複雑で豊かだった心のかけらを蘇らせる——「書き上げ塾」卒業生作品を出版します
皆さんこんにちは!金風舎新米編集者のKと申します。
このたび、金風舎から執筆講座「書き上げ塾」卒業生の方の本を出版することになりました。
「自分の知識や思いや物語を一冊の本に綴りたい!」と考えたことはありませんか?
そんな人のために具体的な執筆の方法を学べる場として、2019年に立ち上げられたのが、「書き上げ塾」です。
なんと、約30年のあいだ、編集と執筆の両方を生業にされてきた倉園佳三さんと、50冊以上の書籍を出版してきた佐々木正悟さんのお二人が、講師として書くノウハウを伝授してくださいます。(私も申し込んじゃおうかしら?)
塾長の倉園さんは、どのような思いで書き上げ塾を運営しているのでしょうか。メッセージが届いています。
<倉園さんからのメッセージ>
いま、時代は「できるだけムダを省いた効率のいいコミュニケーション」を求めているように思います。
文章というよりは、数文字にさまざまな意味を詰め込んだ、アイコンのような言葉をやり取りするのがあたりまえになりました。
書き上げ塾では、この時代の流れとは真逆の
「おいしいところだけつまんで消費される情報ではなく、じっくりと時間をかけてつきあってもらえる作品」
の作り方を学んでいきます。
当然、これらの型に沿って書こうとすると文字数はどんどん増えていき、効率を重んじる現在のトレンドには逆行します。
けれども、日々やり取りする記号のような短い単語からこぼれ落ちていた、
「本当はもっと複雑で豊かだった心のかけら」
が文章の中に蘇ってくるのです。
イソップ寓話『北風と太陽』にたとえるなら、足りない時間の中で焦りを感じる人にとっ て、速読や倍速の視聴は北風なのかもしれません。これに対して、読んでいるうちに時間を忘れたり、時間が止まっているように感じたりする作品は、太陽のように私たちを癒してくれるのではないでしょうか。
そうはいっても、この書き上げ塾のコンセプトは「古きよき時代に戻る」ほうに向いているわけではありません。
それどころか、ジャズやロックやパンクやヒップホップがそれぞれの時代の常識を覆したのと同じく、
「時短時代のカウンターカルチャー」
でさえあるのです。
本当は何も省く必要はなかったと読み手を信頼して、腰を据えてじっくりと自分を表現する 書き方は、いまだからこそ、新しくてクールでかっこいいのです!
今回、金風舎さんには、私と佐々木さんのこのような想いに賛同していただき、卒業生の作品を販売していただくことになりました。どの本も、6か月の講義のあいだに磨きをかけたあと、私が再度の編集と校正を施し、商用の出版物と同じレベルに仕上がっています。
また、2022年の12月に第七期を迎える書き上げ塾は、ニーズがある限り今後も続いていきます。すでにリリースされた作品はもちろん、期を重ねるたびに登場する新たなラインアップをぜひ、お楽しみください!
倉園さんからのメッセージはいかがでしたでしょうか。
『国会というゲームのルール』政治の話が楽しくなる!
著者:稲葉遼一
『Coupler 〜カプラー』私をつなぎとめるもの
著者:奥野香織
『Hello I’m JAP!!』~1983年 New Jersey 晴れ。空から石が落ちてきた。
著者:加藤五月
『ぼくとりゅうのすけ』
著者:やべあやこ
『みんなが、ほら…。』
著者:やべあやこ
書き上げ塾にて磨きあげられた、以上の五作品が本日、12月12日より発売されます。
どれも書き上げ塾のコンセプトに沿い、「本当は複雑で豊かだった心のかけら」を蘇らせた、じっくり付き合える作品に仕上がっています。
書き上げ塾に興味を持った方だけでなく、純粋に本が好きな方も、続報をお楽しみに!
▼「書き上げ塾」の詳細はこちらへ
https://goodvibes.work/kakiage/
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