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君野てを
2023年10月1日 16:24
雨水の澄んだこと悲しいぐらいにやさしい水だまりに夜を抱いて幻想という現実を映すあなたはだあれ声が失く瞳が云う
2023年10月2日 17:40
終わらないでと思う人がいるからまた始まる夜があるよ
2023年10月3日 18:10
夜は海で僕ら明かりを求め彷徨う魚だだから月や星を見上げ手を伸ばす何度も何度も見上げ求める
2023年10月4日 18:35
二人で夜に乗って笑い合って一番高いところで手を繋いで明日の入り口に進んでひとりになって今日の始まりに降りていくもうひとりになれない
2023年10月5日 18:29
青い温もり悲しみの風が吹く君の心を模った形を囲む悲しい寂しさけれどどこか温かいから心が綺麗に泣けるだけの夜が待ってる
2023年10月6日 18:13
月明かりがカーテンのように揺れるぼくらは星になってその上ではしゃぐんだ夜が終わるころぼくらは眠って君の未来を願っている君とぼくらが終わらないよう
2023年10月7日 17:59
夜は帰ってくる何も知らないあなたのもとへ月と星をつれて何も言わずそっと何食わぬ顔で隣の席に座る話しかけるとただ見守ることだけを約束する
2023年10月8日 17:54
今日も夜が焼けて君の心のひとつになってく燃えろ燃えろ明日に行きついて死に行きつくまで詩に行きつくまで私に行きつくまで
2023年10月9日 18:27
夜に触れたかった少年が夜に届くように階段を作り始めました少年は一生をかけて作り続け夜に届くことはありませんでしたでも少年は少年のままで年老いることがなかったのですだから少年は一生が終わったあとでも階段を作り続けました楽しそうに生き生きと
2023年10月10日 17:43
夜の波に足を浸せば星が爪先に当たって月が私を誘う強く生きよと
2023年10月11日 18:53
なんにもないなそんな夜に自分を抱きしめるだけの心があったらなんにもないなそんな夜に手のひらに溢れるだけの思い出があったらなんにもないなそんな夜に
2023年10月12日 18:11
この世には夜という生き物が居て私たちの日々の終わりと始まりを知らせるんだその音は静かで安らかで私たちがちっぽけになるほど美しい顔をしているよさぁ夜が来る
2023年10月13日 18:56
「月だって着飾ってほしいの」「あんなにきれいなのに?」「あんなにきれいだから、だよ」夜が人に囁く
2023年10月14日 17:25
君の中には夜がいていつか夜が君の心を食い破って君がいなくなったとき僕は君の夜と手を繋いで歩いていこうと思うそういう約束だったよね