【ビジネスシーンでのAI活用のリアル】「AIチャットボット成功事例」と「チャットボットとAIチャットボット、ChatGPTの違い」
AI(人工知能)はその進化により、ビジネスシーンでの活用がますます進んでいます。
この記事では、国内初の「IBM Watson日本語版」を採用し開発されたAIチャットボット「AI-Q(アイキュー)」を提供する木村情報技術株式会社が、 AIチャットボットの成功事例とその効果やメリットをご紹介します。
【本題の前に】チャットボットとAIチャットボット、ChatGPTの違い
話題のChatGPTとチャットボット、AIチャットボットの違いについてご存じでしょうか?これらは、会話プログラムやシステムを指す際に使われますが、それぞれ異なる特長があります。
チャットボット
チャットボットとは、自動的に会話を行うプログラムのことです。Webサービスやアプリなどで、コンシェルジュや問合せ対応などの役割を果たします。
チャットボットには、ルールベース型・AI型の2種類があります。
このうちルールベース型は、ユーザーが選択肢を選ぶことであらかじめ用意されたシナリオに沿った回答を返します。特定のタスクや目的に合わせて設計され、簡単なタスクに効果的です。
次にAI型は、自然言語処理の技術を用いてユーザーが入力した質問文を解析し、予め学習したデータの中から最も近しいと判定したものを回答として返します。これがいわゆるAIチャットボットにあたります。
人が「正しい」と判断したデータを学習させているため、特に企業での利用など回答に高い正確性が求められる場面での活用に適していると言えます。
ChatGPT
アメリカのOpenAI社が開発した、AIチャットボットの一種です。自然言語処理を応用しており、大規模なデータに基づいて学習され、自然な対話を生成する能力に優れています。会話の文脈や意図を理解し、多様なトピックに対して回答を提供できます。
メディアで取り上げられることも増え、ChatGPTは認知度が高まり活用の場も広がっていますが、セキュリティ面や回答の信頼性にはまだ課題が見られます。
ビジネスシーンでのAIチャットボット活用事例
事例(1)社内からの問合せ対応の効率化
導入いただいたお客様の中で、最も多いご利用目的がこの社内からの問合せ対応です。
総務や経理といった管理部門や情報システム部門には、社内からの問合せが集まりやすく、特に入社や異動などが多い時期には、担当者に同じ質問が相次ぐことがよくあります。
このような場合、よくある質問にはAIチャットボットが対応することで、質問者はスムーズに回答にたどり着け、回答者は本来の業務に集中できるため、双方に大きなメリットがあります。
特に管理部門(人事や総務、経理など)や情報システム部門では、問合せ内容が定型化しやすい傾向があります。そのため、これらの部門での問い合わせ対応にAIチャットボットを活用することで、業務の効率化が実現できます。
事例(2)お客様からのお問合せ対応を改善
AIチャットボットは、BtoCのシーンでも広く活用されています。一例として、株式会社フジドリームエアラインズ様の導入事例をご紹介します。
フジドリームエアラインズ様では、「お客様へのさらなるサービス拡充」と「コールセンターにおける応答率向上」という2つの課題に対応するため、AIチャットボット導入に踏み切りました。
AIチャットボットの導入後は、月に約2万件もの問合せがAIチャットボットに寄せられました。よくある問合せにはAIチャットボットが答え、解決できなかった問合せにはコールセンターのスタッフが対応します。
その内容を分析すると、従来の問合せ対応がAIチャットボットに置き換わっただけでなく、「電話するほどではないが、実は聞きたいことがあった」という潜在的なニーズがあったことも分かりました。
お客様は24時間いつでも手軽に問合せを行うことができ、効率的な対応が可能になりました。 AIチャットボットは、顧客満足度の向上とコールセンターの業務効率化を実現します。
事例(3)コールセンター業務を効率化し人員不足を解消
コールセンターにAIチャットボットを導入いただいた企業では、次のような効果が見られました。
顧客満足度の向上
オペレーターは手元のAIチャットボットを活用しながら問合せ対応することで、対応時間の短縮や回答品質の向上につながりました。
対応時間については、これまで問合せ1件あたり3~5分かかっていたものが1~3分ほどに短縮され、電話を保留にすることも減少しました。回答品質も向上し、オペレーター間でノウハウが共有できるといった効果も見られました。
