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【N高/S高】大学進学に向けてやっておくこと

N高/S高など通信制高校で大学進学を目指すにあたり、高2の今からやっておいた方がいいことを覚書も兼ねて書いておきます。
長女:全日制進学校→大学進学
長男:N高6期生(通学コース2年)

1.進路関係の説明会や面談

「通信制は進路関係のサポートが少ない」と言われますが、そんなことはないと思います。
全日制高校でも保護者向けの進路関係の説明会は数える程しかなく、先生との面談も1年に1回、3年生でも夏休みに1回だけでした。
学校にもよりますが、高校は義務教育の中学校と違いあくまで「自分で考えて動いてね」というスタンス。出願も家庭にお任せです。全日制でも通信制でも、保護者は子どもと違った俯瞰的な目線でサポートできるように、情報収集しておくことが大切だと思います。
N高/S高の場合、生徒向けには定期的に進路関係の説明会、大学・専門学校・就職それぞれのガイダンスなどがオンラインで開催されています。
また通学コースの場合、担任にあたるメンターの方との定期的な面談は月1回、保護者との面談もあり、メールでも相談可能です。
学校以外なら、大学のオープンキャンパスやオンライン説明会、大手塾が開催する入試制度の説明会なども勉強になります。

2.大学の情報を収集する

1年後のシミュレーションも兼ねて、大学の動きを確認します。
①大学のWebサイト
 大学のWebサイトもそれぞれ工夫されています。入試関係の情報がどこに載っているのか確認しておきましょう。
②入試要項や資料、パンフレットの請求
 そろそろ選抜要項が出てくる時期なので、パンフレットと一緒に資料請求します。最近はWebからPDFでダウンロードできる大学も増えています。
③入試制度を理解する
 特に私立大学に関して大学入試制度はかなり複雑です。入試科目、方式、出願スケジュールなどを書きだして把握しておきます。
入試制度を変更する場合、2年程度前に予告することとされているので、Webサイトにそのような記載がないかも確認します。

3.受験科目を考える

通信高校の生徒で一番問題になるのがここかと思います。
通信制は全日制と比べて、履修する科目が少ないです。例えば教科で「数学」と書かれていても、科目は数I、数A、数II、数B、数IIIがあります。
N高/S高の標準履修では数I、数Aしかないため、受験科目にそれ以降がある場合、自分で勉強することになります。
特に私立大学志望の場合、負担を減らすために勉強する科目を絞りがちなのですが、あまり早く減らすのはおすすめしません。
私立文系であれば英国+社会か数学あたりで3教科受験できれば、併願校の選択肢が広がります。

入試科目は大学のWebサイトで確認するのが一番ですが、とにかくわかりづらいので、シンプルに比較したり理解したりするのはパスナビというサイトが便利です。

https://passnavi.evidus.com/


4.資格取得を考える

一番メジャーな例で言えば「英検」ですが、英検2級程度以上があると有利な場合があります。(大学により級の基準は違います)
例①:英検○級以上であれば、英語の試験を免除
例②:英検○級で英語○点とみなす(換算)
例③:合否は問わず英検のスコア(CSEスコア)○点以上で換算 など
これもあらかじめ志望校・併願校の要項を見ておけば作戦が立てられます。
本番一発勝負ではなく何度もトライできる英検で英語の点数を確保しておくことで他の教科に勉強時間を使えるなどのメリットがあります。

5.併願校を考える

高2の現時点で、第一志望がここだ!と決まっているお子さんの方が少ないかもしれません。それも含めて、保護者がいくつか候補のリストを作っておくといいかと思います。
①国公立か、私立か
②自宅から通える範囲か、下宿か→奨学金を含め費用の問題
③希望する学部や系統に一致しているか
④入試科目に無理はないか(その1校のために追加するのは厳しい)
⑤出願~入試~合格手続きまでのスケジュール

私がよく使っていたのはこちら ↓

学部学科や所在地はもちろん、入試科目や偏差値・共テ得点率、学費や取得できる資格(教員免許など)を条件にして検索ができます。
意外にこんな近くの大学にこんな学部が?というのが見つかったりするので、おすすめです。

併願する時にネックになるのが⑤のスケジュールです。
私立大学の入試は1月末~2月上旬に集中するため、1週間毎日入試ということもあり得ます。特に心身上の理由で通信制を選ばれた生徒さんの場合、本命に集中できる無理のないスケジュールを立てるためにも、一度カレンダーに落とし込んで検討してみてください。

参考までに、長女の時の私立入試Weekは ↓ こんな感じでした。
1/31:A大学(滑り止め)
2/1:B大学(本命①)前期
2/2:C大学(本命②) A学部
2/3:休み
2/4:B大学 全学統一
2/5:C大学 B学部

6.補足:共通テスト利用するかどうか

私立大学で実施される「共通テスト利用方式」
これは共通テストを受験してその得点で合否が判定される制度です。出願すれば自動的に合否判定されるため、別途試験を受ける必要がありません。
メリット:
・国公立と私立を併願する場合、無理なく出願できる
・通常の入試より受験料が廉価
・模試などからある程度、事前に合否の判断がしやすい
デメリット:
・多くは共通テストの前日に出願締切のため、賭けの出願になる
 →よく考えないと受験料が非常に高額になる
・国公立を受験しない場合、共テ対策を別途やる意味があるか?
・成績上位の生徒が滑り止めとして利用するため、順当校以下が妥当

7.補足2:受験料などの費用の準備

大学入試の受験料の平均はだいたい30万円程度、また遠方で受験する場合、交通費や宿泊料も必要となります。1年後に向けて心の準備をしておくといいかもしれません。

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