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「学び」をどこに置くか?スピーチコンテスト運営

この記事における予備知識

何故、予備知識?+重要事項説明

友人が Facebook 上でスピーチコンテストの運営、とりわけ財源についての投げかけをしていて。

本能的に「おっ、これは面白い」と飛びついてしまった次第。

非トーストマスターズの方達にも読んでもらいたいと思うので、トーストマスターとしては当たり前(?)な部分を予備知識として並べておく必要があると思ってね。

もう一点、こちらはこの記事のキッカケとなった友人やトーストマスターの皆さんへの重要事項説明。

現時点(2024年3月15日現在)における国際本部の規則や会計ルールなど、全く裏をとっていない形での記事となってること、それは事前に理解してもらった上で、読み進めて欲しい。

2018-2019 ディヴィジョンF(当時の中部・関西地域)のディレクター、そして 2019-2020 ディヴィジョンJ(中部地域)のディレクターの経験と、その背景にある自身の考えを共有しようと思う。

規則に反したものも、あると思う。

では、進めるね。

トーストマスターズクラブのスピーチコンテストとは?

年に一度、開催されるイベントで、日本国内では英語と日本語という2部門に分かれる。2024年現在、日本語については一般の方にとっては「全国大会」という言葉を使うとイメージしやすいかな?「ディストリクト」というレベルのラウンドで終了する。英語については、それ以上のラウンドが存在し、最終ラウンドは世界大会の決勝という流れになる。

ディストリクトというラウンド前にクラブ→エリア→ディヴィジョンという3つのラウンドが開催され、各地でスピーカー達による珠玉のスピーチが披露される。

観覧費用については、開催コンテストのレベルやその運営によって異なる。またオンラインによる観覧も、コンテストによっては可能。

ちなみに2024年3月17日(日)に喜餅はこのディストリクトの一つ手前、ディヴィジョンというラウンドに英語スピーチのコンテスタントとして出場する。

現地観覧も可能だし、オンラインによる観覧も可能。是非、遊びに来て欲しい。

2024年3月17日(日)ディヴィジョンDスピーチコンテスト概要

スピーチコンテストの直接の運営は?

各レベルのコンテストは、すごく荒い書き方をすると「各レベルの会長に当たる方」が音頭をとって運営される。

クラブならそのクラブの会長が、エリアならエリア・ディレクターが、ディヴィジョンならディヴィジョン・ディレクターが、ディストリクトならディストリクト・ディレクターが音頭をとる。

【注意】「音頭をとる」というのは、正式なイベント開催権限がその立場の人間にあるかどうかを厳格に指していない。重要事項説明にあるとおり、規則を全てチェックした上でこの記事を書いてないからね。

会長や各ディレクターが直接働きかけるケースもあれば、「大会委員長」や「ホストクラブ」といった形で、個人またはクラブに開催実務をお願いする場合も、ある。

この部分、色んな選択肢が「学び」となる。自身で取り仕切ることで、イベントの企画・準備から実行にいたるまでを経験でき、そこで起きた事柄、楽しさも辛さも、全てが血肉となる。また誰かにお願いをしてチームとして開催する形式をとった場合も、いかに周囲を巻き込むか?といった要素を経験できる。

クラブという最小単位からどんどんコンテストレベルが上がっていくにつれ、程度の多少はあれ巻き込まれる人間の数、そしてコンテスト規模は大きくなっていき、それに伴う格式といった期待も、上がっていく。

だから全国大会(ディストリクトレベル)の運営なんて、本当に大変だし、喧嘩に近い形での意見の衝突なども容易に予想できる。その分、やりとげたあとの充実感はきっと素晴らしいものであると思う。
(自分は全国レベルの運営は関与をしたことがないが、大会運営の裏側にいる仲間から、その意義と大変さを教えてもらった)

