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【詩】彼方の平和

戦地の向こうに
戦地が見える

正しさを貫くゆえに 
愛しさを抱くゆえに
正しさや愛を捻じ曲げる

例えばそれに「勝った」としたら
失ったものは数えないのだろうか

戦車や銃口の先にいるのは
本当に「敵」なのだろうか

こんなこと もうとっくに分かっているはず。

たとえ「勝利」しても
失ったものが返ってくることはない
きっと一生 その傷と戦い続けることになる

銃口の先にいるのは
自分と同じように
かけがえのない家族のいる「人」だ。

戦争が壊すのは
「街」であり「人」であり「人の心」である


何百年後、
歴史の教科書を読んだある少年が言った。

「戦争?
昔の人は随分つまらない事をしていたものだ。」



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