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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

空が綺麗だなあ。
今日も家族に行ってきますと言える。

それまでは普通のことだと思っていた、幸せを感じるほどのことでもなかった小さな幸せを思い出させてくれる映画だった。

「特攻」に興味があったことと、予告をみて水上恒司くんの軍服が似合いすぎてびっくりしたことから原作をとりあえず読破。泣いた。公開初日から映画館にダッシュ。

2回見た結果、1回目と2回目で大きく違く見えた点が、水上恒司さん演じる佐久間彰。

1回目に観賞した時、彰が原作通り落ち着いていて冷淡、死にいくことはもちろん百合に対しても感情をあらわにすることが少なかった。そんなに百合が好きだったのか?と最後少し疑問に思ってしまった。伊藤健太郎さん演じる石丸の明るさと切なさ、千代ちゃんのやりとりがとても沁みた。

最後までみた上で、もう一度最初から細かい表情の変化に注目してみたい、と思えた。2日後、2回目を鑑賞。

びっくりするくらい彰の表情、心情が違って見えた。
かき氷を食べるシーン、空襲で助けに来るシーン、どんどん百合を見る目が優しく、温かくなっていった。
現実を見ているからこそ百合への想いは伝えられず、でも本当はずっと一緒にいたいのだろうな、とすごく感情移入してしまった。
彰視点の歌詞、エンドロールの福山雅治さんの「想望」がより沁みた。

水上恒司さんをはじめキャストさんが、それぞれ一つ一つのシーンで丁寧に感情を分析して演じていたのだろうなあ。
何回も見ることで、深みが増しより魅力を感じる、そんな映画だった。

「特攻」に興味があってもなくても、この映画を機に戦争についてもっと知りたいと思える、日常を大切にしようと思える。
今このご時世、若い人向けの戦争映画の必要性を強く感じた。
もっともっといろんな人がこの映画に出会えますように。

3回目も観に行きたいな。お正月に祖父母の家に行く時に足を伸ばして知覧平和会館行こう。当時の人たちの、一人一人にあっただろう物語をもっと知りたいと思う。

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