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【SAKE DIPLOMA】やってよかった勉強【二次試験】

前回、一次試験のやってよかった勉強をまとめたので、今回は二次試験、論述、テイスティング)についてそれぞれ書いてみます。最後に2020年の出題についても覚えてる範囲で書きました。

論述

どうやら論述の出題傾向を見ていると、昨年から字数制限がある模様だったので、まず原稿用紙をたくさん用意しました。造りに関するところが出るかな(初年度は山廃、次年度はセルレニン耐性酵母、昨年は美山錦)と思ったので、今年は麹まわり、あとは焼酎との造りの比較なんかが出るかなーなんて予想していました(全然違ったけどな)。なので、前回も書きましたがノートにまとめたところ、つまり日本酒に関するコアの部分は粒度を変えて200字以内にまとめられるように練習しました。もちろん全ての練習で時間を測って解きました。それだと予想が偏るので、以下のブログの予想問題を何テーマかランダムに解きました。

二次試験は一次試験から1ヶ月ちょっと、一次試験を受けるタイミングが早ければ2ヶ月以上開くので、テキスト一通り読む、テーマ別ノートや白地図を繰り返し読んで忘れないようにする、は心がけました。

テイスティング

まず何よりも情報収集が大切です。何種類のお酒が出て、何を問われるのか。それをわからずにただ漠然と飲んでも、なんだかわかんないけど美味しい、で終わりかねなかったので。これらのブログがかなり参考になりました。

こちらをよく読んだ上で、取り組んだのが以下です。

・酒タイプ別のテイスティングのイメージ作り(下準備)
・自宅で練習(試験の出題形式に慣れる練習&酒タイプ別の判別練習)
・お店でテイスティング

まず、テキストや上述のブログを参考にして、アル添タイプ、吟醸香タイプ、山廃生酛タイプの特徴となる「外観、香り、味わい」の型を作りました。JSA的にこのタイプのお酒はこういう風味やフレーバーがある、と定義していますからまずその定義にしっかり乗っかっていきます。絶対的な舌を持っている方は別ですが、わたしはコーヒーでも経験していますが、まずは「これだ、と言われているフレーバーを感じ取って情報を味覚を結びつける」練習が大事だと思います。味わい方は人それぞれで自由とはいえ、特定の言葉で話している人たちの中に入り込んでいくわけなので、それを理解することが第一歩だと思われます(セルフィーユ?なんだそれみたいなこともありますが)。

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自宅での練習にも2パターンあって、まずは試験の出題形式に慣れること。そして酒タイプ別の判別練習を繰り返すこと。これらの練習を組み合わせながら反復しました。

出題形式に慣れる練習。必要なものは、テイスティンググラス、テイスティングシート、タイマー。テイスティンググラスは勤務先で借りましたが、その後自分でも買いました、香りをキャッチできるように今でもまずはテイスティンググラスで飲みます。テイスティングシートはここの無料でダウンロードできるテイスティングシートを印刷しました。タイマーでは制限時間より短時間で計測しました。論述もテイスティングもですが速く解く練習はしておくと安心できる気がしました。テイスティングは家で試験同様に6種類も同時にできないので、半分の15分で解きました。会場では時計がなく持参もできず、試験官の合図頼みなので、時間に余裕をもって解く練習は良かったと思います。

テイスティンググラスも4つ借りたので、3つは日本酒(アル添、吟醸香、山廃生酛)と1つは焼酎でやりました。グラスの底に番号をつけたシールを貼って、どのお酒を注いだかをメモ、練習するときはランダムに位置を変えてブラインドになるようにしてました。このタイプだ、と思ったら下準備した型をイメージしてそれどおりにマークできるか、マークしながらこの香りがこの植物、このフルーツ、この乳製品なんじゃないか?というリンクを常に意識します。その繰り返しで定着させます。

ちなみに2020年は論述→テイスティングという順番だったのですが、それが事前にわかるまではテイスティング→論述という前年までの順番にしたがって、そのまま論述練習(上記)に突入。早い段階から二次試験全体をイメージしてやっていました。

練習用のお酒は、アル添4種類(スーパーとかで買える小さい本醸造とかも駆使)、吟醸香4種類(普段家で飲むものを交えつつカプとイソを意識して)、山廃2種類(どちらも熟成でした)を用意してランダムに使いました。かがたや酒店でセットを買うとわかりやすくていいと思います。たぶんタイプ別のテイスティングイメージシートもついてくるはず!

