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北欧の神秘 ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画 展

新宿駅からすぐのSOMPO美術館にて、北欧の絵画展「北欧の神秘 ―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」が開催されるということを知り、開催から3週間が経った今日、ようやく足を運びました。

「絵画で有名な国」と言えばやっぱりルネサンス発祥の地イタリア、印象派のフランスあたりを思い浮かべる人が多いと思います。
北欧オタクの私ですが「北欧の絵画」ってどんなものがあるのか全く知りませんでした。
北欧は洗練されたデザインや機能性に優れた建築が有名な「デザイン先進国」とも呼ばれる国ですが、絵画のイメージって全くないんですよね。
実際に見学してみて、名前を知っていた画家はかの「ムンクの叫び」で有名なノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクだけでした。ムンクが北欧の画家であることも初めて知ったくらいです。

今回の展示は、ノルウェー国立美術館、スウェーデン国立美術館、フィンランド国立アテネウム美術館の3つの美術館のコレクションから選ばれた、19世紀〜20世紀初頭の画家たちの絵画 約70点の作品が展示されていました。

北欧の森や湖や雪景色などの自然を描いた風景画や、物語や神話をテーマにした絵画がどれも神秘的に描かれていました。
ちなみに北欧神話の一つに「トロール」という妖精がいるのですが、ムーミンはこのトロールがモデルだそうです。(ムーミンの正式名は「ムーミントロール」)
アナ雪に出てきたトロールもこのトロールから来ているのかも?アナ雪の舞台「アレンデール王国」のモデルはノルウェーだという噂です。


展示の一部は写真撮影が可能で、せっかくなので私も気に入った作品をメモする気持ちで数枚カメラにおさめましたが、やはり肉眼で見る油絵の壮大な迫力は到底写真におさめきれるものではないと実感するばかりでした。

「午後の日差し」ハーラル・ソールバルグ作


100年以上も前の生の作品を、至近距離で隅々まで眺めていく。
雄大な自然を描く大胆な筆の動き。細かい枝の先まで描き込まれている繊細な筆使い。夕暮れ時の柔らかな日差しを表現するための白や黄色の絵の具。暗闇の中でもモチーフを描き分けるたくさんの異なる黒色。荒々しい岩肌の質感を表現する絵の具の重なり。少ない色数と線なのに確かに表現されている、遠くに小さく見える人や建物。
画家の手によって生み出される表現の無限の可能性に驚かされるばかりでした。

北欧の絵画は、日照時間の少なさ、気候の寒さなどの自然の厳しさからか、薄暗く静寂につつまれたものが多かったのですが、どこか神秘的で、壮大なものでした。
雄大な自然と共生する北欧の人ならではの生き様や考え方、自然への親しみや敬意が作品にあらわれているように感じました。
約70点と展示にしては多くはない点数ですが、一つ一つに迫力があり大満足でした。

展示の一番最後にはゴッホのひまわりが。
新宿で本物を見られるなんて思ってもみず、胸が高鳴りました。


「ひまわり」ヴィンセント・ファン・ゴッホ作


ミュージアムショップには展示関連のグッズだけでなく、ミナペルホネンやアルメダールスなど北欧ファンの購買欲を掻き立てるブランドの品々が並んでいましたが、2ヶ月後に北欧旅行を控えている私は眺めるだけで何も買わずにお店を出ました。笑

今回の展示は北欧ファンだけでなく、絵画を見ることが好きな方にもおすすめできる展示会でした。6/9まで開催しているので是非!


北欧の神秘―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画

2024.03.23(土)- 06.09(日)
SOMPO美術館
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2023/magic-north/

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