クラブのコンテストの場合は、普段ミーティングで使っている会場を元にコンテスト開催をすればいいのだけども、エリアレベルからは状況が異なってくる。

複数のクラブが集まって1つのエリアとなるのだが、地方では都道府県をまたいで、そして欧州などでは国境をまたいで1つのエリアが構成されてたりする。

そうなると(オンラインでの開催は別として)コンテスト会場をどこにするか?という点から考えていかないといけない。

「ホストクラブ」(名前から連想するお客さんを売掛金の渦に叩き込む・・・いや、違う、お客さんに甘美な時間を提供する営業形態)という制度は、ひょっとしたらそういった都道府県をまたいだエリアにはしっくりくるものかも。A県B県C県をまたぐエリアで、エリアディレクターがC県にいた場合で、でもコンテストはA県で開催などする場合、A県を活動地域としているクラブに色々とお願いすることは、理にかなっているとも思えるからね。個人的には、1つのクラブに負荷がかかることは、よいこととは思わないけれども。

普段からイベントなどを企画したり、人を巻き込んで企むことが好きな&経験豊富な方は別として、そういった経験のないメンバーがこのようなイベントに関与することで良い経験になり、またひょっとしたら何かが覚醒することなんてあったりする。

予備知識としては、こんなところかな?さて、ではここからが本題。会場を借りたりするのには当然、お金がかかるよね。そのお金、運営にまつわる財政は、どのようにされるのか?を語っていきたい。

友人の投げかけ「財源はどこから?」

そのコンテストは、どこのレベルの管轄なのか?

冒頭の重要事項説明で挙げたとおり、最新の規則や会計ルールを確認していない状態でこの記事を書いていて。

だからその友人の素朴な投げかけから広げていきたい。

その友人は、ディヴィジョンレベル(全国大会の手前、第3ラウンド)のコンテスト開催、その開催に伴う財源の拠出について疑問に思って投げかけをしてて。

会場を借りるには、使用料が発生するよね。あとは当日の進行表の印刷であったりとか、備品を借りたり。中部では目にしないけど大阪の会場を借りる時に「へぇ~こんなものも請求されるんだ」と思ったのが、電気代。真夏と真冬の期間に借りると追加されたりする。

会議室レベルとホールのような会場では当然、金額が違う。公共団体が運営しているところと私企業が運営しているところでも、また違う。

まぁとにかく、運営をするのにはお金がかかる。

その友人の考え(というかその考えに至った規則の裏打ちも含め)として、ディヴィジョンレベルのコンテストはディストリクトが管轄するイベントであり、であるからしてその会場や運営にかかる費用はディストリクトが負担するものではないのか?というもの。
(本人がこの記事を読んでいて、喜餅がその意図と違った解釈をしていたら遠慮なく教えてね)

ところが現実はというと、そうでなく、乱暴な言い方をすると「自分達でなんとかする・帰着させる・収支を整える」ものとなっている。

最後の「収支を整える」という部分、きっと「?」だよね。

(ここはちょっと記憶が曖昧だから間違ってたら本当にごめんなさい)概念として「利益(余剰金)を残さないで運営して」というものがあって。お金が残ってしまった(「残ってしまった」って変なんだよ商売やってる側からすると。「利益が出た」ということは、良いことなのだけどね 笑)ら、その余剰金はディストリクトへ送るという手続きをしなくてはいけなくてね。

「では、マイナスになった場合は?」は・・・これも完全に記憶が曖昧なのだけど、答えは「誰も助けてくれない」だったような気がする(笑)すなわち、ディヴィジョン・ディレクターがポケットマネーから補填する・・・じゃなかったかな?救済措置、あるかも?(曖昧)

頭文字D藤原拓海のガードレールギリギリをせめるドリフト・・・いや、わかりにくいな・・・崖を目指してチキンレースをし、その崖ギリギリで停止する(プラスマイナスゼロに帰着させる)必要があったという。

「興行」のうち、「お金を儲ける」という要素は外されつつも、「動員を確保しないといけない」という要素が残り、「マイナスになったらポケットマネー(ここ、間違ってるかも)」というヒリヒリな感覚だった記憶がある。

同じディストリクト管轄の役員研修(Club Officer Training: COTと呼ばれてる)は、確か・・・会場費用は、上限金額があったけれど、ディストリクトが負担をしてくれてた記憶がある。

ディヴィジョンディレクターをやる前に、ディストリクトの会計を長年やっていらっしゃった方に色々と教えを乞う機会があって。ディストリクトはその保有する財源がありながらも、その使途を決めることにおいては相当に厳しいみたいで。ディストリクトレベルのメンバーが「これ、いいんじゃない?」と思っても、国際本部の会計ルールや財源拠出におけるルールに抵触していた場合は支出できない(国際本部からダメが入る)のだそうな。

