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妻にnoteが見つかった話(前編)

これは僕が体験した、とても怖い話です。

先々週の土曜日のこと。
僕は妻は連れ立って田舎の温泉へ旅行に出かけました。
コロナの流行も考慮し、地元の人間でも知っている人がほとんど居ないような寂れた温泉街を目指して車を走らせていました。

しかし早め早めの行動が裏目に出たのか、宿の近くまで来たもののチェックインまではまだ時間があります。
どこかで少し時間を潰したいなと思っていると、街道沿いに大きなフルーツ狩りの看板が見えてきました。
それに吸い寄せられるようにフルーツ農園の大きな駐車場に滑り込み、従業員さんに話を聞くと、今はさくらんぼ狩りができるとのこと。
実は私はさくらんぼ狩りを一度も体験したことがないので、一も二もなく料金を支払いさくらんぼの木が待つハウスへと入っていきました。(料金は30分食べ放題で一人1800円ほど。)
思えばこれが間違いでした……


ハウスの中には3mほどの木が等間隔に植えられていて、その枝にはさくらんぼの実が鈴なりに実っていました。
種を入れるケースがいっぱいになるまで30分間、僕と妻はさくらんぼを食べ続けました。
心地よい満腹感を充実感を手に入れた僕と妻は農園から車をしばらく走らせて温泉宿にチェックイン、既に部屋には布団が敷かれていました。
夕食までには時間があるし、お風呂にも入れると言うので早速ひとっ風呂を浴びてご飯までお昼寝をすることにしたのです。眠る前には先程の楽しかったさくらんぼ狩りの写真を3枚添えてツイッターにアップしました。

数時間後、夕食の時間が迫った頃合いに目を覚ました僕は、寝ぼけ眼で隣の布団でスマホをいじる妻の様子を夢うつつに眺めてしました。

しかし次の瞬間、眠気は一瞬で覚め現実に引き戻されたのです。
理由は妻のスマホ画面に見覚えのあるイラストが写っていたこと。
あれは先日noteにアップした記事のヘッダーに使ったクマとうさぎのイラストに間違いありませんでした。

この可愛らしいヘッダー画像


自分の書いたnoteの記事が妻に読まれているという驚愕の事実に、僕はとっさに妻の肩を掴んで「ねえ!それなに!?」と声をかけたのです。

(つづく)