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【小説】クお白チ 097【第一期】

俺「みんなに頼みがあるんだけどさぁ…」
チ「なにさ?」
俺「セーラー服で暑いかも知れないけど窓を開けずに入り口の扉も閉めて教室にいてくれないかな?」
小「また意地悪するんですか?」
俺「意地悪じゃないよ」
香「教室でなにしてればいいんですか?」
俺「好きな事してていいよ」
白「おにいさんは来ないんですか?」
俺「10分位したら行く」
チ「なにするのさ?」
ラ「教えてくださいよー」
俺「チビとラブはここにいていい!いっつも口答えするやつは知らないよ…」
ラ「あ゛ーーーーー!分かりました分かりました」
チ「知らないとか言わないでよぉーごめんよぉー」
俺「みんなは俺の頼みは必ず聞いてくれるのに、チビとラブだけはいっつも逆らう」
チ「ごめんよぉー言う事聞くよぉー」
ラ「私も謝りますから、仲間に入れてください。お願いしますよ」
おしゃべりの口調で
俺「どうするぅーみんなぁー」
「あはははっ」×6
ク「みんなでおにいさんのお願いを聞いてあげたいです」
お「仲間にぃー入れてやってよぉー」
俺「みんなそれでいいのかな?」
「仲間に入れてあげてください」×4
俺「だってさ。チビ、ラブ」
チ「いつまでドキドキさせるんだよ…」
ラ「口答えしないようにしててもダメだ…」
俺「チビ。ドキドキは今日までだよ」
「………………」×8
俺「じゃ、みなさんお願いしまーす♪」
「はーぃ…」×8
彼女達が俺といつもたまり場にしていた南側の一番手前の教室に入ったのが分かった。タバコに火を付けて、吸い込む前に火を消した…感覚が鈍る気がした。最初はいやだった事、それに癒され、それに温められ、それを感じ、それに救われた。今度はそれを求め、忘れないように記憶しよう

10分たったので裏庭から校舎に入る。足の痛さを感じていない。いま俺が求めているものがそこで待ってる
彼女達は教室の中で喧騒を作り上げていて、俺が歩いてきた事が分からなかったようだ。息を吐き出し、止めてから教室の扉を開け、急いで閉める。俺が入っていくと喧騒が静寂に変わった。丸くなって椅子に座っている彼女達の真ん中に立って、鼻から息を大きく吸い込み深呼吸する
俺「終わったよ。ありがとう」
ム「深呼吸?」
俺「そうだね」
白「なにがしたかったんですか?」
俺「終わったって言ったじゃん」
まだそれは続いている
香「あのー教えてもらえませんか?」
俺「最初は耐えられなかったんだよね。そのうちそれがないと仕事が出来なくなってた」
お「なにがぁー」
俺「みんなの匂い」
チ「ドスケ…もう言わないよ…」
「あはははははっ」×7+俺
俺「みんなが自己紹介してくれた事があっただろ?」
ク「白ちゃんがまだ来てない時ですよね」
俺「そうそう」
小「自己紹介がどうかしたんですか?」
俺「あの時さぁー俺入れて8人の熱気と、みんなのよい香りと女の子独特の体臭で頭がクラクラしてたんだよね」
ム「だから部活やれって言ったの?」
俺「そうなんだよ。途中で耐えられなくなっちゃったの」
ラ「今は平気なんですか?」
俺「全然平気。なれたのもあるんだろうけど、教室の仕事が終わってからそれがあんまりなくなっちゃって、ちょっと寂しかったんだよね」
お「やっぱりぃー香ちゃんの予想は正しかったんだねぇー」
俺「あまいな…」
チ「なにがさ?」
俺「今は誰が後ろを通ったかさえ分かるよ」
「えーーーーー!」×8
俺「チビ言ってみ」
チ「目もいい、耳もいい、鼻もいい、頭もよくて、口が悪い…あっ!また態度を忘れちゃったんだよ。えへへっ」
「あはははははっ」×8+俺
俺「仕事もしてないしセーラー服だからちょっと違う匂いだね」
ラ「なにが違うんですか?」
俺「汗の匂いがしない」
香「なんか恥ずかしいですね…」
俺「香の汗の匂いは知らないよ」
香「あぁ、あれですね…」
お「なぁーにぃー?」
香「えっ!…えっと…えっと…」
俺「罠はしかけてないぜ。チトセ」
香「サッちゃんフォローしてくださいよー」
俺「自分で蒔いた種じゃん」
香「そんな事言わないでくださいよー…」
俺「みんな気がつかないかな?」
白「なにがですか?」
俺「香だけすんごいいい匂いがするの」
「分かんなーい」×7
俺「みんなで香の匂いを嗅いでごらん」
香「ちょ、ちょっと待ってくださいよーー!」
香以外の全員が立ち上がり、香をみんなで嗅ぎ回る
俺「あはははははっ」
香「女の子同士なのにすんごい恥ずかしかった…」
俺「分かったひとー?」
「あんまり分かんなーい」×7
俺「ほんとに?」
チ「いい匂いはするけど、すごくって感じはしなかったんだよ」
俺「そんなもんか…」
ク「おにいさんには分かるんですか?」
俺「香は3m以内に入ると分かる。みんなは2m位かな」
「すごーい」×8

この癒しがなかったら、こんなに上手く仕事は出来なかった…

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