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ナゴヤー旅行記《プロローグ》

久々にブログっぽいことをしてみる。

先月上旬に学校の後期が終了。私、そして年始あたりに書いた新年を共にした友人2人(友人Aと友人B)と共に、名古屋へ2泊3日の旅行へ行くことにした。

無駄に長い学校の最後の授業を終え、集合場所である地元の駅へ直行。某ジャンクフード専門店で晩飯を食らった後、友人2人も到着。少し離れた駅(からまた少し離れた場所)のバスロータリーから出発の深夜バスがあり、それに乗り込むべく電車に乗り向かうことにした。

かなり前から計画していたこの旅行……メンツが2人とも小学校からの仲というのもあり、私の胸の中は期待とワクワクに満ち溢れていた。

友人Aが「やばいスマホ家に忘れた」と言い出すまでは…..。



高校の卒業旅行の出発前に私が排水溝に家の鍵を落とした時、高校の友人は「まぁ旅にアクシデントは付き物だからな」と笑いながら言っていた。だがしかし、今回はアクシデントのベクトルが違いすぎる。

大抵の事はスマホでどうにかできてしまうこの時代、しかも旅行というビッグイベントにおいてスマホがないのは致命傷以外の何物でもない。流石に取りに行かなければヤバいとのことで、友人Aの弟に至急電話し何とか友人Aのスマホを回収することはできた。

だがここでもう一つアクシデントが発生する……バスロータリーのある駅まで行ける電車を一本逃してしまったのだ。そこの電車はある駅を境に行き先が二分化するのだが、次に乗るべき電車はかなり後。着くのはかなりギリギリの時間だった。

さらにその駅からバスロータリーまでかなーりの距離があり、普通はそこに通っているモノレールを使用するのだが(勘のいい方はこれだけでどこの駅を指しているのか分かってしまうかもしれない。笑)そんな暇はない。タクシーを使用する手段も考えたがそれでも尚間に合わない。

揺れる電車の中、焦燥に駆られながら我々が導き出した一つの「苦渋の決断」。それは……


「バスロータリーまで全力でダッシュしよう。」


何とも単純、脳筋にも程がある決断。まるで「こっから全力でダッシュすれば学校間に合うっしょ」的な高校生のノリ。しかも私と友人Aはキャリーケース持ちだ。走るにしても相当体力を持っていかれる。

だがそれしかもう方法はない。もし深夜バスを乗り逃そうものなら、時間的にも金銭的にもバカにならない損失だ。腹を括った私、友人A、友人Bは、旅行の命運を賭けた中距離走を決意したのだった。

例の駅に着くや否や、即ダッシュ。どことは言わないが非常に人の出入りが多い駅の為視線が痛かったが、そんなもの気にしていては深夜バスにも人生という名の波にも乗り遅れてしまう(?)ので唯々ひたすらに走った。

キャリーバッグをガラガラと引き摺り回しながら街道を猛ダッシュ。専門学校に入学してからというもの、高校生の頃と比べ運動のうの字もしていなかった為、本気で肺が焼けそうになったのを今でも覚えている。だが今は自分の肺よりもバスを心配すべきだと自分に言い聞かせ、とにかく足を動かし続けた。

結果、ギリギリセーフで到着。無事にバスに乗ることができた訳だが……「こんな旅行のスタートがあるか」と思わずツッコみたくなる。そこからは約8時間バスに乗車し、名古屋へいざ行かん。

しかしご存知の通り、深夜バスは本当に寝心地が悪い。揺れるわ、椅子は硬いわ……どちらかといえば昼行性の私は何とか寝つこうと目を閉じるわけだが、一向に夢の世界へ旅立つことができず……隣で爆睡していた友人Bを何度羨ましいと思ったことか。

結局睡眠時間は1時間も満たず、そうこうしている内にバスは名古屋に到着。ここから我々の、壮大な旅路(?)が幕を開けるのだった。


次回、第一話『飼育係のお姉さんに飼育されたい』乞うご期待。

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