工業分野の求人逼迫度
私は、工業系専門学校で就職業務に取り組んでいました。
工業系の分野では、求人難が慢性的に続いています。
今回は、求人難の逼迫度が高い順に、各分野の職種を説明します。
建設・電気
ビルを含めた建築物では、建物自体は建設会社が関わり、配線など電気設備は電気工事会社が関わります。
ほかに、冷暖房や換気の設備で空調設備の会社が、上下水道など給排水の設備で給排水設備の会社も関わります。
また土木などもありますが、これらをまとめて建設・電気と総称します。
この建設・電気は、需要が大きいものの目指す人が少なく、少子高齢化もあって現役世代の減少が深刻な業界です。
施工管理と現業
建設・電気では、現場監督である施工管理と、現業(電気工事の場合には電工とよびます)に、職種が分かれます。
建設や電気の知識と資格が必要ですが、普段は顧客との打ち合わせや、現場の監督、スケジュール管理を行います。そのため、新卒で目指す職種として適しています。
施工管理では、顧客や現場の人とのコミュニケーション能力や、スケジュール管理能力や各種の手配を行う能力が求められます。
顧客と現場との板挟みになることもありますが、やりがいはある仕事です。
機械・電子
機械を開発する上で、メカニズムの設計と、電子制御の設計を行います。
そして機械には、据え付けや修理も必要です。
この機械・電子も、学生の理系離れによって求人難の業界です。
設計技術者とサービスエンジニア
機械にしても電子にしても、設計を行う設計技術者と、据え付けや修理を行うサービスエンジニアの職種があります。
設計技術者は、高度な能力が要求される傾向があり、入社後の研修でそうとう勉強する必要があります。
サービスエンジニアは、現地で作業する場合にはフィールドエンジニアともいいます。
サービスエンジニアは顧客とのコミュニケーションが求められますが、設計技術者に比べると難易度は低いです。
IT(情報処理)
私は以前、情報処理技術者試験対策の参考書や問題集を執筆してきました。そのため、長年にわたって関わってきた業界です。
ソフトウェアを組み合わせた情報システムを開発するプログラマとシステムエンジニア(SE)や、出来上がって稼働している情報システムを運用する運用エンジニア、の職種があります。
またネットワークやサーバを構築するインフラエンジニア、IT企業ではなく一般の企業で情報システムを担当する社内SE、などの職種があります。
IT業界は成長を続けており、求人は多いです。ただし、一般に知られているため業界であるため志望する学生も多いのが、前述の業界と違うところです。
組み込みソフト技術者
最近は、IoT(Internet of Things;各種機器をインターネットに接続すること)の普及で、各種機器に搭載するマイコン(マイクロコンピュータ)を制御するソフトウェア(組み込みソフト)の開発需要が高まっています。
この組み込みソフトの技術者を、IoTエンジニアとよぶ場合もあります。
組み込みソフトの開発ですが、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)やArduino(アルディーノ)というマイコンのキットが市販されており、それを使いこなせるようになると有利です。
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