おそらくだけど、役員研修は教育プログラムの部分に直結してて。教育プログラムは予算支出がしやすいのではないかな。ディヴィジョンJディレクターの時、秋の教育イベントを開催した時にホールを借りたけれど、その時も一律〇〇円まではディストリクトが負担しますという状態だった。(その時は上限を超えた状態だったので、当日募金箱を抱えて参加者に募金をお願いした記憶がある)

何度も言うけど、最新の規則やルールを確認していない状態だけども、ディヴィジョン関連のイベントは、ディヴィジョンディレクターに委託(嘱託?)され、運営される。そしてそのイベントの趣旨によってディストリクトの財源が出る出ないという形だったと、自分は理解している。

さぁ、ではコンテスト運営の財源は、どうまかなったのか?

財源拠出方法は、大きく分けて2つ+α

1.当日に参加した方達から参加料を頂戴する

この記事を書くにあたり、過去のメールをザッと調べてみた。喜餅はディヴィジョンディレクター経験はあるけれどエリアディレクター経験がないため、一緒に任期を過ごしたエリアディレクターだった皆さんからの収支報告をチェックしてみた。

この方法を採用していたね。

なんとなくの印象だけど、エリアレベルのコンテストではこの方式を採用しているイメージがある。それは、借りる会場の使用料と予想参加人数の整合が計算(予想)しやすいこともあると思う。

こんな感じ。

ことのはトーストマスターズクラブが利用している会場の一つ、集会室は全面使用で午前2,000円・午後2,500円かかる。仮に午前午後と会場をとって4,500円。そのエリア所属のクラブのうち、当日のコンテストに何名のメンバーが参加するかを予想し、一人当たりの参加料を計算する。

この辺りもなんというか・・・色々な機微があったりするのよね。

コンテストの運営は全てクラブメンバーで行われる。出場者はもちろんのこと、総合司会から審査員、時計係まで全員。コンテスト当日までに誰かがその役割をお願いするのに奔走する。

頼まれた側は、当日、参加料を払うのかどうか?言われたことはないけれど、超絶倹約マインドの方からしたら、ひょっとしたら「頼まれて会場に行って、しかも参加料を払うなんて・・・」なんて思う方も、いるかもしれない。

ひょっとしたら役割を与えられた(運営側からお願いされた)メンバーは参加料免除としている運営もあるかもしれない。

とにかくだ、非トーストマスターを含めた参加者の参加料の合計が会場費+運営費用とトントンになるように、運営する側は見定める必要がある。

見定める人は、エリアディレクターだったり大会委員長だったりホストクラブだったり・・・。

喜餅がディヴィジョンディレクターをやっていた時は、喜餅の考えとして「エリアディレクターは自身のエリアを盛り上げることに集中して」というものだった。そのためエリアコンテストも、エリアディレクターに旗を振ってもらった記憶がある。すなわち、会場選別やコストの算出、そこからの参加料の決定などは、各エリアディレクターに頑張ってもらった記憶が、ある。

その規模と費用から、エリアコンテストについてはこの方式が多く採用されているのではないかな?万が一億が一、マイナスという事態に陥ったとしてもそのマイナス額も、各エリア・ディレクターが各ご家庭で家族会議を開くまでの深刻なものではないからね。

当時のメールを紐解くと「余った分は各クラブに均等に返金しました」という帰着の仕方をしてた。

問題は、そして今回の友人が話題にしているのが、次の方式。

2.各クラブから頂戴する

これは、当日に参加する人数の多寡に関係なく、その管轄に属するクラブに費用負担をお願いするパターン。

自分がディヴィジョンF・Jディレクター時代に採用した方式だね。

当日いらっしゃる方達を受け付けて、そこでお金を頂戴する・お釣りを返す・お金を管理する・後で計算するという作業と人材配置をする必要がないことはもちろんのこと、まるで興行主が「このイベントは当たるか?(会場費をペイするだけの参加人数を確保できるか?)」という心配をする必要が、全くないという点がメリット。

