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私を作った本たち①

学生の頃から本が大好きで、読書に熱中しすぎて学校の試験勉強をサボって親に怒られたこともしばしばありました。社会人になってから本を読む機会が格段に減り、こりゃイカンなと思うこの頃です。
そんな私を形成した本たちを紹介します。


1. 三毛猫ホームズの推理

著:赤川次郎  出版:角川文庫
三毛猫が事件を解決する異色の推理小説

以前ドラマ化されましたし、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
主人公の片山義太郎は警視庁捜査一課の刑事。高所恐怖症と女性恐怖症という二つの苦手なものを抱え、職業の傍らそれらを遺憾なく発揮しています。
なで肩で女性っぽい顔つきの優男で一見するとナヨナヨしている印象がありますが、事件解決時にはキメる男。そんな頼りない片山を支えるのが三毛猫のホームズ。ホームズという名前なのにメス猫で、アジの干物と紅茶が大好物。とある事件をきっかけに片山家に居候しており、事件解決に必要なヒントを提示して、片山のサポートをしてくれる。片山の愛猫というか、相棒。ホームズが人間の女性になったら片山への文句が凄そう。アジの干物もっと寄越せ、もっとしっかりしろ片山ァ!!
三毛猫ホームズシリーズは今だと何冊くらいあるんだろう…50冊は超えていそう。調べたら66冊?あるらしい。
後から知った話、猫にとってアジの干物は塩分過多で医者から怒られるレベルらしい。真似をしてはダメだ。



2. 三姉妹探偵団

長女はボケをかまし、次女は気が強く、三女は預金口座を確認する。
著:赤川次郎 出版:講談社文庫

今はラノベみたいな表紙になってるんですね。
三毛猫ホームズと同時期に読み漁っていた三姉妹探偵団シリーズ
こちらも推理小説ですが、事件を解決するのは三姉妹と次女の彼氏である刑事が主体。
長女(大学生)の綾子はおっとりした性格で天然ボケを炸裂させており、三女(中学生)の珠美はお金に関してかなりがめつく、お小遣いを日頃から銀行口座に預けており、預金を確認するのが至福。そんな彼女らをまとめているのがしっかり者で気が強い次女(高校生)の夕里子。ちゃっかり刑事の彼氏、国友もいる。いい歳した大人が女子高生と付き合うのどうなんだと突っ込んではいけない。
事件解決のメインになっているのは次女の夕里子の方だが、綾子と珠美もひょんなことから事件解決へと導いているので、それぞれがちゃんとした役割を持っています。



3. 西の魔女が死んだ

おばあちゃんが死んだら、まいに知らせてあげますよ
著:梨木香歩  出版:新潮文庫

学生の頃に読書感想文の題材として読んだ作品。今思うと、学生だけではなく社会で揉みくちゃにされた大人も読むべき作品
中学生のまいは、通っている中学校で孤立し、イジメの対象となってしまい、不登校になってしまう。療養も兼ねてイギリス人の祖母である「魔女」の元に預けられ、イジメを克服するために魔女修行を行うことになるという話です。魔女修行と言っても杖を振って呪文を唱えるとかではなく、「朝早く起きて規則正しい生活をする」というもの。一見拍子抜けはしますが、メンタルが病んでしまっている時って実は一番効くような気がします。逆に一日中塞ぎ込んでいた方がメンタルがもっと酷くなると思う。
私もこれを読んでいた当時は学校の人間関係に悩まされていたので、この本がとても励みになりました。今でもたまに読み返しています。
おばあちゃんの名言だけでも心に響きますよ。




4. 功名が辻

夫婦で目指す一国一城の主へ
著:司馬遼太郎 出版:文春文庫

NHK大河ドラマの原作にもなった小説。
戦国時代、織田信長の家臣に山内一豊(伊右衛門)という下級武士がいて、不器用且つパっとしない能力で中々出世出来なかったところを妻である千代から献身的なサポートを受け、夫婦で少しずつ功名を立てて一国一城の主を目指すというもの。伊右衛門が割とどうしようもない男として描かれています。日々貧乏暮らしで武具や馬も買えないという状況でしたが、千代が嫁入りの時に持参したお金で馬を買い、そこから名声を上げ始めるというのは有名な話。信長だけではなく、若い頃の秀吉や妻のねねとの交流も深いです。
最終的には土佐(現:高知)で念願の一国一城の主へと上り詰めます。
旅行で実際に高知城に行ったことがありますが、とても良いお城でした。
2006年NHK大河ドラマでは山内一豊は上川隆也さん、千代は仲間由紀恵さんが演じました。歴代の大河ドラマの中で一番好きな作品です。




5. 陰陽師

ならばゆこうか。ゆこう。ゆこう。
著:夢枕獏  出版:文春文庫

野村萬斎さんの映画を見てハマり、原作に走って見事にハマってしまった典型的なパターンです。
平安時代、都に怨霊が蔓延る中で、陰陽師である安倍晴明が妖怪退治をしていくというもの。安倍晴明自身がかなりミステリアルで飄々としているので、この人は人間なのか?と思わせることがあります。相棒の源博雅は少し頼りない優男で清明によくこき使われる。笛が得意で、よく怨霊の囮役として買って出ています。醍醐天皇の孫というかなり高貴な身分だけど、清明の前では立場が逆転する(公の場では清明もさすがに自重はしている)
式神の蜜虫は映画ではあまり活躍していないけど、原作ではめちゃくちゃ活躍してくれて頼もしい存在です。
1巻ごとの完結タイプでどの巻から読んでも大丈夫(なはず)
私は瀧夜叉姫以降が積み本になってしまっているので、時間を作って読みたいところ。


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