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放送大学の面接授業から「日本の河川と水」

これまで放送大学の面接授業を受講し、印象に残ったことを、最新のデータに修正して3つの授業を紹介しましたが⤴

2000-08-19

今日は2000(平成12)年8月19日(土)~20日(日)に受講した放送大学長崎学習センターの面接授業、長崎大学環境学部・石崎勝義教授「日本の河川と水」から紹介したいと思います。


今、noteではあなたにとっての「一度は行ってみたい場所」についての投稿を募集していて上記の記事を投稿しましたが⤴もう1ヶ所行ってみたいとずっと思っていてまだ実現出来ていないのが「富士山登山」です🗻

富士山登山のことも近いうちに投稿したいと思いますが、富士山登山で思い出したのが"バイオトイレ"のことです。


【富士山頂にバイオトイレ設置】

富士登山オフィシャルサイト「富士山のトイレ」より

2000年5月4日「毎日新聞 朝刊」にも、『富士山にある56の山小屋の大半は、便槽にし尿を溜めて、夏山シーズン(7月1日~8月26日)後に地表に垂れ流し。その結果、非水溶性ティッシュペーパーが山肌に残り、「白い川」となって景観を損ね、未処理の大腸菌が地下水を汚染する危険性もある。そこで、富士山の再生に取り組む環境NPO(非営利組織)「富士山クラブ」はこの6月、山頂にバイオトイレ3基の設置を予定しているという。』という記事がありましたが現在、山頂には4基のバイオトイレが設置されています。

静岡県「現在の富士山トイレ」より

富士山頂のし尿を放流しないバイオトイレには、「バイオ式オガクズ」タイプ、「浄化循環式(カキ殻)」タイプ、「燃焼式」タイプの3タイプがあります。

この記事も興味深いです⤴


【放送大学 面接授業「日本の河川と水」より】

放送大学長崎学習センターの面接授業、長崎大学環境学部・石崎勝義教授「日本の河川と水」では、水環境の 視点から、未来のトイレ―バイオトイレについて興味深い話をお聞きしました。

―未来のトイレ-バイオトイレとは?―

その昔、殿様のトイレは水洗いではなく、殿様が排便した後に待ち構えていた家来が這い生物の上にオガクズを被せて処理をしていたというお話があります。この在りし日の賢者の智恵を現代のトイレに蘇らせたものがバイオトイレです。

<バイオトイレの断面図>

我が国では、阪神大震災後の困難な事情の下でトイレットの問題の解決に取り込んだ経験を踏まえて開発されたものが多く、近年、富士山だけでなく、水が得られない山岳地域や公園、排水の放流に厳しい要請がある河川流域で使用できるトイレットが試作・供用されています⤴

<オガクズ>

バイオトイレは便槽内にオガクズ (又は杉チップ)を入れておき、その上に落ちた排泄物を分解・消滅させます。汲み取りの必要がなく、排泄物やトイレットペーパーは衛生的なコンポスト(有機質肥料)として資源化出来る、幅広いメリットも兼ね備えた地球環境に優しいトイレです。オガクズは年2~3回程度交換するだけでよく、コンポストは家庭の花壇、菜園にも利用出来るという利点もあります。

<維持、管理の比較>
<セールスポイント>

―バイオトイレの原理―

本当にオガクズだけで糞、尿、トイレットペーパーがなくなってしまうのか不思議に思いますよね?人糞尿は有機系廃棄物ですので、家庭用の生ゴミ処理機と同じ原理で分解処理されています。

人糞尿には何十億という好気性条件下でよく繁殖します。その結果、無臭のうちに排泄物に含まれる大腸菌等の病原菌や寄生虫卵を死滅させ、糞尿を分解処理してしまいます。それも生ゴミよりもずっと速くです。もちろん、生ゴミ処理機のような特別なバクテリアの豆乳も必要ありませんし、トイレットペーパーのような水溶性の紙も問題なく分解消滅してしまうから驚きです😲また、1回分の糞便が適正に分解されれば、残る量は米粒1個分ぐらいだとか\(◎o◎)/!

現在、バイオトイレは仮設用、一般家庭用、ベット用の他、洗浄便座付きの介護バイオトイレが販売されています。ボットン便所から水洗トイレ(和式)へ、さらに洋式トイレへと移行してきた我が国のトイレ様式ですが、次なるステップは日本の至る所でバイオトイレが見られるようになるのでしょうか?

【富士山公衆トイレの位置】

環境省「富士箱根伊豆国立公園_ニュース&トピックス」より

富士山では、公衆トイレと各山小屋のトイレが利用出来、富士山頂以外にも設置されます。詳細はこちらをご覧下さい▶富士登山オフィシャルサイト「富士山のトイレ

  • 登山ルートによっては、山小屋が少なくトイレがほとんどない区間があります。

  • 特に、山頂トイレや吉田ルート下山道七合目トイレは非常に混み合います。

  • 吉田ルート下山道には山小屋が無く、下山道七合目トイレが混み合う為、山頂トイレや六合目トイレ(下山道七合目から30分程度の距離)の利用をします。

※ 富士山の登山シーズンは「7月上旬~9月上旬まで」ですが、「7月1日から7月9日」までは全ての山頂トイレが使えず「携帯トイレ」が必要です。

"旗持ちさん"

ホンと3,776mの日本一の富士山へ登ってみたいです🗻5合目までは観光バスで行ったことがありますが。

#理科がすき #バイオトイレ #富士山

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