そして事前に各クラブ割で頂戴できる金額から、よりしっかりとした会場を不安なく借りることができるという点が、メリットとして、ある。

ここで重要事項説明を今一度。この方式が国際本部が定める規則やルール、会計の概念に沿っているものかどうかは、わからない。他のディストリクト(海外)で行われているものかどうかも、わからない。日本(ディストリクト76)の、とりわけ関東で多く活用されている方式だと思っている。

ここは喜餅の推測。関東の会場はその地域性から、とりわけホールのレベルの会場を借りようとすると当日に参加する方達のメンバー割では到底カバーできないという点が大きな理由なのではないかな。

さっきの冗談めいた書き方じゃないけれど、「参加料をとられるぐらいなら参加しない」という各メンバーという「個」の部分を見てしまうよりも、エリアまたはディヴィジョンという枠にそのクラブが入っていることから、各クラブにご負担をお願いする方が、運営をしやすいのでは?とも、思う。

もちろん、会計ルールや会計の概念からディストリクトが会場費を負担してくれるのが、一番ありがたいのだけども・・・少なくとも当時は、各エリア・各ディヴィジョンで知恵を絞ってくださいという状態であったため、それを前提に知恵を絞ったね。

その絞る知恵の前提には、喜餅の場合、ディヴィジョンディレクターとしての公約というか信念があった。

・・・と、経験談を話す前に、「君たちは、どう生きるか?」ならぬ「喜餅なら、どうするか?」を述べようと思う。

喜餅なら、どうする?「場合分け」と「天秤」

今回の友人のような投げかけ、喜餅がディヴィジョンディレクターだったらどう受け止め、どういった思索を広げるか、どういった対応になるだろうか?

考えてみた。

Facebook の雰囲気からして、コンテスト開催日の数日前にこの投げかけをしているように見えて。

喜餅としては、半年~1年ぐらい前に投げかけられた場合と、直前に投げかけられた場合とでは、異なってくるなぁというのが第一印象。

「法解釈(「法」ではないけどね)」と「実務」の天秤を想像した。

半年~1年ぐらい前なら?

まず残念なことにディヴィジョンディレクターは直接の財源が、ない。だから前述のとおり財源を確保して運営してる。

「ディストリクトが負担するもの」という解釈が成り立つならば、本当にありがたい。

相談を受けたら即座にディストリクトに話して予算承認をしてもらうよう、お願いしたいね。

ただここでも知識の無さが。予算承認の時期(毎年5月の総会だったか、9月あたりの総会だったか?)が不明なことと、予算変更というものがルールとして存在しているのか?という部分が現時点、わからない。

マンション管理組合などは、予算を定める通常総会の他、予算変更の議案も提出できる臨時総会などがあったりする。

その点、要確認だよね。

ルールに沿ってく、ルールを守っていくことに対し、知恵と工夫というベクトルを向ける感じかな。

だからココロの中の天秤は、「ルール」に傾く。

直前だったなら?

これは・・・本当に難しいね。投げかけた相手が、ルールの確認や知識の整理というところでディスカッション状態でいる場合と、その決定に対して不服(例:クラブ単位での拠出に反対 etc. etc.)でネゴシエーションのような状態を進めないといけない場合とでも、テンションが違うからね。

こちら(ディヴィジョンディレクター)の立場としては、イベントは遂行しないといけないし、会場によってはもう支払いの立て替えをすませていることもあるからね。

どうしようね。

あっ、ここでは「ホール開催をしようとしてる立場」の心境で進めさせてね。イメージは2019年ディヴィジョンFディレクター時代。

まずココロの天秤は、圧倒的に「実務」側、さっきも言ったとおり遂行することがゴールになる。

ぶっちゃけ・・・「ごめん、今回はこれで勘弁してm(_ _)m」という泣きを入れるかな(笑)だって論破(?)みたいな、どっちが正しいとか論理的なんてところがゴールじゃないもの天秤が。「そうだね、確かにディストリクトへ働きかけ、しないとだね」ってなっても、目の前にコンテストが待ってて、そこに向かってコンテスタントが稽古に励んでるのがわかるからね。
※あくまでディストリクトが費用負担することが適切だという解釈がされたならの場合だよ

論理性もへったくれも、ない(笑)

職業柄、(今回は法律ではなくルールだけど)法律や規則に対する捉え方が大胆なのかもしれない。法は社会秩序のために存在していて、さらには道徳観で包まれてて。自身の(違法という言葉は適切じゃない)ルール破りが社会秩序に与えるダメージが少ないなら気にしなくていいんじゃない?・・・と思ってしまう。

でも同時そうやって投げかけてくれた方のココロの天秤もわかる。肯定する。

だから、泣いて今回は折れてくださいなと、お願いする(笑)

それでも「ルールはルールだ」と、Dr.STONE の金狼のようなタイプだった場合は、どうしようかね?