雇用の定着
AIチャットボットを活用することで、オペレーターの対応品質を平準化でき、新人のオペレーターであっても早期にベテランのような対応が可能となります。また、オペレーターの心理的ストレスが軽減され、教育時間の短縮、スーパーバイザーのサポート時間の短縮といった効果も見られました。
業務効率化による人員不足解消
AIチャットボットを活用することで業務が効率化でき、オペレーターの人員不足の課題解決にもつなりました。
また、災害時には他部門の社員であっても、AIチャットボットを活用しながら一定の対応が可能になるため、BCP対策の一環としての役割も期待できます。
AIチャットボットを活用することで、コールセンターの業務効率化や顧客満足度の向上が実現します。また、昨今の人手不足の状況下では、AIチャットボットを活用した業務効率化により、オペレーターはより重要な業務に集中できます。
AI-Qの特長
ここまで、AIチャットボットのビジネスシーンでの活用事例をご紹介してきました。ここで改めて、100社以上の企業に導入実績があるAIチャットボット「AI-Q」の特長をお伝えします。
(1)柔軟なカテゴリ構築
AI-Qは、1つのシステム(1つの契約)で複数のカテゴリを構築できます。このことにより、部門ごとや製品ごとなど、問合せのニーズに合わせた使い分けが可能で、特にエンタープライズ企業から好評をいただいています。
最初は少ないカテゴリから活用を開始し、後からカテゴリを追加することも可能です。ビジネスの成長やニーズの変化に柔軟に対応できます。(オプション)
(2)専門スタッフによる学習データ構築サポート
AI-Qは、自然言語処理に長けたIBM Watsonのエンジンを採用しています。
チャットボットの回答精度の向上には、AIに取り込む学習データのクオリティがカギを握っています。当社は精度向上に関するノウハウを有しており、専門スタッフが利用分析を行い、運用のサポートから学習データのメンテナンス支援までを日々行っています。
また「学習データ構築代行サービス」をご利用いただければ、お客様の業務データからAI学習データの作成・精度検証~運用後の追加学習までを専門スタッフにお任せいただけます。(オプション)
(3)高い安全性
AI-Qは、セキュリティ面にも十分な配慮をしています。
ログの取得
利用者と管理者のログを取得できるため、どのような質問が多いのかの傾向を把握し、回答精度の向上に役立てることができます。また、管理者の作業履歴が記録されるため、いつ誰がどんな作業をしたのかを、後から確認できます。
アクセス権限の管理
利用者の閲覧権限や管理者権限を、細かく管理することができます。適切に権限を管理することで、情報へのアクセスを制限できます。
回答内容のデータベースは企業別のサーバーで管理
AI-Qに学習させるデータには、企業の製品情報や社内規程に関する情報など機密情報も含まれるため、「他社と同じサーバーでデータを管理されるのは不安」という声が多く聞かれます。
AI-Qは、質問内容のデータベースのみをIBM Watsonに共有し、回答内容のデータベースは企業ごとに異なるサーバーで管理することで情報漏洩を防いでいます。
(4)他システム連携
LINE、LINE WORKS、MS Teams、Slackなど各種チャットツールとの連携も可能です。普段お使いのチャットツールから、直接AI-Qに質問を投げかけられます。
(5)多言語対応
AI-Qは、日本語の学習データをそのまま活用しながら、多言語の問合せに対応します。英語やスペイン語、中国語など、100以上の言語でご利用いただけます。
今後の展開、ChatGPTとの連携
話題のChatGPTとの連携について、当社にも多くのお問合せをいただいており、積極的に研究を進めています。
将来的な展開について、「社内規程などの文書ファイルからのQ&Aデータ自動生成」や「音声での問合せ対応」、「独自データの学習」などの研究も進めています。
また、当社が持つリアルタイム翻訳や音声変換といったソリューションとの組み合わせや、大規模言語モデル(LLM)の調査や研究開発、独自データの学習にも注力しています。
こうした新たな技術の導入や性能向上に向けた研究開発を続け、より優れたAIチャットボットを提供し、世の中への貢献を目指します。
【AI-Qに関するお問合せ】
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