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本屋大賞受賞作品『スピノザの診察室』

 2024年本屋大賞にノミネートされた『スピノザの診察室』を読んでみました!
 わたし、面白い本を自分で探すことが苦手なので、大体本屋大賞とか○○賞受賞とか書いてる本を選ぶんですよね(~o~)
 あとドラマ化とか映画化って書かれても興味惹かれますね笑

 今回は本屋大賞と書かれていたこの本を選びました!
 本の詳細やあらすじ、わたしの感想などを紹介していきます。

本の詳細

  • 著者:夏川草介

  • 出版年:2023年10月27日

  • 出版社:水鈴社


スピノザの診察室


あらすじ

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。

水鈴社https://www.suirinsha.co.jp/books/detail11.html’(2024・4参照)


目次

  1. 半夏生

  2. 五山

  3. 境界線


感想

 命に対していろんな向き合い方があるんだなと思いました。

 最初、この本は表紙のイラストと題名的に地方の診察室のほっこり物語かなと思っていました。(あらすじとか読まずに○○賞とかで選んでしまうので読み始めるまで何の話かも知りません)
 読んでいくうちに、命に関する話や医者の話、また救急の患者などいろいろ話が展開あれていき本の中にどっぷりとつかていました。

 死を待つ人と病気を治して救う医者。放置することは医者としては出来ないけれど、無理に治療をさせて患者の意思に反することもできない。今の医者の世界って高齢化が進む日本ではこんな形なのかなっと思いました。
 
 もし自分が医者だったら、患者に対して「生きて」「頑張って」と声をかけていると思います。
 哲郎先生は技術があるのに偉そうにしないし、権力も求めていない。ただ医者として患者さんの願いに寄り添ってるんだなと思いました。
 本当の意味で患者に寄り添うのって難しいですね。

筆者からのメッセージ

著者より 読者の皆さまへメッセージ

医師になって二十年が過ぎました。
その間ずっと見つめてきた人の命の在り方を、私なりに改めて丁寧に描いたのが本作です。
医療が題材ですが「奇跡」は起きません。
腹黒い教授たちの権力闘争もないし、医者が「帰ってこい!」と絶叫しながら心臓マッサージをすることもない。
しかし、奇跡や陰謀や絶叫よりもはるかに大切なことを、書ける限り書き記しました。
今は、先の見えない苦しい時代です。
けれど苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるというものでもないでしょう。
少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選びませんでした。
彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものです。
すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。
本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはありません。
(夏川草介)

https://www.suirinsha.co.jp/books/detail11.html


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