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塩分測定について。

11月からはじめたnoteもまもなく25,000ビューです。毎日100人くらいの方が読んでくれてることになります。ありがとうございます。

漬物の塩分濃度について低塩化が進んでいます。

塩度検査は、1ロットごとにその工程ごとに最低3回行っています。規定内の数値でない場合はその都度調整を行い、再度検査を行います。

今日は、その塩度検査についてお伝えしようと思います。

最近ではデジタル式のものが主流になっていると思います。

上記ような形態で、よく果物とかの糖度計も似た形状をしていますので、なんとなく見たことがある方もいると思います。

が、私のところでは、理科の実験のような道具を使っています。

・粉砕機
・白布
・メスシリンダー
・注射器
・ビーカー
・薬品
・ビュレット(↓)


具体的には、

1.検体を粉砕して固形分から液体を絞り出す
2.定量を計量して、20倍に希釈する
3.希釈液からさらに定量を取り出す
4.ビュレットを使って希釈液に薬品を一滴ずつ落とす
5.もともと黄色の薬品の色がピンク色に変わったところでビュレットの目盛りを記録する
6.ビュレットの目盛りに定数をかけて塩度が計測される


一連の工程を文字で書くと、ちょっとわかりにくいですが、理科の実験のような感じで計測を行っていることを知ってもらえればと思います。

ただ、1cc単位での計測になるため、計測する作業員は時に複数人数で行い、個人差がでないように日頃から行っています。

1検体を計測するのに5~10分位かかる大変な作業ですが、私のところでは、品質を保つためにはデジタル塩度型に比べて精度の高いこの測定方法を用いています。


また、現在は原材料表示の他にも栄養成分表示が義務化されて、どの商品にも塩分相当量の表示があるので気になる方は必ず確認の上で購入されることをおすすめします。

こちらにも書きましたが、栄養成分表示については、
・〇〇gあたり
・一食〇〇gあたり

とかの単位の確認もお忘れなく。



塩度濃度については、既定値より高くなってはもちろんいけませんが、既定値より低くてもいけません。

それは塩分濃度が低いと雑菌が増殖するスピードが早くなるため、酸化のスピードが早まって軟化したり、殺菌不良を起こすもととなってしまいます。

塩度が低ければ低いほど良いってことではなく、ここでも適正な塩度を保つことで、塩がとても大事な仕事をしています。


では、また明日。

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