落し、心中から生き残った著者が、自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った処女作品集。
”撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つわれにあり” というヴェルレーヌのエピグラフで始まる『葉』以下、自己の幼・少年時代を感受性豊かに描いた処女作『思い出』、心中事件前後の内面を前衛的手法で告白した『道化の華』など15編より成る。
 ここに収められている大半の作品は、1932年(昭和7年)から、1933年(昭和8年)、太宰が23、24歳のときに執筆されたものだと思われる。
【収録作品】
・葉
・思い出
・魚服記
・列車
・地球図
・猿ヶ島
・雀こ
・道化の華
・猿面冠者
・逆行
・彼は昔の彼ならず
・ロマネスク
・玩具
・陰火
・めくら草紙

「カフカの断片集
 ―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―」
                               カフカ
                           頭木弘樹・編訳
『短く、未完成のまま残された小説のかけらたち』
『カフカは、断片が一番ヤバい!』

「あらゆることに、わたしは失敗する。いや、失敗することさえできない。」

 カフカは完成した作品の他に、手記やノート等に多くの断片を残した。その短く、未完成な小説のかけらは人々を魅了し、断片こそがカフカだという評価もあるほど。
 そこに記された胸をつかれる絶望的な感情、思わず笑ってしまうほどネガティブな嘆き、不条理で不可解な物語、そして息をのむほど美しい言葉。誰よりも弱くて繊細で、人間らしく生きたカフカが贈る極上の断片集。
 完全新訳で登場。

「蠅の王 新訳版」
                     ウィリアム・ゴールディング
                            黒原敏行・訳
 疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。生き残った少年たちは、リーダーを選び、助けを待つことに決める。
 大人のいない島での暮らしは、当初は気ままで楽しく感じられた。しかし、なかなか来ない救援やのろしの管理をめぐり、次第に苛立ちが広がっていく。
 そして暗闇に潜むという<獣>に対する恐怖がつのるなか、ついに彼らは互いに牙をむいた――。
 ノーベル文学賞作家の代表作が新訳で登場。
                    (早川書房/ハヤカワepi文庫)

「ブラッドシュガー」
                      サッシャ・ロスチャイルド
                            久野郁子=訳
『4人の殺人容疑、でも夫殺しだけは無実。
 彼女のまわりに、死体が積み重なっていく――。』

「夫は糖尿病だった」
「最高に甘美な殺人」
「わたしはサイコパスではない・・・・・・」

『彼女はどう、冤罪を晴らすのか? 日常の続きのように殺人を犯すこのア   
 ンチヒロイン、めちゃくちゃ面白い!』
                       ――大矢博子(書評家)

『驚異的かつ独創的な殺し方。必読。』 
                     ――キャサリン・クーパー 
        (サンデー・タイムズ紙ベストセラー”The Chalet"著者)

『魅力的なストーリー、邪悪で鋭い文章、忘れがたい語り手。
 最高のデビュー作』
                      ――サマンサ・ダウニング
               (ベストセラー”For Your Own Good"著者)

『知的で強迫観念を持つ主人公の心の奥底に、読者を引きずり込む。これほ
 ど信頼できない人物を、これほど愛らしく思えたのは初めて。』
                     ――キャスリーン・バーバー
                       ("Truth Be Told"著者)

『1ページ目から気に入った。終わってほしくなかった。』
                      ――ミシェル・キャンベル
   (サンデー・タイムズ紙ベストセラー"It's Always the Husband"著者)

『ダークでコミカル。いま全米で大注目、女性の心を鷲掴みにする著者のデ
 ビュー作!』

「殻都市の夢【完全版】」
                              鬼頭莫宏
『都市の抱いた夢の残滓は、永訣を越えゆくか。』

『なるたる 1998―2003』『ぼくらの 2003―2009』の鬼頭莫宏が描く、
「外殻都市シリーズ」全8篇。描き下ろし新作エピソードを特別収録。

『鬼頭莫宏の傑作SFオムニバス』
□妻を思い過ぎたあまりに彼女の過去まで独占しようとした男の話。
□死にゆく自分を三年間だけ救った男にそれでもなお感謝した少女の話。
□死んでやっと妻へ伝えるべき言葉を得た男の話。
□ほれ薬を求めたために本当の自分の気持ちに疑いをもってしまった少年の
  話。
□人ならぬものを愛した男の話。
□触れられない少女達にしか関心を持てなかった男の話。
□生きた書庫として禁制の本を所蔵してしまった少女の話。

『いつか存在した、今ではその存在すら忘れられた外殻都市。そこに暮らし
 た人々の、それぞれの愛のかたちの物語。』

<マンデーひとり歌会>

「五・七・五・七・七」と「季語はいらない、使ってもよし」
 この二つのルールで、風情も何もない短歌を詠ってやろうと思います。自分さえ楽しければ良いという、やや傲慢な感じで。
 前置きはこれくらいにして、いや、もう少し書いてみようか。
 もういい。よし、やろう!

●フライハイ自殺決行したけれど落下のさなか我に返れり

●どんぐりを拾って持って帰っても夜には忘れ何処か消えゆく

●占いを信じる馬鹿は美しい賢い振りし否定する馬鹿

●煙草吸い吸い殻捨てて心捨てやさぐれたおし灰になりけり

●デブこども相撲やらずに何処へいくそのうち痩せて面影いずこ

●蝉しぐれ耳をつんざき音ゆらぐ風を感じて佇み晩夏

●デンマーク何も知らずにどうするよ調べる気さえ起らぬ愚鈍

●大都会何の気なしにホームレス見てみぬ振りし我が身見返す

●危機感を持って久しき時が過ぎ慣れて受け入れフライドチキン

●パチンコで五万すっても止められず汗水たらし種銭こさえ

●タクシーを使える身分羨ましバスと電車乗って揺られし

●空燃ゆる夕間暮れへと溶ける君坂道くだり遠のき背中

●目が眩む夜のネオンで浮ついて何をしたいか港区女子

●犬の糞拾わぬ糞よ消え失せろどつき回すぞ責任持てや

●米炊かぬそれでいいのか日本人パック御飯で失う時間

 
 どうですかね。私の短歌。短歌になってますかね。
 一応、師匠は町田康先生です。短歌集『くるぶし』を買って、影響を受けて詠い始めたわけですが、下手の横好きでしょうか。
 自虐に走ってますが、中々楽しく詠っております。文字数を稼ぐために、いつもより多く詠っています。少々、やっつけな雰囲気が漂っていますが、ご愛嬌。自分に甘い、自分を蹴飛ばし、転がる生首です。
 どうしようもなく、文字数が足らない。締切まであと1時間を切っていますが、焦ってはいませんよ。馴れっこです。
 『マンデーひとり歌会』がレギュラーになったわけですが、詠い慣れたところで、語彙の貧しさに絶望感に苛まれており、益々、勉学に励まなくてはいけないと、意識の高いことを書いてますが、読書以外、無勉強です。
 そろそろ、いい加減に、努力の強度を上げなくてはいけない。
 重いケツを蹴り上げて、宝玉二つに鈍痛を感じながらも前進あるのみ。
 モチベーションはあるんです。毎日、其の火を灯し続けている。
 文字数のノルマは超えたので、ここで終わるのさ。
 今週は少し、短いけども許しておくれ。了。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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