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越境学習


今回はこれについて書いてみたいと思います。
越境学習とは、普段勤務している会社や職場を離れまた異なる環境に身を置き働く体験をすることから新たな視点等を得る学びのことです。

他社留学とか社外留学とも呼ばれているんですが、この解釈を広げてみるといろいろな体験は学びの機会になるのではないかと言う印象を持っています。

副業は典型的な越境学習では?

副業は自分が所属している組織と異なる価値観やあるいは稼ぎ方を求められることになります。
例えばイラストが趣味でそれで副業しようとしたとき、値付け、どういう売り方をするか?どんな人がターゲットになるのか?代金の回収方法はどうするのか?などなど、すべて自分で考えて実行しないといけません。でもこれって会社という組織では役割が決まっていて全部を経験できる環境って会社の中ではそんなに多くないですよね?
SNSとオンライン決済の発達によって、こうしたビジネスを副業で簡単にできる環境が整ってきています。
会社でやっている仕事は異なる環境でいろいろ考えてやっていかないといけないという点では副業はまさしく越境学習に該当するのではと思っています。

中小企業こそ社員に副業を積極的に勧めるべき


副業というと一般的には大企業から徐々に認める方向になってきているというのが現在の潮流だと思うのですが、個人的には組織の中でそんなに大きな役割変更を行うことが難しい中小企業こそ、副業を解禁、むしろ推奨し、越境学習の機会と場をそこに積極的に求めていくべきだと思っています。
そんなこと言って本業がおろそかになったどうするんだ!!みたいな声があるのは承知しています。しかしまあ、本業にそこまでの魅力を感じられない仕事であればそれはしょうがないのでは??という事ではないかと思っています。あと掛け持ちしていれば当然それぞれの業務の繁閑期があるのは当たり前のことですけど、別にそれに合わせてセルフマネジメントすればよいだけの話ですよね。
「本業だけいつも全力でやれ!!」みたいな思考停止的なマインドはそれこそ社員の自律性を奪いその会社の未来の可能性を損ないます。
あと、副業が忙しくなってきた場合には時短勤務を設定すれば良いのではとも思っています(実は北陸人材ネットではそういう働き方を選択している社員もいます)。
あと、これはこっそり話しますけど、「副業OK」という中小企業は北陸にはまだほとんど存在しないので、副業を続けたいなら弊社以外に選択肢がほとんどないという点でリテンション効果は結構高いと思っています。
最後に当社ならではの事情ですが冬場は「スキー>仕事」と公言しているヤマキンが個々の社員に対し、副業やっている暇があれば本業に打ち込めというのは自己矛盾していますしね・・(笑)

ワーケーションも当然越境学習である

普段と異なる場所で働く、あるいはバケーションしながら働くと言うワーケーションはまさに越境学習の一形態と言えるのではと思っています。
環境を変えて働く必要性という点に疑問をお持ちの方がまだ実はかなり多いことに個人的にはむしろ驚きを禁じえません(笑)。
ヤマキンはサラリーマン時代、メーカーの採用担当として全国の理工系大学のキャリアセンターや就職担当の教官のところに出向いて求人活動していました。
移動中の電車の中や、あるいは大学の構内をうろうろするだけでめっちゃ脳内がリフレッシュするのでよくいろいろな大学に出張していました。

VACATIONの元の単語であるVACATEには空っぽにすると言う意味があるそうで、VACATIONには空っぽにするという意味もあるようです。VACATION中に何かに夢中になって、いったん頭の中の仕事の考えを空っぽにする機会を創るという意味がワーケションにはあるように思います。
この辺については6月3日に和歌山県南部町で開催されたワーケーションイベントでのディスカッションに参加していた猿渡さん島田さんのトークの中から得ることができた新たな気づきでもあります。 

ヤマキンは場所を変えて働く事がワーケーションに行ける越境学習効果の効果の有効性だと思っていたのですが、そうした自分の普段の場所と違う環境で普段出会わない人との交流を行う事にも学習効果はあるようにも感じます。
(ヤマキンは実は人見知りの性格なので(笑)、あまりそういう交流が得意ではないのですけど)

趣味に打ち込んだりボランティアをしたり地域の活動に参加することも越境学習になり得る。

これはVACATEの意味から考えたときにこの考え方も成り立つと思ったのですが、仕事以外の何かに打ち込む、夢中になると言う行為そのものが学びの機会としてはとても大きく、その中で得たノーハウやスキル知見と言うものが仕事に応用できる可能性が高いのではと思えるからです。
私は30代からスキーにはまっていたのですが自分の会社を作るまではサラリーマンをしながら空いた時間にスキーの練習していました。そうすると限られた時間と体力と能力で、どう効率的にスキーの技術を上げるのかと言うことをいろいろ考えてやってましたのですが、その中で最も参考になったのが実はドラッカーのマネジメントの概念です。
「マネジメントとは自分の達成する目的のために持てる資源を最も有効かつ効果的に活用する術である」と言う定義から始まり、「その資源を最も効率的に目的達成に使用する手段のことを戦略」そして、「最も効果的効率的な成果を収めるための選択と集中」の重要性、「競争の優位性を創るためのコアコンピタンスの具体化」等、まさにマネジメントで学んださまざまの考え方を使ってスキー競技を続けてきました。
同時にスキー競技を続けていく中でこうしたセルフマネジメントを実践し、そこで得られるノウハウや学び自分の強みといったようなものを自分の中で見える化し、再現性と汎用性を意識していろいろな局面で活用してきました。そしてそれがそのまま現在の会社経営やコンサルタント、コーチングに関する自分の知見として生きています。
端的に言えば、学んだことを実践し、実践の中で得た気づきを、また学びの中で整理し、体系化し、それをまた実践の中で試すという、仮説と検証の繰り返しと言う行為は仕事以外の場でもそれを試す事は可能。さらに自分が夢中になっているものであればあるほど、目指す成果に向けてそうした取り組みを行う機会が多くなると思います。それって仕事でも活かせる大きな学びの機会であるということですね。



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