【感想】「桜の園」at 渋谷PARCO劇場 を見に行ってきた。

はじめに ~初のプロの舞台~

みなさん、こんにちは。お元気ですか。
私は、先日「渋谷PARCO劇場」へ行ってきました。PARCOの中にある劇場です。そこで、「桜の園」という舞台を見てきました。
実は、渋谷自体も中々行かないし、PARCO劇場は初めてだし、そもそもプロの舞台を見るのも初と、色々大変でした。
なので、感想を分けます。
気になるところだけでもお読みいただけると幸いです。


渋谷ってこんなに人多いの⁉

夜の公演でしたが、渋谷を楽しもうと、お昼から向かいました。
駅を降りて、構内を出て、その人の多さに圧倒されました。
確かにお盆だし、休み時だし、人が多いのも当たり前。それにしても予想以上でした。
誘ってくれた友だちと、ハチ公前で待ち合わせる予定でしたが、急遽離れた所へ変更。
ハチ公前には、撮影待ちの列ができていました。みんな、ハチ公とツーショットを撮っていました。
あまり渋谷には行かないので分からないのですが、これって日常風景なんでしょうか……?
他にも、念願のスクランブル交差点を目の当たりにしました。こっちは予想よりは小さいなと思ったのは内緒です。
自撮り棒などで、動画を回している人がけっこういました。中にはユーチューバーもいたんでしょうか。私もセルフ自己出演しているかもしれません。
さっさか歩いてPARCOに向かいました。途中、短い横断歩道があり、そこで何十人も止まっていました。一つの信号に、こんな並ぶなんて。中々開かない踏切でもないのに。
そんな、ある意味「渋谷=人」という印象を受けるような体験でした。

また、人は人でも、外国人の方がたくさんいました。
四方八方から聞こえる日本語じゃない言語……英語かなと思っても、全く違う言葉らしい。
ここで、私が驚いたワンエピソードを紹介します。
とあるチェーン店のカフェで食事を取ったのですが、私たちの後のほうから徐々に混み始めて、お店側から整理券を配っていました。
しかし、ある一組の外国人の方が、それに気づかず、私たちの近くの席まで来て座ってしまいました。
店員さんが来て、「整理券はお持ちですか」と尋ねます。が、外国人の方は首を傾げます。
すると、次の瞬間、店員さんの口から超流暢な英語が話されたのです。私は目も耳も疑いました。
「Do you have ~ number?」と聞こえたので、おそらく整理券のことだと思います。外国人の方は理解できたそうで、Oh! と言って店員さんと共にお店の入口へ戻っていきました。
これが渋谷か……と私は勝手に感銘を受けていました。渋谷では、英語は採用条件の一つなのか!
マニュアルがあったとて、きっと会話もできないとダメだと思います。質問されたら、答えられるぐらいの。
もっと英語の勉強、頑張ろう……と私は店員さんを横目に、覚悟しました。

豪華すぎる渋谷PARCO劇場

「いよいよ公演が始まる!」
開場の直前にお手洗いに行ったので、扉が開いた瞬間は見ていません(何やっとんねん)。
受付を済ませて中に入ると、既に空気が変わった感じがしました。
そもそも、PARCO劇場は、PARCOの8階に位置します。
エスカレーターで上がってきましたが、下の階のにぎやかな空気と打って変わって、高級感漂う空間になっていました。建物の中に劇場があるというのも、不思議な感覚です。
端の方に、PARCO劇場50周年を記念する祝い酒が飾られていました。(改めてPARCO劇場さん、50周年おめでとうございます!)
手前ではパンフレットや、クリアファイルやTシャツなどのグッズが販売されていました。
また、奥の方では飲み物が売られており、外階段につながるテラスのような場所もありました。
観客席の扉が開き、私は中を覗き込んで、「おおっ……」となりました。
とにかく広い。キャパは636人だそうですが、統一感のある赤いシートでより広く見えました。幕の開いたステージには既にセットが置いてあり、静かに観客を待っているようでした。
私は前の方の席を取ることができました。座ってみると、思ったよりステージが近い。イスもふかふかで、本当に上質な鑑賞体験を目指しているのだろうと思いました。探したのですが、映画館のようなコップ置き場はついていませんでした。
ちなみに、お手洗いも数が多く、どれも清潔に整えられていました。劇場では、お手洗いではなく、化粧室という言い方をしていました。そんなんでもオシャレだと感じてしまう一般庶民。
そして、特に印象深かったのが、スタッフさんたちの対応です。座席が分からない人へ積極的に案内していたり、席の間を歩いて呼びかけをしていたり。
また、公演の間の20分間の休憩時間にも、長蛇の列と化するお手洗いの列整備をしていました。最後尾はこちらと示した看板をスタッフさんが持ってくれていて、非常に分かりやすかったです。お手洗いの入口でも、「あちらへどうぞ」「こちらへどうぞ」と、見事な列さばきでした。
私は劇場に行ったことがなかったので、これらは当たり前のことかもしれません。しかし、少なくとも、PARCO劇場のスタッフさんたちは懇切丁寧な対応を徹底していて、とても感動しました。