困ったね。

自分だったら・・・そのクラブに訪問するかな。1対1の状態じゃなく、1(喜餅)対クラブの形にさせてもらうかな。・・・で、クラブのビジネスセッションなり役員会議で経費支出を認めてるかを・・・

やはり、お願いするm(_ _)m

だって論破とか超絶不毛だし、仮に言い負かしたとしても得るものどころか、失うものの方が大きいもん(笑)

お願い、大事。

でも一つだけ、ルールの解釈を楽しむという見方として、こんなアイデアも浮かんだ。

絶対に採用しないであろう、でも思いついたのは・・・「クラブ単位で頂戴する予定の金額を、そのクラブ所属メンバーの実際の参加人数で割って、その金額をそのクラブ所属メンバーにだけ、請求する。で、当日の受付での対応は面倒だから、クラブへ請求させてもらう」というもの。

仮にクラブごとに5,000円を頂戴するとして、そのクラブから5名の参加があったら、その5名からそれぞれ1,000円を参加料とし、その5名分をあとでクラブに請求する(笑)

ややこしいし、なんか喧嘩腰だし、ああいえば上祐レベルのこじつけ(笑)だから絶対にやりたくない(笑)

けれど、クラブでは払わない・参加メンバーが払うのはアリという解釈なら、そういった形で進めることを・・・

やはり、お願いするしかないかなm(_ _)m

そしてまぁ最悪は・・・英語落語家・喜餅としてスポンサーになるかな(笑)絶対に YouTube チャンネルのチャンネル登録してもらわないとだよ(笑)そして、ずっと(ミュートにしてていいから)再生をし続けてもらわないとだよ(笑)

・・・で、こんなことを書いてて思った。これはごめんなさい、現ディレクターへの批判に聞こえちゃうかもしれない。

「うわぁ~!今回のディヴィジョンコンテスト、面白そう!」ってワクワクさせたら、吹っ飛んでしまうような問題なのじゃないかな?
※しかもこれ「凄いスピーチを作るしかない!」と同じ精神論のかほりがする!

これがたとえば「1クラブあたり、5万円の拠出をお願いします」なんてなったら、「おいおいちょっとまてよ」というスイッチが入ると思う。けどさ・・・ね・・・。

「いや、金額の問題じゃないよ。1円でも納得できないよ」という考えだとしたら・・・やはり、お願いしかないな(笑)

建て付けを「教育プログラム」として捉えたら?

ディストリクトが保有するお金は、ディストリクト内部での監査もしっかりされてる。そしてその上で、国際本部から姑のようなチェックが入る。

今まで出さなかったのは、まぁそれなりの理由があるのだと思う。

逆に教育プログラムの部分については、予算の間口が広いようにも、感じる。(間違ってたらごめんなさいね、ディストリクト会計担当者さま)

後述するディヴィジョンFスピーチコンテストの時もそうだったのだけど、「コンテスト関連にはお金出せないけど教育プログラムになら」的な流れがあった記憶がある。

どうもこの辺り、日本人の法律を齧った人間ならではの発想で恐縮だけども・・・建て付けを「教育プログラム」の形にして、そこにコンテストをくっつけるようなものとすれば、解決できないかな。

教育プログラムイベントを開催します。同時にコンテストも開催します。・・・って感じ。

ここで、「喜餅を使えよぉ~!」って話という note 記事を紹介しておく。メンバーを増やすことに苦心をしている地方のクラブに喜餅を派遣しない?その交通費、ディストリクトで負担してよ。ちゃんと教育プログラムに沿ったもの・・・ワークショップでもなんでも提供するから!(ちょっと宣伝) 

日本人的としたのは、これは抜本的な解決になっていない、法(ここではルール)解釈をやんややんやと楽しむことにつながっていないということ。「ルールに沿ってちゃんとやろうよ」がゴールだったとしたら、まったくゴールに辿り着けてないからね。

ほら、「学び」が多いでしょう?

