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ベンチャー企業のバックオフィス

バックオフィスから始まり経営に、今はベンチャー企業のバックオフィスサポートのようなことをしている観点から、ベンチャー企業のバックオフィスについて書いてみたいと思います。


創業間もないベンチャー企業の社内

バックオフィスとは

バックがあればフロントもありそうですがその通りで、直接顧客に関わる部門をフロントオフィス(営業、CS、マーケなど)、会社や業務の運営に関わる部門をバックオフィスと呼ばれています。
・経理、財務
・人事、労務
・法務、総務
などです。

バックオフィスの役割

バックオフィスの役割というか使命は、まずは会社が安定的に運営されるための支えになることだと考えています。何も起きないこと、特にバックオフィスの存在を意識しないことが、バックオフィスの優秀さの証でもあります。

バックオフィスを重視しない理由

ベンチャー経営者の中には、バックオフィスを軽んじている人もいると感じることがありますが、これは何より、バックオフィス業務をやったことがない、バックオフィスがない会社にいたことがなかった、からだと思います。

なので、バックオフィスを軽んじているわけではないと思います。知らないだけですので、バックオフィスの方は優しい目で見てあげてください。

しかしながら、会社の規模が大きくなってくると、事業に関連すること以外の業務がどんどん増えてきて、バックオフィスがいる!と気づきます。

会社の運営が大変な理由

ここは、国としての課題なのかもしれませんが、根本的な原因として、会社の大小に関わらず、「法人」にした以上は、やるべきことはほぼ同じです。
売上1000億の企業であっても、売上1000万円の企業であっても、
・税務申告は必要なので経理は必要、
・物を仕入れる以上は支払は必要なので銀行手続きは毎月必要、
・社員がいれば毎月給与計算も年末調整も必要、
・社会保険や雇用保険の手続き、住民税の手続きも入退社ごとに必要、
・住所が変わったり役員が変更になれば登記も必要、
ほぼ同じです。

起業して大変な理由の大きな要素として、これらバックオフィス業務があると思います。
事務作業したくて起業したんじゃない!これは常に耳にすることですし、私自身も、事務作業が増えてきて、回らない!まずい!ということでヘルプが入ることが多いです。

ベンチャー企業でバックオフィスが重要な理由

これまではバックオフィスが必要な理由を書いてきましたが、「ベンチャー企業」でバックオフィスが重要だとする理由は、ベンチャー企業が、今いる状態からの成長、を使命としているはず、だからです。

成長していくためには、資金調達、採用、事務所移転、などいろんなイベントがあり、かつ、人が増えると、採用・育成・評価・配置、など攻めの社内業務が増えてきますし、逆にこれをやらないと企業は大きくなりません。

そして、これを進めるのは経営者とバックオフィス、になると思います。

なお、取引が大きくなってくると(小さくても同じですが)、特に法務は重要です。契約書の確認は弁護士にお願いしても、ビジネスに関することまでは細かく分からないので、自社の場合これがどうなのか、は弁護士と会話できる人がいるのといないのではかなり違うと思います。

バックオフィスはどういう人がいいのか

ベンチャー企業のバックオフィスの業務範囲は、ほぼ全部、になってしまうのですが、それなりの大きさの企業は分業されているため、それがすぐにできる人はほとんどいないと思います。
いわゆる大企業出身者だと困惑しかないと思います。

その為、ベンチャー企業のバックオフィスに大切な要素としては以下のような点があると思います。

  • まず柔軟であること(これは私の仕事じゃありません!キリッ!という人は難しい)

  • いろんな業務があるため好奇心旺盛であること

  • 仕組みがない状態なので、創意工夫と仕組化ができること

  • 少人数組織でやるにはITツールが必須なため、これらに抵抗感がないこと

  • 社内外とのやり取りが多いためコミュニケーション能力が高いこと

  • 社内の情報や人に密に接する部署なので信頼できる人であること

  • 会社との相性やキャラクター、人柄

あの人がいるので安心して相談できる、あの人が背中を守ってくれているから攻められる、そういった人がバックオフィスにいるだけで、現場で戦う経営者をはじめとする社員たちは救われると思います。

そういう人材を探すのは時間もかかります。

そういった理由から、ベンチャー企業ほどバックオフィスへの意識は、創業間もない時期においても、とても重要、だと思います。

良い人材がいたら採るべし!ということです。

士業との付き合い方

余談ですが、バックオフィス業務は、外部のプロフェッショナル(主に士業)を活用することも大切です。

私がサポートに入る場合は、税理士事務所、社労士事務所、弁護士事務所と連携して、バックオフィスの重要な部分は外注してしまいます。人を一人採用するより安く、退職もないため、安定するからです。
専門的なことは外部の力を借りつつ、バックオフィスの方には社内のことに集中してもらう、こういったところからスタートするのもいいのではないでしょうか。

しかしこれもまた相性などあるため、良い事務所を探すことも大切です。
知り合いの経営者に評判を聞くのが一番いいと思います。

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