note122日目 アイヌの着物作りで、刺し子とBOROに思いを馳せる
アイヌの着物を作っています。
着物の上に別布を縫い付けて、その上からアイヌ紋様の刺繍をする。
言葉にすると簡単ですが、時間と手間を考えると大変な作業です。
なので、着物の形にするところまでの仕立ては、仕立て屋さんに依頼しようかなぁと考えていました。
刺繍を教えてくださっている方にそう言うと、「何言ってんの!民族衣装にプロも何もないんだし、みんな手作りなんだから、仕立てからやりなさい。覚えてしまえば難しくないんだから!」と。
たしかに、昔は自分と家族の着る物を、それぞれのやり方で作っていたんだろうなと思います。
和服だって、昔のものの仕立てを見ると、不揃いな縫い目のものや、生地を繰り回して直したもの、知恵と工夫が詰まってるんですよね。
メンドクサガリの私ですが、これは、仕立てからめんどくさがらずにやれということだな、と自分に言い聞かせて、作り始めました。
今回使うのは松坂木綿。
昔のアイヌの人たちは樹皮を繊維にして織ったものを衣服にしていたようですが、木綿が交易で手に入るようになってからは、木綿衣が多くなったみたいです。
3年前にも、アイヌ紋様の刺繍講座で松坂木綿を使っていて、そのときは反物の糊落としからやったんですー。↓
手は真っ青になるし、歪まないように気をつけながらアイロンをかけているときは、一生終わらないんじゃないかと思うくらい果てしなく感じました😅
今回は、糊落とし済みの反物を購入したので、裁断からスタート。
まず、背縫いを縫い合わせて、小衿を付けて、刺し子糸で縫います。
刺し子といえば、思い出すのがBORO。
作業着、おしめ、布団まで農民の身につけるものはすべて麻布のみで賄う時代が長く続いた。
1枚で寒ければ、何枚でも重ねていく。枚数を重ねれば防寒性が増すし、糸を刺していけば丈夫になる。傷んで穴が空けば小布でつくろい、また布と布の間に糸屑を入れて温かくする。そうした厳しい生活環境から生まれたサバイバルの形、それがこぎん刺しであり菱刺しであり、ぼろなのだ。
この話を知ったときは言葉が出ませんでした。
実物を見に行って、究極のサバイバルがこんなにも美しいということに感動しました。
アイヌ文化も日本の文化も、まだまだ知らないことがたくさん。
華やかなもの、美しいものの裏側にある何か、そこに興味があるし、惹かれます☺️
わーい!サポートありがとうございます🥰 読みたい本リストが増え続けているので、書籍購入に使わせていただきます! ときどきスイーツも買っちゃうかも😋 読んだ本の感想はnoteでシェアしますね😊