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【小説】クお白チ 073【第一期】

俺とチビで裏庭にいたら、1年生全員でやってきた。時間は9時
俺「今日は仕事もないのに小鳥もムックも一緒なんだね。あははっ」
小「あ…今日までしか会えないから早く来ました」
俺「最初の あ はなんだったの?」
小「なんでもありません…」
俺「そっか…???」
ラ「チビ先輩おにいさんと一緒に居られる時間が長くていいですねー」
俺「暇つぶしの相手にはちょうどいいよ」
チ「お仕事でも活躍したじゃんさ!」
俺「あれ?そうだっけ?」
チ「ブーーー!」
「あははははっ」×4
俺「少しゆっくりしてから、続きのモップ掛けお願いします」
「はーい」×5
香がいるからタバコはここじゃ吸えない。立ち上がって歩き出す
ラ「おにいさん足どうかしたんですか?」
俺「脚立から落ちて怪我したの」
マンホールにジャンプしようと思ったけど、この足じゃ無理だ…戻って席につく
香「今どこに行こうとしたんですか?」
俺「タバコを吸いにマンホールに飛び移ろうとしたんだけど、この足じゃ無理な事に気が付いたの」
ム「そんなに酷いの?」
チ「見せてあげれば」
俺「こんなの見たい人いるの?」
小「見せてくださいよ」
「見たーい」×3
俺「物好きだなぁ…」
裾をめくって
俺「歩くのいやだからみんなで見に来てよ」
みんなで集まってくる。チビまで見に来る
チ「さっきより酷くなってるじゃんさ!」
俺「腫れてきてるね」
チ「なんでそうやってのんきなのよ!」
俺「怪我をするのが当たり前だからあんまり気にならないんだよ」
香「私クスリ持ってきます」
俺「包帯は持ってる?」
香「包帯は無いけど消毒だけでも…」
俺「10時ちょっと前にチビと香で薬屋に行って、薬と包帯とガーゼと湿布を買ってきてくれないかな」
香「分かりました。けど今消毒は?」
俺「タオル巻いとくから今はいいよ」
ラ「消毒してもらってくださいよ…」
香「やっぱりクスリ持ってきます」
俺「みんな心配性だなぁ…」
チ「サッちゃんの事好きなんだから心配するの当たり前でしょ!」
香が戻ってきた
俺「ちょっと見てみ」
右手のひらの小指側の傷と右手の指の傷、右手下腕の傷、左膝の傷、頭左前頭部の傷
小「傷だらけですね」
俺「頭は3針縫ったね」
チ「なんで右手ばっかり怪我するの?」
俺「落ちてきた物や倒れた時の物をどうしても右手で受けちゃうんだよね」
ラ「危ないんですね」
俺「普通の電気は100ボルトってのは電圧測定で知ってるだろ?」
チ「うん」
俺「俺は頭から右腕に200ボルトが通って2時間気絶してた事があるよ。足に通ってたら心臓を通るから危なかったね」
ラ「死なないでくださいよ」
俺「死ぬはチビのセリフだろ」
「あはははははっ」×2
チ「ブーー!」
俺「香。一応消毒してちょうだい」
香「はい」
消毒が終わって、タオルを巻いて立ち上がり
俺「さて、やろうか」
香「座っててください」
俺「モップ掛けくらい出来るよ」
チ「座ってなよ!」
俺「俺の仕事だよ?」
ム「もう、おにいさんだけの仕事じゃない」
俺「ムックも言うようになったなぁ…」
「あはははははっ」×5
俺「じゃ、チビと小鳥で1階のコンセントの電圧測定して。ブレーカーはチビにまかせる。あとの人はモップ掛けしてくださいお願いします」
チ「あいよ♪」
「分かりました」×4
みんな校舎に入っていく。一緒にいたかったな…タバコに火を点けて吸い込んでから思いつく。すぐにタバコの火を消して、校舎への入り口から入り、廊下に座り込みみんなを見ることにした。ブレーカー室から戻ってきた小鳥とチビが
小「なにしてるんですか」
チ「座ってなよ!」
俺「座ってるじゃん」
小「裏庭にいてください」
泣きそうになるのを我慢して笑顔で
俺「みんなと一緒にいたいんだよ」
チ「そういう事か。走るな、怪我をするな、無理をするなだよ?」
小&俺「あははははっ」
笑い声でみんなが教室から顔を出す
チ「この泣き虫やろーがみんなと一緒にいたいんだってさー」
「あははははははっ」×4
俺「おまえ酷すぎるぞ!」
チ「ほんとはみんなと別れるの寂しいくせにさ」
俺「おまえだけ帰れ!」
チ「ほーら恥ずかしいとごまかす」
俺「てめーほんとに絞め殺すぞ!」
チ「小鳥ちゃんこんなやつほっといて仕事しよ」
小「あははっ。先輩行きましょ」
顔の筋肉が緩んで普通に笑顔が作れる。廊下の壁に寄りかかって天井を見上げる

みんなで取り付けた新しい灯具が艶々してる…

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