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復活 「男を描くということ その1 」 2010~

note、今更ながら初めて使います。はじめまして、イケメン画画家の木村了子です。私がイケメンなんでなく、女性目線で「イケメン男子」をモチーフに、日本画で美人画として描いております。ややこしいですね。

10年ほど前の2010年ごろ、「男を描くということ」というブログタイトルで、私が男性を描き始めたきっかけや、描いていてどう思ったかなどなど、つらつら文に書いていたのですが、2年ほど前に当時から活用していたARTitブログがSNS撤退に伴い、全ての記事がネット上から消えました、、涙。

いつか、ブログを復活させたいなと思いつつ面倒でそのままにしていたのですが、、これを書いた頃よりちょうど10年、2020年の今も私は男を描き続けていて、周囲の状況も、私自身の考えも、色々変化がありました。

最近思うところあり、改めて当時の気持ちを見つめ直してみたいなと。。なんとか救えた当時のブログ記事、「男を描くということーその1~7」だけでも復活し、気が向いたら関連する未発表文なども記載しようかと思います。さて以下、当時の原文ママです。まずはその1。

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「男を描くということ その1」2010年1月29日

昨年から年明けにかけて、中国(北京)、韓国、台湾で作品を発表したり、またシンガポールの画廊の方にお会いしてポートフォリオを見せたりなど、いわゆる「アジア」の美術関係な方々に作品を見ていただく機会が多くあり、様々な感想をいただきました。さてそこで。

とにかく、本当~によくというか、私の作品を見て、国や老若男女問わず絶対される質問がこちら。

Q: 「なぜあなたは男性を描くんですか?」

A: 「そりゃ男が好きだからYO!」

と、それがたとえ正直な答えであっても、「現代美術作品」のアンサーにはならないので、通常以下のようにお答えしています。


解答例:
『私は昔から「人間」を描くのが好きでした。今まで美術の「人物画」の歴史は、圧倒的に女性が見られ、描かれる側であったと思います。
以前は私も深く考えず、当たり前のように女性の姿を描いていましたが、ある時期、女性である私が女性自身の姿を描くことに意味を見つけられなくなりました。そこで異性である男性の姿を描いてみたところ、思いの他楽しかったのです。

それは本当にシンプルな衝動でした。私が女性として愛すべき存在・「男性」を描くことはとても刺激的で、私にとって自然なことだと気づかされました。
そして、時代は刻々と変わっています。「見る」立場であった男性は、徐々に「見られる側」に変わりつつあります。
現にそれを意識してか、男性が「美しくなること」に、以前よりずっと貪欲になっているように思います。

人間には二つの性しかありません。
私が女性で、描く対象が「男性」。二つの性が揃って、私は「人間」を表現できるのではないかと思っています』

…と、以上は台湾でインタビューを受けた際お答えしたものです。


この質問をあちこちで受けるたびに、女が男を描くということがそんなに珍しいことなのか?と思いました。また、私を女性だと知らない外国人の方は私の作品を見て、ほとんどが私を「ゲイのアーティスト」だと思ったようです。

とはいえ私自身も、実際に「男を描く」まではそれなりに葛藤と、そしてきっかけがありました。いったん描いちゃってからはノリノリでしたが。。

そんなわけで、この数多い質問をブログテーマとして、「男を描くということ」をテーマにもうちょっと突っ込んで書いてみようと思います。

続きは次回に。。。w しばらくお付き合い下さい。


2020年追記
ここで社会的にも、私的にも一番考えとして変化があったのは、「人間には二つの性しかありません、二つの性が揃って〜」のくだりでしょうか。現在はこういう考え方はしていませんが、当時との比較のため、当時のママとして記載しました。

その2に続きます。ちょっとnote慣れてきたぞ。

大ワニ

鰐虎図屏風 「鰐乗って行こう!」
Crocodile and Tiger “We are Asian White Tigers” 2009

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