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インサイドセールス スキルマップのスキルを見直したら、もっと大事なことが見つかった件。

| はじめに

こちらのnoteでインサイドセールス スキルマップ作成に関する実践ノウハウを公開しました。

今回は、今からもう一度作り直すとしたら?という観点で、自分のインサイドセールススキルマップをアップデートしてみたいと思います。

今回のnoteを書くにあたり、色々とあれこれ考えてみたところ、「各スキルも大事だけど、もっと大事なことがあるよね」という結論が出てきたので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

| 想定読者

  • インサイドセールスの業務をある程度理解している

  • 更に自分のスキルをアップさせたい人

  • キャリアについて考えたい人

  • インサイドセールスのスキルマップを作成しようとしている人


| さっそく、全体感

前回のnoteでご紹介したのは、2カテゴリーで8つのスキルでした。

改めてインサイドセールスとして必要なスキルをあれこれ考えた結果、カテゴリーを1つ増やすことがフィットするなということで、以下のようにまとめました 。

追加したのは「企画スキル」というカテゴリー。

インサイドセールスとして成果に直結するのは、

どうやってフォローするか(営業力) < 誰にフォローするか(探客力)

だと思っています。

もしピンと来ない人がいたら、一度以下のnoteを読んでみてください。
KPI策定の内容ですが、その中に出てくる"Girls Bar施策"の話が秀逸です。

簡単に言うと、

・女性とお付き合いしたい男性が、
・お付き合いするには、女性を多く会話することが大事だと考えた
・ガールズバーに行ってたくさん女性と会話したが、一向にお付き合いできない

というお話。

「どのように会話するか」というスキルを強化したところで、ガールズバーの店員さんに対してアプローチをしても、お付き合いするのはかなり難易度が高いですね。

それよりも、「自分(自社の製品)のことを理解し、相性が良さそうな人」に対してアプローチした方が、成果に結びつきやすいということです。

そういう背景から、前回のスキルマップでは扱わなかった「企画スキル」というカテゴリーを追加しました。

| では、詳しく解説していきます。

(1)ベーシック・スキル

インサイドセールスとして、土台になるスキルになります。

(1)-1 コミュニケーションスキル:
取引先担当者と円滑なコミュニケーションはもちろんのこと、インサイドセールスはマーケ担当やセールス担当とのコミュニケーションも多いです。
そのため、相手の状況や意図や思惑を推察し、適切なタイミングで適切なコミュニケーションをとることが求められます。
敬語など、言葉遣いも足元を見られることに繋がるため、コミュニケーションスキルに組み込むと良いと考えます。

(1)-2 オペレーションスキル:
インサイドセールスは多くの担当者へアプローチする職種で、先に書いた通り「探客力」が重要になります。
また、効率よく多くの活動を積み上げることが成果に直結します。

そのため、
・活動履歴や獲得した情報をSFAなどに正確に残すオペレーション
・無駄のない効率的な活動を実現するオペレーション
を遵守することが重要です。

加えて、オペレーションは改善し続けるものであるので、自ら改善活動を行うことも担えると、インサイドセールスとしても習熟度が上がると考えられます。

(1)-3 ナレッジマネジメントスキル:
おそらく他の記事やブログではこのスキルはあまり出てこないと思います。
しかし、各々が持っている暗黙知を積極的に共有することで、他の人からもナレッジを獲得しやすい環境が作れる、というのが私の持論です。

まずは、他の人が共有してくれているナレッジやTipsを積極的に自分の業務に組み込むことから始まり、自分なりのナレッジが溜まってきたら社内や社外に共有するというサイクルをどんどん回すと、インサイドセールスとしての習熟度も加速していきます。

(2)フォロー・スキル

こちらのスキルは「実際にインサイドセールスとして活動する際に必要なスキル」となります。

(2)-1 提案行動(関係構築)スキル:
こちらは限られた自分のリソースを成果に結びつけるのに必要なスキルです。

具体的に記載しすぎると、これだけでセミナーできるくらいのボリュームになるので、できるだけスマートに書き出すと、

  • 導入検討の主体者(主体者に繋がっている)になる人か?の見極めスキル

  • どのようにフォローすれば(情報提供をすれば)、信頼を得られるかを考え実行するスキル

  • 「いつ」ならお声掛けしても迷惑にならないか(検討の可能性があるタイミング)、のヒアリングと合意スキル

といったところになります。

(2)-2 商品説明スキル:
これは言わずもがな的なスキルです。
自分がおすすめしたい商品・サービスについて、詳しい知識や使い方のみならず、相手の困りごとに対してどのようなベネフィットがあるのかを提示するスキルを指します。

個人的にはインサイドセールスと言えども、デモ画面の操作をお見せして説明できるレベルが求められると考えています。

加えて、説得力を持ってベネフィットをご提案するためには、導入事例への深い理解も必要です。
導入事例に記載されている表層的な言葉だけをインプットするのでは足らず、自分の言葉で各事例について導入前の課題と、自社製品がどのように解決に繋がったのかを説明できることが必要です。

