TBSラジオ赤江珠緒たまむすびのススメ
昔から聴いているラジオ番組の一つがTBSラジオの赤江珠緒たまむすびだ。
お昼の13時〜15時に放送されている情報番組というか、バラエティ番組というか、一つのジャンルには括りづらい番組である。
だいぶ前から聴いてるんだけど、何が良くて聴いているのか改めて考えてみたい。
とにかく疲れない
自分が赤江珠緒たまむすびを聞くのは主に仕事の合間の昼休みと仕事後だ。
どちらも疲れた脳になんとなく情報を入れたい、聞き流したいという感じ。そんなとき、深夜番組のお笑い芸人の番組はやや重い。(深夜ラジオも大好きで、爆笑問題とか、空気階段のラジオなどは休みの日によく聴いてる)
一方、たまむすびはトークもコーナーも、笑いをとってやるぞという感じがないから聴いていて楽なのだ。全体的にゆるい、心地よい雰囲気が作られている。これは赤江珠緒さんの天性のキャラクター、人間性によるところが大きいのではないかと思う。
きっと学生時代もいろんな人に愛されて育ったんだろうなと思わせる、屈託のない明るさが番組を特別なものにしている。
笑いは好きだけど、結構エネルギーを消耗するのかもしれない。
興味深い
笑えなくてもいいなら他にも情報番組はあるんじゃないかと思われそうだが、たまむすびはただゆるいだけでない。
むしろコーナーは尋常じゃない熱量で作られているのではないかと感じれる充実ぶりで、なんというか、笑えるじゃなくて興味深い。
その際たるものが竹山ガムテープ買ってきてというコーナー。
リスナーから届いた相談やお悩みをスタッフやリスナーが力を合わせて解決するという企画。
このコーナーに寄せられる質問としては、昔見たCMについて調べて欲しいとか、昔読んだ本を探して欲しいといったパターンが多い。
このご時世ネットで調べたらわかるでしょと思ってしまうけれど、ところがどっこいそうでもない。ネットで調べてもなかなか出てこず、捜査が難航するなんてことは日常茶飯事。
実はネットにある情報は限られているもので、この世にはネットじゃわからないことがたくさんあるのだなぁと気づかされる。
ただネットじゃわからないところからが竹ガムのコーナーの真骨頂。リスナーの調査や、リスナーの思わぬ繋がり、縁が複雑に絡まって、依頼者からの相談から思いも見せないような形に調査が展開することがある。それは偶然が生み出す奇跡のような瞬間で、リスナー参加型のラジオならではのワクワク感が味わえる。
最初、疲れないからいいっていったけど、十分ワクワクしてしまっている。まぁそういう回もあるってことで。
そのほか、ブルボン小林さんの漫画評論や小田嶋隆さんの時事時評的なコーナー、映画評論家町山智浩さんのアメリカのカルチャー、映画紹介コーナーなど、充実したコラム雑誌を毎日聴けるってお得すぎる。
芯が通っている
番組としてはのんびり、ゆるさを前面に押し出していて、たしかにその通りなんだけど、時折芯の通っているところを感じる。
これまた赤江さんによるところが大きいと思うのだけど、ひたすら明るくて陽気な人ではなくて、山ちゃんがキャスター赤江珠緒なんて茶化していふが、社会や政治に対して物申してやるぞ感、メディア本来の権力に対するチェック機能という務めを果たすという気概が根底にあって、その部分が小田嶋隆さんや町山智浩さんとのコーナーで垣間見れる。
その明るく、ゆるいときと、社会への鋭い眼差しが良いバランスで同居している感じも良い。
お笑い芸人のラジオは聞くけれど、そのほかはあまり聞かないという人、ラジオ自体聴かないという人、すべての人にお勧めできる番組だ。
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