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台湾留学 ログ①

-留学100日-


5/21

台湾に来てからちょうど100日が経った。

本当は来て1ヶ月後に新鮮な気持ちを残しておこうと思ってたが、なんとなく後回しにしてるうちに、このタイミングになってしまった。


100日間。


あっという間といえばあっという間だけど、まだ100日間しかこの国にいないのかとも思う。

でもこの100日。たくさんのことがあった。

知らない人達30人の前のステージで突然歌を歌ったこと。

クレジットカードがATMに吸い込まれたこと。

日本のお祭りのボランティアに参加したら、たまたま別の大学に留学するAPU生がいたこと。

学生証を道で落としたら次の日にメールが届いて、警察署にちゃんと届けられていたこと。

初めて会った美容院の人に、2時間後にフットサルをやるけど来ないかと言われボロボロスニーカーで参加したこと。

大学の運動会に出れるはずが、メールの手違いで、非公式ランナーとして走ったこと。

台南出身(台北から新幹線で2時間半くらいの街)の友達の実家にホームステイをしたこと。

良いことも悪いことも。

色んな経験が自分の生活に彩りを与えてくれたように思う。

そう。パレットを絵の具でぐちゃぐちゃにするみたいに。

でも台湾に来てからの最初の2週間。この期間は精神的にきつかった。

全くコミュニティーのない環境で自分の居場所を作り出さなければならない、知らない世界に放り投げられたような感覚だった。
寮に住めなかったこともあって、コミュニティを広げることが難しくて、日々ストレスや不安を感じていたし、半年で帰国しようかと思うくらい孤独も感じていた。挫けていた。

でも、少しずつ、少しずつ、
色々な機会に手を伸ばしていく、色んな人と触れ合う中で環境に馴染み、気持ちを前向きに変えていけた。
ここの辛い期間を2週間で終わらせることができたのは紛れもなく自分自身の成長。
APUで過ごした2年間。
この期間での行動力の向上や成長が環境への適応能力を高めてくれたと思う。

ここを越えたことで、気づけば、自分のコミュニティがどんどん広がっていった。
留学先の国立政治大学(NCCU)は留学生に対して凄くオープンで、中国語を学ぶための言語交換のイベントや、文化交流のためのイベント、大学サークルによる留学生への観光イベントなど様々な機会を提供してくれている。
そして、台湾人と留学生の交流を促す、「混ぜる教育」にも非常に熱心だと感じる。
台湾が「2030bilingualプロジェクト」と呼ばれる英語教育に力を入れた政策を進めているのも相まって、街では多くの英語学習塾を見かけるし、非常に英語力の向上に対しても意識が高く、NCCUの英語ネイティブの大学院生が学生に対して、英語を学ぶ機会を無料で提供していたり、語学学校、大学院との繋がりも存在している。

これだけたくさんの機会が提供されていて、本当にありがたいし、その機会を無駄にせずにやれることをやっていきたいと思っている。

また、海外で生活するという経験は、「日本」という国を客観視する時間にもなっている。
台湾人や他の留学生達に日本はどのように映っているのか。自分自身も台湾との比較を通して日本をどのように捉えているのかを考え直す時間になっている。
台湾は親日国と言われているが、実際生活している中でそれは非常に強く感じるし、これほど日本に親しみの感情を持っている国はないのではないかとも思う。台湾で生活していれば日本語の需要の高さや、日本文化の浸透に驚かされるし、「日本」という国の価値にも改めて気づかされる。
ただ一方で、日本に対してのステレオタイプを感じることもあるし、日本社会が外国人の目にどう映っているのか気付かされることも多い。

加えて、留学の時間は日本だけでなくAPUを外から観る時間も与えてくれている。
自分が2年間過ごした大学を一旦離れたことで、改めてAPUの多様性環境、好奇心を刺激する授業、大学の魅力を感じているし、これだけ恵まれた環境を自分はまだまだ活かしきれていなかったなとも実感する。

やはり、日本語で国際関係を学ぶのと英語で学ぶのでは全然感覚が違うし、正直日本語で学んでいる方が圧倒的に面白い。
でも、自分の語学力がこのレベルに追いついたらまた感じ方は変わるだろうし、知ることのできる世界、関わることのできる世界もさらに大きく広がると思う。
そのハードルの高さからきついと思うことも沢山あるが、この先のことを考えたら、乗り越えなければいけないものだし、乗り越えた先の自分にワクワクもする。

留学の時間は、自分がいた場所、社会を俯瞰する機会を与え、その時間を通してそこの魅力や足りないものを気づかせてくれる。
APUに戻ったらNCCUで行われているイベントのアイデアや、大学院との交流など、自分が感じたものを還元したいし、さらにあの多様性環境を最大限に活かしていきたいと思う。

そして、台湾での新たな人との出会いもまた、新たな繋がりをもたらし、自分の棲んでいる世界をどんどん広げてくれている。

人脈で渡り歩く人生。

そんな未来にちょっとだけ憧れたりもする。

とりあえず今は、

人との出会いとたくさんの経験。

そして、

支えてくれる、応援してくれている人達への感謝。

これを忘れずに、自分のため、応援してくれる人のためにも、後悔のないように、あと残された時間も全力で楽しんでいく。


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