直接伝えられないなら、せめてコンテンツで示したい
困っている人、悩んでいる人が居たとして、私はその人に言葉をかけられないタイプの人間である。
センシティブな問題なら尚更である。
言葉をかけて失敗したことが何度もあるからだ。
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先週土曜放送の『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期4話は色々な意味で心を打たれた。
その話における“悩んでいる人”は、宮下愛の「お姉ちゃん」的存在、川本美里。
美里は病弱だった。長い入院生活の間、愛だけはずっとお見舞いに来続けてくれた。しかし、そんな愛が高校でスクールアイドルになり、ステージを重ね、ファンを増やし……やりたいことを見つけて自分よりどんどん先に進んでいく年下の姿を見れば見る程、劣等感が強くなり、海外で働くという夢を封印し、楽しいという感情すら失ってしまった。
「お姉ちゃん、何に悩んでいるの?」
退院後も表情を曇らせる美里を見兼ねた愛は、本人にストレートに聞いてしまう。
「愛ちゃんを近くで見ているうちにふと気付いたんだ。私にはもう何も無い。どこにも行けない……」
その一言で、自分がスクールアイドルをすることで美里を傷つけていたことに気付く愛。かける言葉が見つからない。
悩んだ末、愛は自身のライブで答えを示すことにした。朝香果林とユニットを組み、ステージに立つ。
「アイさん(=私)の中には、小さい頃から貰って来たたくさんの“楽しい”があるから。それを今から皆にあげる! 明日から一歩でも進んでみようって思えるような、最高のライブをするから!」
愛のMCを経て『Eternal Light』を披露。この曲に美里へのメッセージを込め、彼女に届くことを信じ、歌い踊るのだった。
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直接伝えられないなら、せめて“コンテンツ”で間接的に伝える。
私も、せめてそうありたい。
だから今日も、noteを書く。
誰にも届かないかもしれないけど、誰かに届くことを信じて。
(5/8追記)
アニメ4話の美里の心理描写をまとめた動画を観て驚いたので貼り付けておきます。鞄に付けたキーホルダーの向きだけかと思ったら、飛行機雲の本数や風で飛んでいく落ち葉など、私の気付かないメタファーがたくさんありました。アニメは本当奥深いです。
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