さて、ここからは懐古厨、2回のディヴィジョンコンテスト運営の思い出話を。

興味のある方だけ、読み進めてくださいな。

喜餅の経験談

「全国大会に送り出す」という意味

喜餅にとってディヴィジョンコンテストは・・・

エリアコンテストの「後」のラウンド

・・・ではなく、

全国大会(ディストリクトラウンド)の「前」のラウンド

・・・だと思っていて。

だからディヴィジョンディレクターとしては、「このラウンドで1位をとったスピーカーは、このディヴィジョンの代表として全国でベストパフォーマンスをしてほしい」という思いが、めっちゃ・・・強い。

思っているだけではなく、全国に向けて、ディヴィジョンディレクターとしては、可能な限りのサポート・環境を提供できたらと思っている。

その一つが、「ステージから見える景色(全国版)」をディヴィジョンで経験してもらうこと、なのだよね。

「経験の差」とか「引き出しの多さ」とか、ステージに立つスピーカーの背後に積み上げてきたものに違いが出るのは仕方ない。

だからこそ、経験が少ない・引き出しをこれから作る段階にあるスピーカーに、全国大会で味わう景色を、ディヴィジョンレベルで味わってもらい、少ないかもしれないけれど、全国に向けた一つの「経験」としてもらいたいと思っている。

この記事を読んでくださってるあなたは、人生で「ホール」のような会場のステージに立ったことある?

会議室はご家庭で使われる昼白色の蛍光灯じゃなく、暖色な感じ、でもちょっと熱い感じのスポットライト、八百屋(坂のようにせりあがる)の客席、空席は赤とか青とかのシート、静寂の空間に響くのは自身の靴音、(照明によるけど)薄暗く映るお客さんの顔・・・アイコンタクトはどこに向けたらよいのか?広いステージは、どこまで使えばよいのか?ピンマイクの位置はどこがしっくりくるのか?

その全てが、会議室で行われるコンテストは違ったものであり、そして(オンライン開催は別として)全て全国大会で経験するもの。

残念ながらディヴィジョンレベルで敗退したスピーカーの皆さんにも、そこで得た経験は次年度のコンテストにつながるとも思ってたね。

自身のディヴィジョンの代表として全国のステージに立ってもらうスピーカーに対し、その「初めて体験するとまどい、そしてそこから次につなげる経験とする過程」を、ディヴィジョンレベルで提供したい。だから、ディヴィジョンレベルのスピーチコンテストは、ホールでの開催は絶対なのだ。

・・・と、思って当時はディヴィジョンディレクターをやってたのだよね。

※トップ画像は当時のディヴィジョンFスピーチコンテストの模様。英語スピーチコンテスタントのインタビューを背中から撮影した。こういうトコで自分の作品を披露するんだよ?考えただけでドキドキワクワクしない?(笑)

喜餅がディヴィジョンFディレクターをやる前の中部・関西地域は、ディヴィジョンレベルコンテストは、中部のディレクターが企画した場合はホールで、関西のディレクターが企画した場合は会議室で開催されてて。

(入会してまだ間もない喜餅は)ホールでのコンテストを観覧した時、「自分もこのステージに立ちたい」という決意が芽生えてた。まぶしく見えたなぁ、ステージ上のメンバーが。

逆に会議室でのコンテストは、なにせ机はスクール方式で、平面・・・観客として座っている自身と同じ床をスピーカー達も踏んでいる。同じ高さ。スピーチエリアを移動するスピーカーの姿を見ようと、前の人の頭を避けるように自身の頭を動かす。その自身の頭を避けようと、その後ろに座る観客は逆側に頭を傾ける。

チューチュートレイン状態。


こんな感じ

スピーチのレベルと伝わる稽古量は、エリアとディヴィジョンでは雲泥の差なのに、会場はエリアとあまり変わらないという・・・それがちょっと寂しくてね。

でも、いざ自分がディヴィジョンディレクターを任された時に会計の話を聞いたら、「そりゃホールみたいな会場を借りることはできないよなぁ、そのやり方だと」と思ってしまった。

