話し手/かわばた まりこ さん
まりこさんは、今年の2月までキモノヤーンの事務所でスタッフとしてお手伝いしてくれていました(現在はご主人の転勤のため移動)。Instagramのライブにもたびたび登場してくれました。
そして、キモノヤーンで一番最初に作品を作ってくれた作家さんでもあります。作家名はbutter mary。
キモノヤーンと、スタッフとしても作家としても長く関わってくれているまりこさんに、お話を伺いました。
(聞き手/谷美和子)
―まりこさん、はじめまして!よろしくお願いします。
キモノヤーンのインスタライブで拝見していたのではじめての感じがしないのですが^^
―まずはじめに、キモノヤーンとの出会いを教えてください。
(まりこ)
私もなんだかはじめましての感じがしません!よろしくお願いします。
キモノヤーンに出会ったのは、2018年の夏頃でした。当時、福岡市内にminneのアトリエというminneが運営している作家活動をアドバイスしてくださる場所があり、作家活動を始める相談に行ったんです。そこでスタッフの方に、“キモノヤーンの体験会があるけどこない?”と誘っていただき。
体験会では10名くらいの参加者の方と一緒にコースターを作りました。
最初はリボン状のキモノヤーンを見て、本当に編めるのかな?という感じでしたが、思った以上にサクサクと編めるし、ズパゲッティ(Hoooked Zpagetti:オランダ生まれのTシャツのアップサイクルヤーン)よりも出来上がりが軽い!という印象でした。
(谷)
まだ発売前からずーっとお付き合いいただいているんですね!
―いつ頃からハンドメイドを始められたのですか?
(まりこ)
子どものころから小学校の編み物クラブに入ったり、本をみていろいろ作ったりしていました。
母は洋服の縫製工場で働いていて、とても器用で、小さいころから編み物を教えてもらったりしていました。最初はマフラーを編んだ記憶があります。
結婚してからは、子どもの通園・通学のバッグや習い事(剣道)の竹刀袋を作ったり、七五三のアクセサリーを作ったりしています。
子どもの着なくなったベビー服を使ってパッチワークしたブランケットは今でも使っています。
(谷)ブランケットすごい!お子さんの写真かわいすぎる!
―お子さんとも何か作ったりしますか?
(まりこ)
キモノヤーンのネットショップで販売していたバッグキットのキモノヤーンを結び付けたり、手芸店のキットを使ってみつろうラップを作ったりしています。
娘だけじゃなくて、息子も興味津々で、夏休みの課題を一緒に作ったりしています。
―作品の制作はいつしていますか?
(まりこ)
子どもが学校に行っている間や夜作っています。音楽や洋画や海外のドラマが好きで、好きな音楽や海外ドラマを聞きながら作っています。音楽は、洋楽・邦楽問わず好きで、ドラマは『FRIENDS』が好きで何度も観ています。
作ったり編んだりが楽しくて、息抜きになっています。
―作品はどこで販売されていますか?
(まりこ)
minneで販売したり、キモノヤーンのイベントで販売してもらったりしています。
今後は自分でもイベント出店をしたり、委託販売にも挑戦してみたいなと思っています。
―思い出に残っているお客様とのエピソードがあったら教えてください。
(まりこ)
minneのリピーター様が、Insutagramをみて、自分用に作った黒の絞りのキモノヤーンを髪の毛にした“顔に見えるバッグ”をオーダーしてくださり。
それがはじめてのオーダーだったのですが、納品したらとても喜んでくださいました!
(谷)
あのバッグ!とても印象に残っています。ファンキーでまりこさんっぽいバッグですよね。
―キモノヤーンを選ぶときは作品をイメージしてからヤーンを選びますか?
ヤーンを選んでから作るものを考えますか?
(まりこ)
どちらもあります。
編み物をしたいときは、あえてウールのキモノヤーンを選んで出来上がりのケパケパを楽しみます。
リボン状に使いたいときは解れにくいキモノヤーンを使います。
質にこだわりたいときは正絹のキモノヤーン。
みたいに使い分けています。
(谷)
さすが、キモノヤーンを熟知した選び方ですね!
ウールのキモノヤーンは正絹よりも目が粗いので解れるんですよね。でもあの編んだ時のちょっと解れたふわふわ感がかわいいですよね。
―作品もそうなんですが、まりこさんの写真の撮り方やインスタライブで拝見する服装にセンスを感じます!
写真は独学なんです。キモノヤーンの事務所でスタッフをしていたとき、ヤーンの写真を撮影することになって。大量に撮影しているときに、スマホカメラに限界を感じて今後も使うし、と思って一眼レフを購入しました。
服装は基本的に柄物が好きで、ロデオクラウンズ(RODEO CROWNS WIDE BOWL)というブランドの服が好きで、古着も好きです。
―今気になっているものは何ですか?
(まりこ)
”ソウタシエ”にはまっています。ソウタシエはビーズやパールなどの周りをひもでぐるぐると巻く、ヨーロッパの刺繍技法なんですけど、ソウタシエで使う平たいコードとキモノヤーンの組み合わせが楽しいんです。
(谷)
今日着けていらっしゃるピアスもソウタシエとキモノヤーンの組み合わせですね!
(まりこ)
子どもからはかめさんみたーい!と言われています(笑)
個人的に作る作品は、ファッションの主役になるようなインパクトのある派手目のポテッとしたものが好みです。
―キモノヤーンの魅力はどこだと思いますか?
(まりこ)
出来上がりを想像できないところが楽しいです!
柄や質感、厚み、色、素材、ヤーンによって全部違うんです。
特に、編み物用のヤーンを探すときは、できあがりが想像できなくて、事務所で選んでいた時はせりこさん(藤枝)に聞いたりして選んでいました。
実際に編んでみて想像を超える可愛さに、嬉しくてたまらなくなる時もよくあります。
あとは、着物からできた和の素材なのに「The 和」って感じにならない作品作りができるのも魅力だと思います。
(谷)
確かに、私も不思議なんですよね。着物からできているから和そのものなのに、ヤーンにすると北欧っぽいものがあったり、一見着物に見えないものもあったり。
―たくさんヤーンを見てこられたまりこさんの、お気に入りのヤーンを教えてください!
(まりこ)
たくさんありすぎて―!
最初に作品にした白地に臙脂の花菱のヤーンも思い入れがあるし、初期のころよく使っていた黄色と茶の格子柄の化繊のヤーンも好きだし…。
あとでお気に入りヤーンの写真送ります!
ーそういえばまりこさんは、息子さんの七五三の晴れ着をヤーンにオーダーされたと聞いています。
(まりこ)
そうなんです。
このまま持っていても箪笥に眠っているだけになってしまうし、と思って思い切ってヤーンにしてもらいました。
私の祖母が買ってくれた着物だったので、80mほどできたヤーンのうち、30mの玉は母にプレゼントしました。
残りはまだヤーン玉のまま保管していて。男の子でも使えるもので、何か作れないかな?と考えているところなのです。
(谷)
どんな作品になるか、私も楽しみです!
(谷)
まりこさん、今日はありがとうございました!
これからも編み物作品、ソウタシエとキモノヤーンのアクセサー等、楽しみにしています。
ソウタシエの動物?生き物?シリーズ、人気が出ると思います!
かわばた まりこ
作家名:butter mary
Instagramアカウント:@butter_mary.gallery