もう誰とも暮らせない、と嘆く友人の話

以下、一人暮らしの友人が言っていたこと。

「実家に戻りたくなくて、ここで暮らすことにしたの。
大学で経験した一人暮らしが快適すぎて。
もう、この自由さは何にも代えられないと思うし、
今後誰かと暮らせるなんて到底思えない。」

大学の一人暮らしも、社会人からの実家暮らしも経験したことのある、わたしとしては大共感だった。
一人暮らしのいいところは、何でも自由にできるところ。
何のテレビを見てもいい、何時に帰ってもいい、お風呂に入るタイミングを決めてもいい、自炊は好きなだけ手を抜ける。
だからこそ、どんどん堕落していくのも経験したことあるからよく分かる。

しかし同時に、「誰かと暮らすのも意外となんとかなるもんよ」とも思う。
社会人になって、わたしは実家に戻る選択をしたけれど、
多少肩身が狭いくらいで快適に生活させてもらってる。家事もあんまりやってないし。
(そろそろ弁当作りをするようにならなきゃですな)(来年度から頑張る)


23歳のわたしたちは、ここからが人生の岐路だって何となくわかってる。
相手がいなかったとしても、同棲とか結婚とかちらついてくる時期。
だからこそ、彼女のように「え、誰かと暮らせる?」と不安になる気持ちも分かる。

暮らさなければいいんじゃない、と思わなくはないけど、きっとそういう問題ではない。多分、これは暮らす前提のお話であって。
わたしは何気なく「同じくらい自由な人と暮らしたら?」と尋ねたけれど、
「今の時代も、多少は『女が家事』みたいな価値観残ってるじゃん!!」とさらに嘆かれて。
確かに、そうかもしれない。

「何者でもない時期」「自分の世話さえしとけばいい時期」を覚えてしまったら、
「妻の時期」「母の時期」「役割を求められる時期」なんて荷が重いって思っちゃうよね。とてもよくわかる。
結婚したいって自分の意思を持って結婚した人が、自分の意思よりも家族を優先させる人生を進むことになり、
結婚という選択をしないままなあなあに過ごした人が(あえて意思を持って結婚しない人もいるだろうけど)、自分の意思中心で1人で自分の人生を切り開いていかないといけないなんて、ものすごく理不尽なシステムだと思ってる
。まあ、それは置いといて。

多分友人は一人暮らしをやめるのが嫌なんじゃなくて、
手をほどよく抜いても責められない生活から、手を抜けない生活になるのが嫌なんじゃないかな。結婚とかもそうだけど、実家暮らしもしかり。ずっとぐうたらしてたら文句言われちゃうし。

だとすれば、「手を抜いてもいい」って思える誰かに出会えるといいねって思う。それが、彼女にとっての快適だと思うから。
皆さんは、ほどよく手抜きする人たちとこそ、暮らしたいですか。
それとも、完璧で模範的な暮らしの方が好ましいですか。

飲みの席で上司とかに聞いてみようかな(笑)