生放送中に8分で振袖に衣装チェンジ したときのこと

クリスマス・年末になると思い出す、在阪テレビ局で10年程前に担当した生放送中の振袖着付け。

きっかけ

クリスマス当日のとてもとても忙しい時間帯に電話がありました。
肩に子機をはさんで着付けしながらの電話応答(^_^;)
生真面目な感じの男性からの電話だったので営業の電話かと思い、未熟な私はわりと迷惑そうに受け答えしてしまっていましたが
とある関西の人気お笑い番組の名前を言われたのを聞いて、顔色が変わったのでした。「そのお話、あとでゆっくり聞かせてください♡('ω')」。
コネも実績も無く、お店としても全く無名の隠れ家的着付け処ですが、番組ADさんからたまたまかかってきた電話がきっかけで…

その内容は

〇日に(電話があった4日後くらい)、テレビ局で生放送中こんな内容で誰々に振袖の着付けをして欲しい。
私はお笑い好きでしたのでふたつ返事でOKし、年末の帰省の予定もすぐ変更。でもこの時私は着付けを初めて1年ちょっと。ひとりではもちろんこなせないのでもうひとりスタッフを勧誘しました。
そしてそのADさん、ピンクの振袖を手配して欲しい、と。こんな感じの無理を言ってくる感じは勝手なイメージですが「テレビっぽい、、、」。でもスタッフの親戚にちょうどイメージ通りのピンクの振袖がありそれをお借りできることになりました◎   

8分で洋服から振袖にチェンジ

どの時点で具体的なタイムスケジュールを聞いたかは覚えていませんが、女性芸人さん、オープニングからCM明けに振袖に衣装替え。時間は8分。
全国の着付け師さん、二人で振袖着付けの所要時間としては急いだら全然大丈夫でしょ、と思われるかもしれません。
が、着付けに8分ではなくスタジオから更衣室へ移動→着付け→メイクチェンジ→かつら→スタジオへ移動 で8分だったんです(=_=)

間に合ったのか?!

搬入前に、着付け小物も使い易いもの、使い慣れたものを準備して何度も何度も忘れ物はないか念入りに点検しました。帯揚げ、帯締めは扱いやすくて綺麗に見えるもの、時間短縮のためにバッとあてるだけの腰と胸の補正を用意。
当日は頭の中で動線を考えてシミュレーション何度もしました。
着付けについては特別なことはなにもしていません。狭い更衣室のブースでしたが着物や小物を着付けしやすいように準備してお出迎え。
スタジオからダッシュでお部屋に入って来てくださいました。
あとは普通に急いで着付け。
後ろ姿は映らないし、特に指定もなかったので帯結びも一番早くできるもの、帯揚げは本結びで手早く。
まあいつもお店でコンビで着付けしているので迷いなくできました。
着付け後、隣のメイク室でメイクの手直し。その女性芸人さんご自分で手際良くしていらっしゃいました。そしてかつらをかぶせて準備完了。
思っていたよりも余裕持って仕上げることができました。よかったーー

出番が終わってまた違う衣裳にすぐお着替えのため戻って来られ、ミーハーな私は一緒に写真を撮っていただきました。^_^お脱がせの時には「せっかく着せてもらったのに勿体ない。」とおっしゃってました。とても感じの良い方でもともと好きでしたが一層好きになりましたよ。^ ^

着付けのあともわりと自由に局内をうろうろさせてもらえて、衣裳室のお手伝いをしたりスタッフさんの寝てない話を聞いたり観覧したりと楽しく過ごしました。お笑い好きとしてはいろんな芸人さんに会えてほんと夢のような一日、、

その後

観覧中の自分の姿がとても小さくちらっと放送にも映ったのでこの番組の録画は家宝と思っていましたが、ハードディスクの調子が悪く修理に出したところデータが全部消えて残念…泣 (/_;)

年末に思い出すエピソードでした。無茶なのはいやだけどまた機会があれば着付けしたいなぁ。。

きもの青龍、店舗での今年の営業は終了させて頂きました。
noteはお休み中に書くかもしれないし書かないかもしれませんが年内は最後の投稿になると思います。(読むのはうろうろお邪魔すると思います)
年末、全国的に寒くなるようですが、皆様良いお年をお迎えくださいね。




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