(2)-3 セルフマネジメントスキル:
インサイドセールスの業務は、基本的に「断られる」ことが圧倒的に多い仕事です。
そのため「モチベーションを維持し、コンスタントに必要十分な活動量を担保し続ける」というスキルが極めて重要になってきます。

このスキルの中には、タイムマネジメントスキルも含まれます。
必要十分な活動量を担保するには、「フォローに投下する時間」をきちんと確保することが絶対的に重要だからです。

モチベーションを維持するためにも、大切になってくるのは、「断られる」確率を最小化するということです。

どのようにそれを実現するのか?
端的にいうと、「探客力」を鍛えるということです。
「探客力」に必要なスキルをここから見ていきましょう。

(3)企画スキル

ここでいう「企画」とは、「筋の良いリストへ、筋の良いアプローチをして成果を出す」ための企画です。
ポイントは「筋の良いリスト」をどのようにして作るかということで、つまりは探客力です。

(3)-1 データ分析スキル:
「筋の良いリスト」を作るには、過去のデータから「自社の製品を必要としてくれそうな企業や担当者」を見出すことが必要です。

もちろん静的データ(従業員規模、役職、都道府県など)のデータを分析し、成果が出ているセグメントを特定するというやり方がオーソドックスかと思います。

しかし、静的なデータだけで分析しても精度がイマイチ上がらないようなこともありますので、その場合は動的データ(働く環境に投資している、女性比率が高い、福利厚生が充実している等)での分析が有効です。

いづれにしても、分析に耐えられるレベルできれいにデータが格納されていないことが多いので、SFAへの理解やExcel/スプシの関数への理解を深め、分析しやすくするためのデータ加工の技術も高める必要があります。

(3)-2 リスト作成スキル:
データ分析で、「自社の製品を必要としてくれそうな企業や担当者」を見出せたら、実際にフォローするリストを作成します。

単にリスト作成すれば良いものではなく、効果検証する前提になるので、SFAの上でリストを作成するスキルも必要になります。

(3)-3 仮説検証スキル:
作成したリストに対して、どのようなアプローチを行えば最も費用対効果が出るのか?など仮説を立て、実際にアプローチを行い検証するスキルです。

基本的にインサイドセールスのチームを設けている企業は、高成長を目指すことが多いため、インサイドセールスチームも短期的に高い成果を求められます。
しかし、短期的に高い成果ばかり重視すると、リストが消耗してしまい中長期的な成果が得られずらくなる懸念があります。

そこで、仮説検証のサイクルを回し、「断られない」リストを作成するスキルを持続的に高めることで、短期的な成果に加えて中長期的な成果も得ることに繋がります。

| スキルよりもっと大事なこと

ここまで、約3,300字。お付き合いいただきありがとうございました。

インサイドセールスとして、こんなスキルが大事だよーという話をしておきながら、このnoteを書くにあたってスキルよりもっと大事なことが見つかったので、最後にお伝えします。

  • 自分の資質を知る

  • (将来のキャリアを意識する)

自分の資質を知る

インサイドセールスとして成果を上げるには、様々なスキルが必要だということは間違いないです。
が、どのスキルもまんべんなく上げていく必要はない、というのが私の持論です。

例えば、

ハイパフォーマーAさんは、【フォロースキル】が非常に高い傾向にあったとして、「みんな、Aさんを見習って【フォロースキル】を上げよ!そしてチームとしての底上げをしよう!」なんていう発想をしてしまいがちです。

しかし、いくら努力したってAさんのように【フォロースキル】の習熟度を上げられないような人も中には出てしまいます。
その時、そういった人に対して「成果が出せない人」というレッテルを貼ってしまうのは、とってももったいない、と私は感じます。

人はそれぞれ、持っている資質がバラバラなので、伸ばすべきスキルも違ってきます。
そのため、杓子定規的なアプローチで育成して、成長速度を最大化できるわけがないのではないか、という考えです。

自分の資質を評価するサービスは様々ありますが、私としてはストレングスファインダーが最も扱いやすいと感じているので、例として上げます。

ストレングスファインダー

こちらはストレングスファインダーで明らかになった私の資質です。

実際にストレングスファインダーをやったことがある人ならよく分かると思いますが、この結果だけだとなかなか活用しきれません。
そこで、ChatGPTに私の資質を学習させ、その上で私の特性を明らかにしてもらいました。

以上の結果から、私自身は【企画スキル】を大いに伸ばすことで、成果を上げやすいということがわかります。

(将来のキャリアを意識する)

自分自身の資質が明らかになり、その上で自分が伸ばすべきスキルが明確になると、その延長線上に自分自身のキャリアパスを描きやすくなります。

インサイドセールスのスペシャリストになるのか、マネージャーになるのか、ジョブチェンジするのか

ぜひ、自分自身にとって無理のない実現性の高いキャリアパスを描くためにも、インサイドセールスとして必要なスキルと自分自身の資質について、理解を深めていただくとよいと思います。

最後までお読みいただいてありがとうございました。
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note : https://note.com/kimu2

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