「オブリガート」―義務的な裏メロディー、わたしの生き方

わたしのnoteの登録名は「オブリガート」である。いわゆる、裏メロ。
わたしが「オブリガート」という言葉を知ったのは、吹奏楽部だった中学時代だ。
ホルン担当(かたつむりみたいなあれ)の方には分かっていただけると思うが、ホルンはむちゃくちゃ裏メロディーが多い。この裏メロをおしゃれに言った時の名前が「オブリガート」だった。

わたしは、自分で自分のことを「オブリガート」であると思う。誰かの人生に花を添えることはあっても、なかなか自分が主役になることはない
ありがたいことに、わたしには友達がたくさんいて、よく色んな相談を受けている。昨年は、恋を知らなかった後輩男子が初恋をして「なんかいい方法ありますかね?」と相談してきた(かわいい)。これまで誰かと付き合った経験がないわたしに聞くのは明らかに人選ミスだとも思ったが(笑)、信頼されているのだとみなして良しとした。そして無事彼の恋も実りわたしはとても嬉しかったが、やっぱりわたしは応援役ばかり割り振られるなと思った。

わたしなら、誰かを好きになったとしても、いや好きになる前からその気持ちを押し殺す。多分あの人にはわたしは合わないと。
友人関係にもそれが言える。自己肯定感が低いがために、コミュ力は人並みにあるのに「仲良くなりたいけど、わたしが話しかけるべきではない。あの子にはもっと話の合いそうな人がいそう」と勝手に判断して、必要以上に関わらなかった相手もいる。それでも仲良くしてくれた人たちが今の友達なんだけど(ありがたい限り)。
そうやって、自分が「こうしたい」と思うことをせず、「こうすべき」に囚われてるから主役になれないんだろうなーと思ったり。

あと、「オブリガート」には「義務的な」という意味もある。確かジャズとかでアドリブ(自由に吹いてーみたいな)ってあるんだけど、そのアドリブの対義語らしい。
あらかじめ、決められている。
わたしの生きる道も、あらかじめ決められているんじゃないかと思う。
わたしは就職活動の最後で、好きで地元の地方公務員になることを決めた。でも、大学入学時から親や親戚に「お前は公務員の方がいい」と散々言われてきたということが大きいと思う。民間企業との就活を並行していたわたしが就職先から内定をもらえて迷っていた時、祖父は「お前が○○(就職先)に就職しないのであれば、俺はお前と縁を切る」とまで言ってきた。令和4年なのに(笑)
だから、最終的に地方公務員になることも好きで選んだつもりだけれど、誰かが作った楽譜の音符をなぞっているかのような気持ちもする。吹くのは自分なのに。

いきいきしてる誰かを見て主役になれないことを嫌になる日もあれば、自分の手助けや行いが誰かの幸せになるのならそれでいいと脇役であることを受け入れる日もある。
そんなわたしのnoteです、ということで「オブリガート」として登録しました。

ちなみに、就活中は「あなたをものに例えると?」で「生態系の分解者です、見えないところでニーズを補填し組織を回してます」と言ってました。さすがに「オブリガートです。(以下略)」という重たい話はできません。