「桜の園」の感想

※ネタバレはありませんが、少しでも内容が知りたくない方は飛ばしてください。

一言、面白かった!!
……では意味がないので、ちゃんと話します。
正直、ストーリーは完全には理解できませんでした。時代設定がそもそも一昔前なので、階級や言葉遣いが少々難しかった気がします。
洋風な雰囲気、屋敷での話が好きな人にはピッタリだと思います。
また、そこまで大きな舞台セットはなく、役者さんたちの立ち回りで舞台を埋めていました。ある意味、シンプルに魅せる。さすがプロというか、本物の舞台を見たという感じです。
個人的に印象に残っているのは、「ある場面から始まり、同じ場面で終わったところ」です。構成が素晴らしい。同じセットが出てくるので、あ、冒頭と同じ場所だなと分かるのですが、またそれも位置が変わっている。長い話を経て、人物たちにどのような心境の変化が生まれているか。最後まで目が離せない構成でした。
もちろん、役者さんたちの演技も完成度が高く、本当にその人物が目の前にいるようでした。しかし、完全に堅くなるのではなく、所々に遊び心をトッピングしている。その、完璧の中の自由奔放さに、のびのびとした印象を受けました。
原田美枝子さんの上品な立ち振る舞い、八嶋智人さんのユーモア溢れる言い回し……今でも、脳裏に焼きついています。
まとめの感想として、舞台の世界に引き込まれるというよりかは、ある物語の一端を、ドアの隙間から覗き見しているようでした。舞台という形が、同じ空間、同じ延長線上であるにも関わらず、ステージと観客席で見えない大きな壁で分けられているように感じました。
物語がしっかりと理解できず落ち込みましたが、ここは是非とも原作の脚本を読みたいと思いました。
私の中で、忘れられない物語になりました。

「初・舞台鑑賞」の感想

私は、友だちが習い事でやっていた舞台を見に行ったことがありました。また、アニメの舞台化を配信サイトで見たこともあります。
しかし、今回のようなプロの舞台を大きな劇場で見るというのは初めてでした。
舞台って、面白いですね!!
なんとなく、映画館とはどう違うのだろうと思っていました。
すると、ステージとの距離、声の聞こえ方、目線の動かし方など、実際に足を運ばなければ経験できないことが多くありました。
一幕、二幕と区切りがあるのは舞台だけですし、どの視点で見るのも、何を受け取るかも自由な感じが舞台独特だと思いました。
また、バンドなどのライブと異なる点が、観客の巻き込み具合と一瞬一瞬の空気感だと感じました。
ライブでは、観客に大いに呼びかけます。しかし、舞台はあくまで物語なので、私たちは向こうの空間に干渉できません。
そして、ライブはツアーであったとしても、一つの場所での回数は多くありません。一方で、舞台は「全く同じ場所」で何回も繰り返されます。
ライブも舞台も、同じ「時間の共有」が特徴だったとしても、「描き出し方」が異なっているのだと考えました。

ちなみに、舞台が始まる前、私は何故かとても緊張していました。
観る側なのに。おそらく、舞台の感覚をまだつかめていなかったからだと思います。
しかし、物語が始まると、自然に緊張感は薄れていきました。
観る側でも緊張することがあるのだな、と稀有な体験をしました。

おわりに ~舞台の魅力を知るために~

今回、「桜の園」を渋谷PARCO劇場で見て、忘れられない経験を得ることができました。
もっと色々な舞台を見てみたいと、そう強く思わせてくれました。
まだまだ舞台初心者ですが、これからたくさんの素晴らしい作品を見て、舞台の魅力を知っていきたいです。
……舞台鑑賞以外で渋谷に来ることは、果たしてあるのでしょうか。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
それでは、また。

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