エレガントに観察
ポカポカ陽気。
玄関の鍵をかけてエレベーターへ向かう途中に再び部屋へ戻りました。
(やっぱり持っていこう)
ゲタ箱内に待機させているサングラスです。
最近場所をそこへ移して正解でした。
ブーツを脱ぐことなくササッとサングラスを手に持って再び鍵を閉めました。
あれれ。
サングラスどこに入れておこう?
エコバッグに直接入れるのはイヤだし胸元はマフラーがあるので引っかけておけません。
(えーい。しょうがない。
サングラスは装着するものよ)
と、マンション内から有名人気取りでサングラスをかけました。
(わぁ!薄暗〜い)
当たり前の感想しかありません。
でも外へ出た途端にガッツポーズに変わりました。
予想通り太陽が眩しい時間帯でした。
私が住んでいる地域はなぜかものすごく眩しい場所があるのです。
容赦なく差し込んでくる陽の光は私の安いサングラスではたちうちできないレベルでした。
(歌手の鈴木雅之さんかアルフィーの桜井さんみたいな真っ黒サングラスじゃないと対抗できないわね。でもないよりはマシだわ〜)
なぁんて考えながらテクテク。
一度玄関を出てからわざわざ取りに行った自分の判断に酔いしれちゃいました。
目的地図書館に到着です。
サングラスはさすがに外したいなと思い、再び置き場所がなくて頭のてっぺんに引っかけました。
私は昔はこのスタイルを好んでやっていました。
理由はシンプル。
オシャレだと思っていたから。
ですがなぜか急に恥ずかしくなってここ最近は頭に引っかけなくなりました。
今日嬉しかったのは、やっとオシャレとかカコッつけじゃなくて必要に応じて
「装着」
「頭の引っかけ」
が、できたことでした。
(よっしゃ!これでいい女になった気がするぞー)
コーヒーを外で飲みたくなって重い本をえっちらおっちら抱えながら歩きました。
席の空き具合によってはゆっくりと本が読めるかもしれません。
相変わらずの気持ちいいお天気です。
いつもの習慣でテラス席を目指してしまいました。
1月というのにテラス席も全く寒くありませんでした。
(これじゃあ本を読むのはもったいない)
読みたい気持ちを抑えて、本はかたわらに放置。
コーヒーと風景と過ごすことにしました。
久しぶりに遠くを見ながらゆったりと目を癒します。
家にいると狭いせいもあり遠くを見ることが少ないので目によくなさそうですもんね。
紅葉した葉っぱがキラキラ太陽に輝く様子や誰もいないテラス席に勝ち誇る自分を感じながら素晴らしいひとときでした。
ハエが飛んできました。
反射的に手を振り払って、アッチいけーとしていました。
そのうちにハッと気がついたのです。
(このハエ、私に悪さをしたわけじゃないよね、、、少し様子を見てみようかな)
このテラスでコーヒーを飲んでいると私はたいてい瞑想状態になってとてもピュアになります。
なんとハエとの共存を試みる思考になっていました。
(虫は大嫌いなんだけど)
テーブルにノコノコ来ました。
(私に触らないでねー。こっち来ないでねー)
ハエは私に悪さすることなくじっとしていたり、ノコノコ移動したり。
そのうちにもう1匹テーブルに現れました。
お互いに遠く離れたところにいます。
(このハエたちは仲間なんだろうか?どうして近くにいかないのかな。気がつかないの?)
そこから私はハエ観察に夢中になってガン見。
やはり、じっとしていたり移動したり。
一体何をしたいのでしょうね。
結構長い時間が過ぎました。
とうとう2匹は近づきました。
(おぉっ。やっぱり気づいてたんじゃん)
でも2匹ともジーッとしています。
(???)
ますます私の目は見開かれて、狭い狭い範囲しか見なくなってしまいました。
コーヒープレスのてっぺんの銅のキラキラしたところに2匹は来ました。
ジーッとしていて、そして!
待ってましたぁ〜!
重なったー!!!
(だよね。だよねー。そのためにアンタたちここにいるんでしょ)
不純異性行為を見逃すまいという私の本能的観察にアッパレです。
(ハエの写真出るよー。苦手な人は目を細くして自力モザイクかけてね)
↓
あー楽しかった。
ハエちゃんたちを嫌って悪かったなぁ。
決して可愛いとは思わなかったけれど、こちらに何も干渉しないのなら共存はアリですね。
(ところであれは交尾だったのかな?そもそもあの虫はハエだったのか??)
それ以上の知的好奇心は持ち合わせていないので検索もせず楽しい思い出にとどめて帰りました。
帰宅後は早速借りてきた本を物色。
全部パラパラ〜っとめくって雰囲気を見てみます。
どうしても兼高かおるさんのお写真に釘付けになってしまいます。
身長高いんだなー。
グラマーだなー
骨盤と肩幅のバランスが美しいんだよなー
うわっ!足の長さが体の半分以上だー
ただのエロ目線ですね。
私は容姿コンプレックスとともに人生を歩んできたので、どうしても自分が持っていない素敵な部分を見てはエヘヘ〜と楽しむ癖があります。
フランス人のファッション感のようなことが書いてある本も借りて読んでいるところです。
そこには
「鏡の中の自分をじっと見て観察してみる」
とのくだりがありました。
つまり、自分はどんな体つきをしていてどんな所が良いのかピックアップするとのこと。
そこを伸ばしていけば良いそう。
(ざっくり説明で失礼しました)
いやー。
この手の観察はホント苦手です。
どうしても昔からの癖で思考は
「どこが劣っているか」
になっちゃうから。
顔が大きいだの、
ふくらはぎが太い、足首も太い、いや、足全部太い、しかも短い、、、
とかね。
まだじーっと観察する勇気はありませんが自分なりに良い部分を考えてみました。
「お腹が出ていない」
「肌のキメが細かい(とよく言われる)」
「鼻が高い(と言われる)」
これらをやっと見つけたものの、すぐに否定に入ってしまいます。
(昔よりはおなかは出てないけど肉はぶよんぶよんあるよなー)
(肌は健康だけどシミシワ汚いしなぁ)
(鼻は低くはないけど鼻穴デカいよなぁ)
という具合でした。
良い点でさえも素直に受け入れる事が出来ないなんて、私は容姿に対しての闇が深そうです、、、。ゾゾ〜っ。
ミニマリストになって痩せてからは確かに鏡を見るのが楽しくなりました。
自撮りもチャレンジしてたまに記事にもアップしています。
でもそれはおデブ時代のスゴさを知っているからこそ今の状態が喜べるだけであって、写真も加工が出来るから楽しんでいます。
まだ「自分のここが好き」というところまでは到達していません。
しかも
「複数の人に同じことを言われた褒め言葉なら認めても良いのかも、、、」
なぁんて消極的な姿勢。
でも、私は美しくありたい。
外見も内面も。
大分遅い年齢からの女磨きにチャレンジして手ごたえも感じているところです。
あらためて容姿というものへの捉え方や受け入れかたと磨きかたに関心が深まりました。
あなた様はご自身の容姿の好きなところを照れずにパッと言えますか?
(私はもしあなた様を見たらすぐに素敵なところを見つける自信はあります)
うーん。
なぜだ。
なぜ自分の素敵な部分が見えないんだろう。
興味深い課題ができました。
私は今日もエレガント。
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