脱ステ脱保湿は間違ってなかった
脱ステ脱保湿の提唱者・佐藤健二先生の言葉を
佐藤先生の許可を得て
ご紹介させていただきます
時として、あまりの状態のひどさに
健二先生ご自身でもこのようなお気持ちになられるのだ、ということ
継続することの大切さ
などを改めておしえてもらえるお話です
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時に、受診患者さんの皮膚を見て、
自分の脱ステロイド・脱保湿療法が本当に通用するのだろうかと
不安になることがある。
全身に凹凸の凄い苔癬化
(表皮が分厚くなり、言葉は悪いが象の皮膚のように見えるゴワゴワの皮膚)が存在し、
多数の掻破による傷のある皮膚を見る時です。
10年ほど前にこのような状態で初診され、
定期的に受診されておられた方が、先日、2年ぶりに受診された。
診察場に患者さんを呼び込むときに受診者名を見る。
ああ、あの人だ、どうなられたかな、2年ぶりだから何かの原因で悪化して受診されたのかな、
と考えながら呼び込み、
診察場の戸の開くのを待った
顔を見て、名前と記憶が一致していて良かったと思った。
が、一瞬ヒト間違いだったかとの感覚が沸いた。
「お久しぶりです」といわれて入ってこられたので、
その声によって間違いで無かったと安心した。
しかし、自分の記憶と顔が全然違った。
乾燥した肌でなく皮脂の出ているツルツルの肌で皺が無い。
えーっ、綺麗だ、あの皮膚はどこへ行ったん、と驚く。
「久しぶりにご挨拶にうかがいました」と言われる。
「コロナで消毒や手洗いをしなければならず、手だけは良くないですがあとは良くなりました。」と。
私は腕と体を見せていただいた。
苔癬化が全くない、皺も少しも無い、あの苔癬化は一体どこへ行ったのだ。
「綺麗になりましたね、本当にうれしいです」と自然に言葉が出てしまった。
久しぶりに「医者冥利に尽きるね」と思うと同時に、
脱ステロイド脱保湿療法は間違っていないと再確認できたうれしい日でした。
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facebook 佐藤健二医師
2022年10月25日 投稿記事より
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