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【騙されているかも?】イラストで儲かる!と謳うものが急増中!

イラストで稼ぐのは大変です。


皆さま、こんな言葉をお聞きになったことはございませんか?

「イラストを売って簡単に月〇万円♪」
「絵のスキルよりマインドやマーケティングが大切!」
「先行投資ができないと自己成長はできないですよ!」
「お金より経験が大切。マインドアップに投資しよう!」

これら怪しげなコンサル系の方々が大変よく使います言い回しでございます。すべて間違った考えであるとは言いませんが、伝え方が投げっぱなしで発言者様が責任を取らないかたちなのが非常に問題でございます。

この手の記事は何回も書いているのでございますが、一向に騙されたり誘導されている方が後を絶ちません。

そして気が付いたのでございます。

イラストレーターになろうと頑張っている方は絵のスキルを上げる努力はされていても、ビジネスについて学んでいらっしゃらないのだ!と。

それは正しい努力でございます。イラストレーターになるのに絵のスキルは必須中の必須。それで良いのでございます。

ですが、他の知識もないと危ないのでございます。

この手の詐欺かギリギリグレーの商法は遥か昔から存在しておりとても有名ですので、一般的なビジネスの知識がある方はほぼ引っかかりません。

今回は初歩の初歩から、騙されないようにする知恵袋を人生経験豊富なおばさんイラストレーターがお教え致しましょう。


まず、その人はイラストで稼げてるの?

このような商材を売るに至る方々が、なぜそこにいらっしゃるのか?ここを考えて参りましょう。

このような方々は大体が「イラストで稼ぎたかったけれど叶わず、ちょっと道から外れてしまわれた」方がほとんどでございます。

実際にたくさんのアカウントを拝見して周って参りました。SNSからYouTube、lineも無駄に登録したり。恐らく本人とその配下(公認講師みたいな人)合わせて100人近く見て参りました。

そうして、「この方は本当にイラストで稼いでいらっしゃるな」という実績がわかりましたのが・・・なんとお一人だけでございました。

その一人は比較的有名な方で、海外の方をターゲットに活動されておりまして実績がきちんとございました。円安の現在かなり活動圏内が優位なのではと思われ、ビジネス感覚に優れていらっしゃるように思います。

という、お一人でございました。

つまり、本当にイラストで稼いでいる証拠がある方は1%程度という事実が浮き彫りになったのでございます。

皆さまも冷静にそのコーチなり先生なりの実績をきちんと分析してみて下さいませ。イラストを見ただけでも「え、これで本当に月100万も稼いでるの?」と疑問に思いませんこと?

「このくらいでも稼げるんだ!」と変な方向に良く解釈されませんように。その稼ぐ方法はあなたの知りたい方法ではなく、あなたのような方からお金を頂く方法であるとご理解下さい。

もし、あなたがその方と同じように「イラスト販売のコンサルをしていくぞ!」と思っていらっしゃるのでしたら良いかもしれません。(もっと有名できちんとした方に弟子入りしたほうが良いとは思いますが)

ですが、この記事をお読みの方は「イラストレーター」を目指されているのでは?

という事は、見当違いの方向へ向かっていることになるのです。


イラストで月30万円稼ぐリアルなスケジュール

「不労収入で毎月何十万と入ってきますよ!」
「すぐに〇万円くらいなら達成できます!」

そうですか、それは素晴らしいことですね。では、その詳細な内訳とどのようなスケジュール構築なのかを提示して頂けます?と聞いてみて下さい。

わたくしは現在おおむね平均して月30万円程度の”イラストだけの”収益がございます。わたくしの場合の内訳とスケジュールは以下でございます。

・商業の案件が月2~3件(1件が平均して8万円程度)
・コミッションが月4~5件(1件が平均して3万5千円程度)

30万円の収益を上げるために月に納品しなければならないイラストの件数は最低でも商業2件、コミッション4件、となります。

つまり、月に6枚は描き上げないといけない計算でございます。イラストレーターないしイラストレーター志望の皆さま、こちら結構大変だとお分かりでしょう。

週に直しますと平均して1.5枚描き上げる計算です。本業の方なら余裕がございますが、わたくし副業形態ですのでカツカツでございます。

わたくしは元アニメーターということで描く速度は速い方だと思われます。もっとお時間かかる方も多いのではないでしょうか?

このようにきちんと計算してみると「月何十万と簡単に稼ぐって本当にイラストの仕事?」と疑問が出てくると思われます。


イラストの不労所得ってなに?