当日の参加者の参加料の合計を元に、会場を借りる方式だったからね。記憶が間違ってなければ、確か一人500円だったかな。100名集まってないと思うけど・・・仮に100名入れても50,000円・・・。

それじゃホールを借りるには厳しいよねぇ。

どうしようか・・・と思い、前述の会計経験者のメンバーから学び、得た決断は・・・

各クラブから頂戴する。場合によってはスポンサーを探す(これが「α」部分)

・・・というものだったのよ。

「今までと違うやり方」への反発

気持ちや考えの切り替えの早い方達を、本当に羨ましく思う。自分はどちらかというと、新しい考えを取り入れたりするのが苦手なのだよね。

だから今まで当日会場に現れた参加者から参加料を頂戴する方式に慣れ、それが当たり前だと思っていた方達に対し、「今年は各クラブから一定金額を頂戴します」という方法を、すぐ理解してもらい、且つご対応いただくことは、簡単ではないよなぁ~・・・と思ってた。

コンテスト直前にさ、急に「今年はこれでいきます」なんてことを前触れもなく宣言したら、「そんなの聞いてないよ!」になるのわかってたからね。

・・・で、自分が採用した方法は、草の根活動。

クラブ訪問の義務がないディヴィジョンディレクターだったけど、ディヴィジョン内にある全てのクラブを訪問し、スピーチを披露したり、役割を担当したりして、ディヴィジョンディレクター喜餅という存在を知ってもらおうという作戦。

心理学的に言うと、ザイアンス効果、かな?

「あぁ・・・あの喜餅が言い出したことか・・・まぁ、しかたないな」と思ってもらうための広報活動かな?

クラブに訪問した際には、ディヴィジョンコンテストはホールでやりたい!ってめっちゃ力説してたしね。

その活動の効果かどうかはわからないけれど、ディヴィジョンFスピーチコンテストはホールでの開催となり、その資金も各クラブから頂戴することができた。拒否をしたクラブはなくてね。

各クラブからの費用を集めるのは、各エリアディレクターにお願いした。ここも「エリアディレクターの皆さんは、エリアを盛り上げることに集中してください」という部分とつながったと思う。お願いしにくいことをやってもらった各エリアディレクターの皆さんには、感謝してもしきれないよ。ありがとうございます。

それでもお金がかかる可能性が・・・「α」なアイデア・スポンサー募集

「絶対にホールで開催するぞ!」と思っていても、肝心の会場をゲットできないと仕方がない。

そして当然ながら、お値打ちな会場は競争が激しい。

名古屋市内でのホール開催を意識して会場を探してみるものの・・・実はヤバかったし、実際に押さえた会場は、ホールとしては素晴らしかったけれど、「名古屋市南区」という交通の便が悪いところだった。

「名古屋駅周辺」といった条件でホールを探すとね・・・その名古屋市南区の会場の倍以上したのよね。

関西からいらっしゃるメンバーのことも考え、倍以上の金額がかかる名古屋駅周辺も、考えた。でもさすがにそんな高額な使用料を各クラブに要求するのは、自身のワガママと各クラブの財政を天秤にかけたら、できない。

そこで考えた(というよりも会計経験者からいただいたのが)スポンサーというもの。

全国大会(ディストリクトレベル)では採用されてるよね。それをディヴィジョンレベルでやろうというもの。

でも、実際のところ縁もゆかりもない企業がスポンサードしてくれる訳がない。イベント運営をしている方にうかがうと、来場者が1,000名以上はないとお話にならないそうな。

・・・で、考えたのが、自身(喜餅)がスポンサーになることであったり、知っているトーストマスターで自営業などをしていらっしゃる方にスポンサーをお願いしようというもの。

それとなく何名かに「ひょっとしたらちょっとスポンサーをお願いするかも?」なんて打診もしてた。ホール開催の意義を理解してくれてたので、打診を受けたメンバーは「是非」と答えてくれてた。

