見出し画像

【小説】クお白チ 069【第一期】

3時までに15灯、あと2灯。正直疲れた…
チビのサンドイッチはコッペパンにコーンとタマネギをマヨネーズであえた物と、これでもかというほどのレタスとキュウリ、ニンジンスライス。細かいベーコンが入った物の二つ
「なんでこんなに野菜ばっかりなの?」
「だってサッちゃん野菜食べてないじゃんさ」
「あぁ、心配してくれてるんだ」
「いいから食べてよぉー」
「食べる前から美味い気がするよ」
「嬉しいけど食べてから言いなよ!」
二種類のパンを一口ずつかじる
「なんか、新鮮な感じがするよ。美味しいよ」
「ちょっと挑戦したからドキドキだったんだよ」
「だんだん料理が上手になるね」
「やったぁー嬉しいよ♪」

休憩が終り、2灯を点け終わる頃に階段を掃除しながらみんなが下りてくる
俺「2階と3階にゴミ袋残ってなかった?」
みんなでガヤガヤ話してる
白「たぶん3階に二つ、2階に三つだと思います」
俺「そか、ありがとう」
ク「運びましょうか?」
俺「持ち上がらないよ」
香「やってみなければ分からないですよ」
俺「20~30kgを一人で持てる?」
小「二人で持てば出来るんじゃないかな」
俺「口の縛り方にコツがあるんだよ」
「そうなんだぁ…」×8
俺「おしゃべりとラブとチビは俺について、他の人は1階北側から教室のモップ掛けお願いします。廊下はまだ汚れるから明日ね。チビはモップ持っててね」
「はーい」×6
灯具の点かなかった教室へ脚立を持って行く。机を大きく退かして、机に埃が落ちないようにしてから、蛍光管と配線カバーをおしゃべりとラブにわたす
チ「私やる事ないじゃんさぁー」
俺「あとで重要な役目があるんだよ。ちょっと待ってて」
チ「分かった…」
点かなかった灯具を外すと、配線は出来てる。配線を外して確かめると先が錆びてる。処理して配線を元に戻す。もう1ヶ所点かなかった教室に行って、同じ処理をする
俺「チビ。おしゃべりとブレーカー室に行って、この教室とさっきの教室のブレーカーを上げてくれ」
チ「あいよ♪」
俺「ラブは点いたら、腕で丸を作っておしゃべりに知らせて」
ラ「はい」
俺「おしゃべりはラブの丸を確認したら、チビに教えてやって、チビはその教室のブレーカーを落として」
お「分かったぁー」
俺「じゃ、行ってください。ラブスイッチ入れといて」
ラ「はい」
グローランプからブーンって音がして瞬いてから、パッ、パパパッと教室全部の灯具が息を吹き返す
俺「ラブ。点いたー」
もう一つの教室も正常。二人が帰ってきた
俺「チビ、こことさっきの教室のモップ掛けしてからブレーカー室に戻って、3階、2階の教室廊下、階段、渡り廊下のブレーカーを全部上げてくれ。指笛四回吹くから、3階、2階、渡り廊下、階段の順で切って」
チ「分かった」
俺「時間がかかるかもしれないけど待っててね」
チ「了解♪」
俺「おしゃべりとラブは机を直してから、モップ部隊に参加して」
お&ラ「はーい」
3階に上がってゴミ袋を探す。一個は階段の側、一個は一番北側にあった
そのゴミ袋を階段に運び終わったら、廊下の灯具がいっせいに点灯。一番北側の教室に走る。一ヶ所ずつ教室を回って、全灯点いているか確認して行く。全灯点いていたので屋上へ行って確認。3階に下りて指笛。ゴミを二つ担いで2階へ、廊下はOK。ゴミを引きずりながら教室を回る。問題は無い。指笛。渡り廊下を見て、指笛。2階と1階の間の階段の灯具が点いているか確認して、指笛。時計を見たらちょうど5時。1階に下りて、叫ぶ
俺「みんなー戻ってきてー」
「はーい」×8
みんなが集まる
俺「5分くらいいいかな?」
ク「平気ですよ」
俺「明日は仕事がないから、最初に会った時のポロシャツで来てほしいんだけどな」
お「なんでぇー」
俺「最後に見ておきたいんだよ」
チ「エッチー!」
俺「なんでポロシャツでエッチなんだよ!じゃ全員スコート着用!」
「えーーーー」×8
俺「冗談です。あははははっ」
ラ「あっ!」
俺「ラブ、なにが あっ! なんだ?」
ラ「やっ、やらなきゃいけない事を思い出したんですよ」
俺「そか…?…あと、明日は来るの自由にするから、5時半までいられないかな?」
白「なにをやるんですか」
俺「それはないしょ」
ム「楽しい事?」
俺「うーん…楽しくないかもしれないけど、見せたいの」
お「ふーん…みんな5時半まで平気ぃー?」
「はーい」×7
俺「では、みなさまおつかれさまでした。ありがとね」
「おつかれさまでしたー」×7
みんなが帰ってから、出入り口の側にゴミ袋を一つだけ残して、あとの四つは廃材置き場に置き、出入り口を入ったところに寝っ転がる
チビが俺の顔をのぞきこんで
チ「どうしたの?大丈夫?」
俺「疲れたぁー」
チビがそのまま覆い被さるようにキスをしてくれた。全身に心地よさが広がった

体中の疲れが、床に吸い込まれて行くような感覚がする…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?