イラストで「不労所得」という観点もよく分かりませんが、例えば同人誌を販売したと致しましょう。比較的上手く売れて月10万円くらいでしょうか?ですが、こちら1回描いたら永遠に売れるかというとそんなことはございません。

あと、こちら「描いて」おりますよね?そもそも不労ではございません。ストックイラストやラインスタンプ等も一緒です。描くという「労働」が発生しているので「不労」ではございません。

不労所得とは、例えば株式で株を購入して会社を支援し、その会社の人たちが頑張って働いて利益が上がったらその分け前を少し頂ける。といった感じで「労働が発生しない」所得のことでございます。

自分で作っている限り正しくは不労所得ではございません。

本当に不労所得を教えているのなら、AI業者に外注で作品にしてもらって自分のネームバリューで売る、ですとか。誰か他の人に労働をして頂く必要がございます。つまり「自分で描かない」必要がございます。

これって本末転倒ではございません?描きたくてやっているのに、描かなくてよくなっています。一体その方は何者なのでしょう?少なくともイラストレーターではないと思われます。

この概念もわたくしは理解ができません。イラストを描きたくてイラストレーターになったので不労の必要はないのです。

それこそ株や債券で良いのではないでしょうか?円安を利用して大きな利益を上げている方も多いので、そちらのほうが圧倒的に儲かるでしょう。イラストでそんなことする必要はないと存じます。


そもそも、稼ぐという概念が違う

イラストはお金持ちになるにはかなり市場を間違えたと言わざるを得ません。もちろん稼げている人はいらっしゃいますが、%で見ると極一部。準富裕層と呼べる方が何人いるのか?という感じでございます。

わたくしの知り合いでお金がある方は大体が経営者さんです。あとは不動産投資家さんですとか、コンサルでも違う業界の方が儲かります。

市場にはその分野の中で回っているお金の限界がございます。不動産ですと大きな単位が動きますよね。イラストで1枚何百万なんて、NFTに挑戦されたさいとうなおき先生が600万円で売れた!と大騒ぎでしたが、不動産投資で600万円はかなり小規模の取引です。億単位が普通という世界です。

イラスト市場の価格ですと本来は薄利多売をするような設定ですが、人が「描く」という点において多売が難しいため成り立ってないのが現状かと思われます。

わたくしはイラストレーターとしては有名ではなく、本業としていましたら家族が路頭に迷う可能性がございます。ですが、兼業とすることでセーフティーゾーンとなる金銭面をカバーしております。

イラストは稼ぐ手段ではないのでございます。

現代日本で月収100万円はお金持ちではありません。その事実をもっと真剣に受け止めて、ご自身の未来を考えていくべきでございます。


好きなこと、やりたいことを

好きなことを仕事にできる。やりたいことをして生活できる。

これこそがイラストレーターの醍醐味ではないのでしょうか?

「海外旅行に毎月行って、ブランド品もたくさん買えますよ!」
「朝遅く起きて、夜更かししても平気な自由な生活ができます」
「通勤せずに家で好きな時に好きなだけ仕事をすればOK」

こういったことがよく副業ビジネスでは提唱されていたり致しますが、こちらで心動かされる方はいらっしゃいますか?

わたくしは微塵もいいなと思えません。
海外旅行も別段行きたい訳ではないですし、ブランド品は必要最低限で十分。朝は早く起きて、夜は早めに寝たほうが寿命が延びますし、フリーランスで好きな時に好きなだけしか仕事をしないと生活できなくなるでしょう。

あと、イラストを描きたいのです。

一番肝心要の部分が全く抜けております。イラストを一日中描いていられる!というならまだ魅力的でございますが、関係のない夢の生活を提示されても響きません。

それに、イラストレーターの仕事はそんなに生易しいものではないと皆さまもお分かりでしょう。ライバルがこんなにたくさんいるのです。ボーっとしていましたら仕事が無くなる一方でございます。

才能がある人も日々努力しています。神絵師とされる方々も一生懸命にお仕事をされています。そんな中で「簡単に」稼ごうなんて都合の良い話はございません。

難しいから面白いのではないのでしょうか?簡単には大成しないから、やりがいがある、夢があるのです。

好きなことをして頂いて結構ですし、やりたいことをどんどんされて下さい。

ただ、変な方向に欲を出しておかしな道に迷いこまないように、どうかお気を付け下さいませ。


最後にためになった言葉

さて、色々と調べていた中で簡潔で良いご意見がありましたので最後にご紹介しましょう。

「イラストを描くより販売とかを教える方が儲かるからやってるんだろ。そいつイラスト描いてないぞ。」

あなたが教えを乞おうとしている人に、こう聞いてみて下さい。

「あなたのイラストはどこで依頼できるのですか?」

サイトの案内や販売場所を教えてもらったら実績を確認してみましょう。そもそも教えてもらえなかったら・・・お察しでございます。


今回は道を誤ってしまう人が後を絶たない現状を少しでも見直して頂けたらと思い書かせて頂きました。こういった記事は過去にも書いております。


何か迷われているようでしたら、まずは落ち着いて下さい。自分の夢を思い出して下さい。そして、そこに行く最短距離の道を進んで下さい。

あなたの夢が叶って、素晴らしい作品が世に増えていきますように。

最後までお読み頂きありがとうございました。



※ご依頼希望の方
申し訳ございませんが、イラストをご希望のクライアント様は以下のラインへご登録頂けますと幸いです。

▼ご依頼専用アカウントのXもございます!
ラインご登録者様を優先してご案内致しますが、こちらから受付状況をご確認頂く事が可能です。
https://x.com/kimiori2023


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