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君野てを
2023年5月1日 21:22
シーグラスを拾うその手から光を注ぎ海から生まれた星を創る君はどこへ行くの星の子
2023年5月2日 20:27
夜を川にして流れていくそういう星になって消えていく定めの子でも僕は地上で君を見ている星という名の存在として
2023年5月3日 20:44
母なる夜を草原のように駆け回る光りよ
2023年5月4日 20:21
小石を拾って光りを灯しランタンの灯りに夜に帰るための導として高く持ち上げれば月明かりが照らし星の子の道ができるおかえりおかえりあなたはわたしたちのひかりのこどもだよ
2023年5月5日 20:06
星の子眠る朝に眠る今日もいい夜になりますようにそう願って人々の願いが光りになって集まってくるその光で輝き続ける星の子らよ
2023年5月6日 19:54
星の瞬きのように人生は終わってしまうから夜の中で輝く星々は人々の人生の重なりが成す輝きなのかもしれない
2023年5月7日 19:23
夜が生まれる蕾を見つめている君とふたり
2023年5月8日 20:45
誰もいない日の寂しさを越えて待っている人の悲しさを受け止める夜夜
2023年5月9日 20:31
夜は鴉になって春を飛び夏を流れ秋に鳴き冬に泊るそうして世界を楽しんでいるさぁ君も
2023年5月10日 20:52
死んでしまった音たちを弔うために帳下ろして空に丸い光置いて祈りのような無数の輝き飾りつつ手を合わせるまた生まれますようにと
2023年5月11日 20:16
藍を下して金平糖を散りばめてホットケーキを一枚飾るそんな夜もある子供心を満たすように今は見えなくとも
2023年5月12日 21:06
月をめくってそこにお菓子を隠す星の子もいる
2023年5月13日 20:24
夜の砂時計をひっくり返してその中に心を入れて深い夜を待っている心が夜に浸かったらもうきっと私は月でも星でもないものになる
2023年5月14日 20:45
引き出しに閉まってあった夜が風化して粉々になっていたそれでも星が煌めき思い出が切なく漂っている手で掬えば指の間をさらさらと抜ける君もきっと思い出せばいい