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【ココ塾】#7 2024年、どんな支援をしていきたいか

みなさま、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2023年はクリスマスイブから発熱してしまい、あっけなく昨年の仕事は強制終了。「ココ塾」に来てくださるお子さまや保護者さま、職員たちに挨拶もできないまま寝込んでいました。
少し前から長男が発熱し、長女は腹痛を訴え、三男がインフルエンザを発症。私自身もインフルエンザと思っていたのですが、いろいろ混ざったのかこじらせたのかで、高熱が全く下がりません。結局29日、30日はほぼ寝たきり状態で、ようやく平熱になったのが大晦日の朝でした。
いや~、長引きました。新年を迎えた今もまだ食欲がなく、身体もだるいまま。話そうとすると咳き込み、無理の利かない年齢になったことを実感します。4日からの営業に向けてしっかりと元気を蓄えておきたいと思います。

さて、2023年のココ塾も色々なことがありましたが、無事に新年を迎えられることに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
開所からまだ2回目の年越しでしたが、1回目とは比較にならないほど、事業所は成長しました。今日は、私がそう感じたある保護者さまとの面談エピソードをご紹介できればと思います。

くしくも年内最終出勤日となってしまった12月23日に、私はあるお母さまとお話しをしていました。お子さまの学校のことや成績のこと、療育の内容やはたまたご主人のことなどなど、いつもお母さまたちとお話しをすると楽しくて話題が尽きることがありません。その日も色々とお話しをする中で、話題はお子さまがココ塾で発達検査を受けたときの出来事に移っていきました。

そのお子さまが発達検査を受けた日は、ある事情から検査を取る予定の心理士が遅刻してしまい、そのお子さまには朝早く来ていただいたにも関わらず少しお待ちいただくことになってしまったのです。私としては大変申し訳ない思い出でしかなかったのですが、お母さまのお言葉は違いました。

「心理さんを待つまでの間、普段は娘とは関わることがない先生も含めて全員の先生が娘に色々と話しかけてくれて、先生みんなが自分を気にかけてくれているという気持ちがすごく伝わったらしいんです。だから娘は、普段担当してくれる先生だけではなく、ココ塾の先生なら全員信用できるって話しているんですよ」

「仕事の準備をしている様子を見ていても、「私〇〇やりますよ」「じゃあ私は△△をやりますね」という声のかけ合いが聞こえてきて、ココ塾の先生たちはいつもみんなで協力し合って仕事をしているんだなって思った。こうした光景は学校でも見たことがないかもしれない、って話すんです。私は娘が大人に対してこういうことを思うんだってことに、正直驚いてしまいました」

お話しを伺っていて、嬉しくて涙が出そうでした。お子さまはご自身に対する職員の対応はもちろんのこと、職員同士のやり取りなどもすべて見て、そのうえで「信頼できる大人たちだ」と感じてくれたのです。こんなに嬉しいことはありません。

私は常日頃から「鏡面関係」という言葉をとても大切にしています。それは、「支援者がお子さまを見るのと同じように、お子さまもまた、支援者を見ている関係」であるということ。お子さまと支援者との信頼関係は、どちらかの一方的な作為によって作られるものではないということを意味しています。

福祉の現場における「鏡面関係」に関する記事は、こちらをご覧ください。

虐待防止の観点からも非常に重要なポイントであると考えますが、私はこれまで職員たちには、口うるさいほどこの点を強調してきました。例えば呼称を一つとっても、お子さまや保護者さまがその場に居ないからといって呼び捨てにしたり愛称で呼んだりすることは一切禁止です。支援を受けるお子さまと、支援を提供する職員の間に見えない上下関係を作ってしまうからです。
(※ただし、お子さまご本人や保護者さまが〇〇と呼んでほしいとおっしゃる場合があるので、愛称は個別的な判断になる場合があります。この場合はご本人さまたちとの合意形成がきちんとできているかどうかが大切になると考えます。)

だからこそ、何気ない日常の風景を見ていたお子さまが、こうして先生たちの働く様子を見て「信頼できる先生たちだ」と判断してくれたことが本当に嬉しく思いました。

昨年1年間を通して、事業所の基盤はようやく整ったように感じています。そこに至るまでには本当に色々なことがありましたが、職員一人ひとりが、お子さまたちに必要なことは何か、自分にできることは何かを一生懸命考えてくれたからこそ、この環境がつくれたということは言うまでもありません。本当に、感謝です。ココ塾の先生たち(事務さんも含みますよ)、本当にありがとうございます!

2024年は、このまま突き進みます!
しかし、方針としてはこのまま突き進みますが、状況に応じてやり方は変えていかなければいけません。令和6年度の報酬改定は、ココ塾にとっては向かい風になることが予想されます。支援の幅を広げるために、今まで本格的に取り組むことができなかったペアトレ等の保護者さん向けプログラムも充実させたいですし、保育所等訪問支援を通して教育機関との連携もより深めていきたい。やるべきことはたくさんありますが、お子さま一人ひとりの発達特性をしっかりと読み解き、寄り添い、その可能性を信じて学びを支えることをこれからも大切にしながら、ブレずに突き進んでいきたいと思います。

多くのお子さま、保護者さまにとの出会いに恵まれた、素敵な1年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!