見出し画像

タイム・トラベル


道半ば倒れた武士の魂
空に舞い上がる それを切り裂くセスナ 
さよなら夏の日 生きたんだよ 今年も

ガラクタ落ちてる市営団地 
屋上から見た黒い城 時を超えたのは慕情
いつの時代にも 愛を探してる 人間は

そして24歳の風がふいて そっと街路に手をかざす
僕はこの街で暮らしている 果てしない思い抱えて


エアコンがひゅーひゅー鳴って
冷たい体を温めてくれた 泣きたかった
一番近くにいた天使 抱きしめても 届かない

そして24歳の風が吹いて 優しい季節に手を伸ばす
僕も僕なりに暮らしている 失くせない思い抱えて


散らばった欠片 拾い集めて出来たものは何だろう
何者にもなれなかった大人は今夜また空を見上げてる

時間が止まった噴水に黄昏が舞い降りる頃はじめて
僕は人のために生きたいって そう思ったんだよ
思ったんだよ


道半ば倒れた武士の魂
空に舞い上がる それを切り裂くセスナ
さよなら夏の日 生きたんだよ 今日まで

そして24歳の風が吹いて そっと君の名前を呼ぶ
僕はこの街で暮らしている 時を超えた思い抱えて

生きたんだよ 今日まで
大丈夫だよ 
大丈夫だよ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?