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自分の言葉が自分の未来を形作る

人の話を聞いているときに、その人がどのような言葉を使うかに注意することによって、その人がすでに、どのような「特定の未来」を形作っているのかを知ることができる。

たとえば、うまくいかなかったことだけをひたすら話し続ける人はどこにでもいるものである。

その時、わたしはこういう言葉を使ってその人の注意を別へ向かせようとすることがある。

「大事なことはそこから何を学ぶか。過去を振り返って、そこから何を学べるのか、そしてそれをもとに計画を立てることによって、未来に進んでいくことができるのか、これがいま必要な問いかけなのです」と。

それを聞いたその人は「えっ?」といった顔をして、「いや、そんなことをするなんて考えたこともありませんでした」と言う。

また、わたしたちは自分の頭の中で自分と会話していることがある。

そのときも意味と言葉で会話をしているので、どのような言葉を使うかによって自分の将来にある程度影響を及ぼす。

いずれにしろ、頭の中の会話というのは、「物事をどのようにフレーミングするのか」というプロセスなのである。

そのプロセスのひとつの例として、誰かが自分自身にあるゴールを設定したとする。

ゴールに向かう途中、予想していなかったこと、計画にはなかったことが起きる。

その瞬間から、頭の中で会話が始まる。およそ会話の種類は二通りである。

一つは、「ああ、少しミスをしてしまった」。そして、「自分は失敗するに違いない」と考えたり、「ああ、失敗してしまったんだ」という結論に至る人もいる。そうなると、「失敗してしまった。もう自分にはこれができないんだ」とフレーミングしてしまう。

そのフレーミングをすることで、ゴールから少しずつ離れていってしまう。

もう一つのタイプは、予想と違うことが起こったときには、「うん、これはなかなか興味深い。どうやって自分がここにたどり着いたのかを見直してみよう」という会話が始まる。

そして、その言葉により、ここまでのステップをひとつずつ振り返ることに注意が向き、「ここはOKだな、次は・・・」とまた会話が始まっていく。

会話の中で、「いったい自分のゴールは何だったかな?」という言葉を使うことができれば、「そういえばそうだった」と再確認することもできる。

そして、さらにこういう言葉を使う。「いま起きたことをどのような学びにすることができたら、ゴールに進み続けることができるのか?」。

もちろん、これら以外のタイプもいるが、少なくとも「間違いをおかした」「失敗した」という言葉でフレーミングしてしまう人の未来と、その人の未来は必然的に変わってくる。

つまり、わたしたちは自分が使う言葉で自分の未来を形作っている。

残念ながら、多くの人がこのことに気がついていない。


◆参考文献:クリスティーナ・ホール博士の言葉を変えると、人生が変わる NLPの言葉の使い方 2009

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