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読んだメモ 余命1年、おとこを買う


「余命1年、おとこを買う」 吉川トリコ
★★★☆☆
歯医者の待合室にある週刊誌のコラムで、余命を知ってホッとする主人公が出てくる話しが紹介されていた。曖昧な記憶であったため探していた。ふとたどり着いた。そうだこの本だ。

題名の通り、癌で治療をしなければ余命1年を宣告されたアラフォー独身女性の話し。日々無駄を省いた生活。マンションも買い老後に備え会社員を淡々と続ける生活。そんな中の告知で余命が分かりホッとする主人公。ここになんだか強く共感してしまった。
日々、生活していて将来の不安を抱く、やはり主にお金。子育て、住むところ、仕事、家族。不安の要素を挙げるときりがない。いつまで、いくら貯めておけば良いのか。
ここまでの命だと決まっていると安心するのではないか。とにかく余命がわかりホッとする気持ち、なんだかわかるのだ。
本の主人公が抱いたその気持ちはどーなるのか知りたくてどんどん読み進めた一冊。
エンターテイメント性が高く面白い。ただなんとなく自分なりにの気持ちの揺れや答えが出なかったのが心残り。

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