結果として、名古屋市南区のホールを押さえたことで(来場する各メンバーの交通費はかさんでしまったけれど)スポンサーを募る必要がなくなった。

翌年のディヴィジョンJのスピーチコンテストも、やはりホールでの開催を考えていたのだけど・・・新型コロナウィルスの問題で、そもそも対面での開催かオンラインでの開催かという部分でのせめぎ合いがあった。

緊急事態宣言直前に、残念ながらホールではなく、でも対面での開催をした。(自分は昔からチャットルームに出入りしてたけど、世間的には)今ほどオンラインに関する知識が浸透していない状態であったこと、なるべくコンテスタントにイコールコンディションでパフォーマンスをしてほしかったことを理由に、事前に全コンテスタント&運営メンバーに合意をもらい、開催した。

扇風機2台とアルコールを持ち込んでの開催だったよ。

コンテスト後、2週間+αを待って関係者全員が罹患していないことを確認して、コンテスト運営の無事の終了に安堵した。もちろん、それでもあとから個別に反対意見のメールを頂戴したのだけどね。

「どう責任をとる?」なんて内容がメールにあったのだけど、仮に罹患した場合の(精神的補填は無理だとしても)責任の取り方は、色々と覚悟してた記憶がある。

(これも批判があったのだけど)エリア代表が決まるたびにポスターの空欄にその代表の顔写真を順々に当てはめて、都度ポスターを更新したり、コンテスト当日に各スピーカーに1分程度の「やったるで!」という意気込みをプロレスチックに宣言してもらったり(さすがにこれは「ジャッジには見せたらダメですよ」という意見に納得し、ジャッジの皆さんはジャッジルームに待機してもらってた)、コンテスト進行中に撮影した写真を当てはめ、ラストにエンドロールを作ったりした。日本語スピーチチャンピオンの高田さんをゲストに招いてのトークショーも開催した。

当時の考えうる限りのベストは尽くしたつもり。

こちら、各エリアの代表が勢揃いした完成形のポスター画像。実はトーストマスターズの色味ルールも無視しちゃってる(ごめんなさい)。

当時のポスター画像


この高田さんトークショーにまつわるところで、会計の難しさがわかるエピソードがある。

コンテスト数日前に当時の日本トップから「高田さんのトークショーは、ダメになるかもしれない」という連絡をもらってね。当時の高田さんは、チャンピオンではあったのだけど、その年度のコンテストも挑戦者として参加をしていて。

コンテストのルールでは、コンテストに出場者として絡んでいる人間は、コンテストのイベントに運営側として絡むことは、許されてないのよ。関東のエリアで挑戦者として臨んでいる高田さんが、中部・関西のコンテスト直後のトークショーに登壇することは、よくないのでは?という物言いが日本トップに入ったみたいで。

「いやいや、直接俺に言ってくれよーその人ー」と、物言いをした方に対して思ったのが真っ先な印象(笑)素晴らしいのがその当時のトップ(ディストリクトディレクター)の方、国際本部にホットラインで確認してくれて。「コンテスタントがコンテスト運営に絡む」の解釈は、「コンテスタントが直接参加するコンテストに絡む」という解釈らしく、今回は問題なかったという。

胸をホッとなでおろすとともに、そのトップの方に偉大なるリーダーシップ・・・強気で人をひっぱるというものではなく、縁の下でグッと支えてくれる姿に・・・惚れたというね。そのトップの名前は、石原さん。石原さん、ありがとうございます。

ディヴィジョンFもJも、本当に思い出深いコンテストになったよ。

面白く「学び」を設定できるか?

超絶長い記事、最後まで読んでくれて本当に嬉しいです。ありがとう。

書きながら思った。トーストマスターは、トーストマスターズクラブに色々な想いというか期待というか・・・そういったものを乗っける。

「ちゃんと(ルールを守って)やる」っていうことを大事に思うこともあるだろうし、また違ったことを大事に思うこともあるだろうね。

イベントを企画して、そのイベントの規模が大きくなればなるほど、巻き込まれる人が増える。それは違った「大事」をもった人達が増え、衝突だって起きる可能性もあることを意味する。

色々な出来事を面白くできるか?面白いってのは、「笑い」という結果の一つではないよ、もっと大きく抽象的なもの。

面白くないコトを、面白くする能力の醸成・・・実はトーストマスターズクラブで磨くことができる大きな一つの「学び」だったりしてね。

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