酒タイプ別の練習は、アル添と純米系、カプ系とイソ系を上記の練習と同様にグラスに注いで、ひたすら繰り返し当てる練習です。カプとイソが思っているのと全然違ったりして苦しかったです笑。試験の当日まで練習しました。アルコールなので体調によっては飲んで練習できないこともありました。飲まなくてもグラスについで、香りだけは練習する。特に度数の高い焼酎はこれが効きました。当日も香りだけで種類は当てられたので。

お店でのテイスティングは主にGINZASIXのいまでやでやりました。Twitterで角打ちにテイスティングセットが出ている情報を入手したので毎週(テーマが変わる)行きました。一回1500円。日本酒4種類、焼酎2種類で本番に近い状況なのと米、酒母、甘酸のバランスなど種類がたくさん飲めてよかったです。ただ、先にテイスティングセットをやり終わったお客さんで「さっきの○○は〜」とかでかい声で言ってる人がいたのが微妙でした笑、店員さんがすかさず注意してくれたけど、いやこっちこれからやるんやが、それ?っていうね。。。君嶋屋でもやってるらしい(そのお客さん情報、それに関してはサンキューな)

その他

シャープペンシルだとマークするのに時間がかかるので、鉛筆推奨。いつも練習しているのと同じ状況にするようにリップやリップクリーム、香水はつけない。会場は寒いかもしれないので上着をもっていく。

くらいでしょうか。会場に着くと、スクールの同級生なのか飲み仲間なのか職場関連なのか、お互い顔見知りっぽい人たちがキャッキャしてたりしてますが、ビビることはないです。

さて、気になる2020年の出題ですが。

今年は感染対策で「飲まずに吐く」ができなかったためか、アルコールの影響を受けないように先に論述をやってからテイスティングでした。ただ、前もって飲料は用意されているので、外観だけはチェックできてよかったです。お水はいくらでももらえます。

論述の試験問題です。「奈良県について述べよ」「球磨焼酎の食事との相性を地域性を考慮して述べよ」でそれぞれ200字だったと思われます。奈良県の方は、前回書いた一次試験対策の白地図づくりがバッチリ活きました。歴史、地理、菩提酛、酒米、多様性ある酒質など書きました。球磨焼酎の方は、まず球磨焼酎が熊本の米焼酎だよってことを宣言して馬刺しの甘い醤油、酒粕とのリンク、ジビエとフーゼル油なんかを頑張って書きましたが、ちょっと勉強不足でした。2問とも特定の地域に関することだったのでぶっちゃけ出題のバランス悪いな〜って思いましたね。

テイスティングの問題です。日本酒4種類は、テイスティングシートにマーク。ただし、マークすべき個数が酒ごとに異なるので注意。配点は外観13%、香り30%、味わい20%、特定名称16%。4種類に対しての設問(配点12%)が「アル添1つ選択」「山廃生酛系1つ選択」「セルレニン耐性酵母1つ選択」「山田錦使用を2つ選択」。

速報で見た回答では酒米と特定名称のみが出ていて、山田錦・特別純米、山田錦・純米大吟醸酒(これがセルレニン耐性酵母と思われる)、五百万石・純米酒(これが山廃生酛と思われる)、五百万石・特別本醸造(これがアル添)でした。

焼酎2種類は主原料と蒸留方法をそれぞれ1つずつ選択(配点8%)。回答では麦・常圧蒸留、米・減圧蒸留でした。

受かって嬉しい気持ちと、日本酒初心者のわたしにはこれがスタートでやっと少し知識がついたぞと言う気持ちです。ただの暗記や試験のための勉強にせず貴重な経験になったと思うので、日本酒のためだけでなく受けてよかったなってことをここにも書いたのでよかったら。




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